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1章 幼少期編 I
56.会長室
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《アルベール商会》会長室での、ある日───
「会長。馬の首を短くして太らせたような外見で、乳が多く出る動物を探してくれと、姫さまがこの絵を描いてくれたのですが」
ミネバに渡された絵は、かろうじて四つ足の動物だとわかる……下手くそすぎて、ほとんど意味をなさないものだった。
「これは角か? 消してあるが」
「どうも記憶が定かではないようで」
「白に黒の模様? あぁ、これか。茶色の種類もあると」
「肉も美味しいそうです」
「ほぅ」
「モォ~、ンモォ~と鳴くそうです」
「……何だって?」
「モォ~、ンモォ~です」
「……もう一度」
「モォ~、ンモ……会長?」
「もういち、どっ……ぐふっ」
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