掌編集
「マグネット!」三題噺コン提出作からの転載、「文章力向上委員会」一文字お題より改稿
最後まで読ませて頂きました。
具体的な感想ではなく、ただの報告です。
読解力が乏しい中、それでも何度も感嘆させられました。
人間は理想や願望を追い求める生き物であり、その距離が縮まっていく過程に、傍観する者はカタルシスを得られるのだと思います。
それらを妨げる要因として、血縁関係であり貧困であり愛憎であり不公平であり心身の罹患だったりします。
映画や小説なんかで「うわぁ、コイツ醜いな」って人物に遭遇することがあります。それって創り手側の思う壺なんですけどね。
自分はこうなりたくない、清く正しく生きていこうって、殆どの人がその時は強く感じる筈です。
でも、実生活にそれが反映されることはまずありません。
名作に涙した人々も、リアルだとドラッグストアの店員に噛みついたり、煽り運転したり、ストレスでDVに走ったりしています。
人間が醜い。ウイルスなんかよりよっぼど怖いです。
にけ様の作品はリアルだけど、何故か登場人物は醜くないです。
確信犯じゃなく、彼らは迷っていることを自覚しつつ、それでも明かりの見える出口を求めて懸命に生きてるんだと思ます。
だからこそ、感銘を受けるのかもしれない。
長文失礼しました。
もしも奇跡があるのなら
三ヶ月の恋人
両作ともにすれ違いの夫婦にスポットを当てた幻想的な悲劇でしょうか。
もしも~は女目線
三ヶ月~は男目線
結婚の意義って何だろうと考えさせられます。
最初は幸せを願って一緒になった二人なのに……。日常の積み重ねは安心である筈なのに……。
喪失感を引きずりつつ、伴侶を手放した彼らはこれからも生きていかなくてはならないのですね。
愛と憎しみは表裏一体。
ちょっとの軌道修正で全てを微笑ましく受け入れられたら、夫婦生活は比較的簡単に維持できると個人的に思ってます。痘痕も靨。
頼むから××して
偽タニシ(母)と赤い卵(弟たち)……どの作品にも"家族"という括りに、一定の闇が忍ばせてある印象。"私"の人生もまたこれで終わりはしない。
にけ様の魂がこもったナイフは、いつも私の心に深く突き刺してきます。
娘の宝物、私の支え
スッキリした後味とは言い難いお話でありながら、不思議と心に沁みます。
いつも思うのですが、にけ様の短編は切れ味の鋭いナイフみたいですね。おかげで私の心臓ドバドバです。
100求めて100返ってくる……そんなのあり得ない。
相手を諦めることは、大人の対応として間違いなく正しいです。
それを一言で表現するなら妥協。
でも、それは偽りの解決策でしかありません。
正しいことでありながら偽り。そう、矛盾です。
だからこそ、妥協と妥協の連鎖が大人の築く卑怯な社会なのかなと思います。
娘とお父さん……二人は社会ではなく親子として繋がっているため、妥協はしづらいかもしれません。
けれど夕実、いつかは部屋を飛び出し再度社会に挑まないとダメだよ。
試験管ホムンクルスの主張は結局、親にしか響かない。
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