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第2部
第57話 ベッド上のネコ、二人の幸せ
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「ゼア様…」
「エメ…」
お風呂で念入りに体を洗ってからベッドインした二人は、抱き合って見つめ合ったまま、ずっと交互に名前を呼びあっていた。お風呂は流石に恥ずかしかったので別々に入った。
お互いの名前を呼ぶ度に愛おしさが増していき、呼ばれる度に喜びが込み上げて胸がいっぱいになる。それを溶かし合うかのように唇を重ねる。
啄ばむようなキスから段々と深いものに、エメユイが表面を舐めると待ってましたとばかりにゼアの口は開かれる。
「ちゅっ♡んじゅる♡コク…コク…♡ちゅじゅっ♡じゅるるるるっ♡ゴク…ゴク♡」
タガの外れたエメユイは貪るようにゼアの舌を吸っては溢れ出す唾液を飲み込み、蕩けた顔のゼアを枕元に押し倒した。綺麗なペールブルーの髪を梳きながら首元、鎖骨へとキスを落とし、ゼアの「エメ…お口寂しい…」との要求に再びディープキスを開始する。
気遣う余裕のないエメユイからの責めにゼアはかなり息苦しいはずだが、その顔は恍惚としていて両手足もダラリと力を抜いて完全に受け身の姿勢を見せていた。
ようやく離した舌同士で銀の糸を繋ぎながら、エメユイは息も荒く組み敷いているゼアの顔に目を見開いた。
完全に蕩けきって、我を忘れてがっついてしまった自分を少しも嫌がらず、寧ろ「もっと責めて♡」とでも言いたげに縋るような視線を送って来る最愛の少女の姿。
リボンを解いたエメユイの黒髪が流れ、ゼアの青と一本一本混ざり合い、二人の心のように深く絡み合う。お互いのかかる息が擽ったくて堪えかねたように再び濃密なキスを交わす。
「エメっ♡もっと♡もっとシたいっ♡」
「ゼア様…」
「ゼアっ♡ゼアって呼んでっ♡」
「ぜっ、ゼア♡私もっ♡もっと深く混ざり合いたいです♡」
そのまま二人は夜遅くまで情事に励み、全身びしょびしょのまま疲れ切って眠りについた。
朝起きたらシーツも脱ぎ捨てた服もカピカピで、髪もボサボサ、全身から色んな液の乾いたすごい臭いがして、二人は照れながらも笑い合い、すぐにお風呂に向かった。
二人でベッドを片付け、朝食を摂った後、ソファに並んで腰かけていた。
エメユイの肩にゼアは頭を乗せて、腕にぎゅっと抱き着きぴったりとくっついている。
「私、今すごい幸せよ。今までずっと色々悩んでたことがあったのだけれど、エメと出会ってから段々エメのことしか考えられなくなっていって、こうしてエメと一緒になれた。アカリとも出会えて、エメと一緒についていける。私、とっても幸せ者だわ」
「私の方こそ幸せです。ゼアと出会えて…いえ、ゼア様と出会えて」
「ふふ♡『ゼア』だって♡ふふふ…いいのよ、これからも呼び捨てで呼んだって♡」
ゼアに揶揄られたエメユイはカーっと頬を赤らめて、ニヤついているゼアの頬を引っ張る。
「ちょっ、いたたたたっ!!痛い!やめなさいエメっ!!」
「行為中はあんなに責められてよがっていたのをお忘れですか?『もっといっぱい私を虐めて♡』、『エメにむちゃくちゃに責められるの大好きぃっ♡』と悦び叫んでいたのは」
「わーわーわー!!そんなこと一つも記憶にないわっ!!勝手に事実を捏造しないで!!」
「事実なのですが…まあ、そういうことにしておきましょう。…ところで、ユキナ様に協力を仰ぐのは今日の午後にいたしますか?」
「そうね…でも、もう少しだけこのままで…」
上目遣いでお願いされれば惚れた弱み、エメユイは首を縦に振ることしかできない。
「…かしこまりました。いつまでもお慕いしております、ゼア様」
「私もよ、エメ」
「エメ…」
お風呂で念入りに体を洗ってからベッドインした二人は、抱き合って見つめ合ったまま、ずっと交互に名前を呼びあっていた。お風呂は流石に恥ずかしかったので別々に入った。
お互いの名前を呼ぶ度に愛おしさが増していき、呼ばれる度に喜びが込み上げて胸がいっぱいになる。それを溶かし合うかのように唇を重ねる。
啄ばむようなキスから段々と深いものに、エメユイが表面を舐めると待ってましたとばかりにゼアの口は開かれる。
「ちゅっ♡んじゅる♡コク…コク…♡ちゅじゅっ♡じゅるるるるっ♡ゴク…ゴク♡」
タガの外れたエメユイは貪るようにゼアの舌を吸っては溢れ出す唾液を飲み込み、蕩けた顔のゼアを枕元に押し倒した。綺麗なペールブルーの髪を梳きながら首元、鎖骨へとキスを落とし、ゼアの「エメ…お口寂しい…」との要求に再びディープキスを開始する。
気遣う余裕のないエメユイからの責めにゼアはかなり息苦しいはずだが、その顔は恍惚としていて両手足もダラリと力を抜いて完全に受け身の姿勢を見せていた。
ようやく離した舌同士で銀の糸を繋ぎながら、エメユイは息も荒く組み敷いているゼアの顔に目を見開いた。
完全に蕩けきって、我を忘れてがっついてしまった自分を少しも嫌がらず、寧ろ「もっと責めて♡」とでも言いたげに縋るような視線を送って来る最愛の少女の姿。
リボンを解いたエメユイの黒髪が流れ、ゼアの青と一本一本混ざり合い、二人の心のように深く絡み合う。お互いのかかる息が擽ったくて堪えかねたように再び濃密なキスを交わす。
「エメっ♡もっと♡もっとシたいっ♡」
「ゼア様…」
「ゼアっ♡ゼアって呼んでっ♡」
「ぜっ、ゼア♡私もっ♡もっと深く混ざり合いたいです♡」
そのまま二人は夜遅くまで情事に励み、全身びしょびしょのまま疲れ切って眠りについた。
朝起きたらシーツも脱ぎ捨てた服もカピカピで、髪もボサボサ、全身から色んな液の乾いたすごい臭いがして、二人は照れながらも笑い合い、すぐにお風呂に向かった。
二人でベッドを片付け、朝食を摂った後、ソファに並んで腰かけていた。
エメユイの肩にゼアは頭を乗せて、腕にぎゅっと抱き着きぴったりとくっついている。
「私、今すごい幸せよ。今までずっと色々悩んでたことがあったのだけれど、エメと出会ってから段々エメのことしか考えられなくなっていって、こうしてエメと一緒になれた。アカリとも出会えて、エメと一緒についていける。私、とっても幸せ者だわ」
「私の方こそ幸せです。ゼアと出会えて…いえ、ゼア様と出会えて」
「ふふ♡『ゼア』だって♡ふふふ…いいのよ、これからも呼び捨てで呼んだって♡」
ゼアに揶揄られたエメユイはカーっと頬を赤らめて、ニヤついているゼアの頬を引っ張る。
「ちょっ、いたたたたっ!!痛い!やめなさいエメっ!!」
「行為中はあんなに責められてよがっていたのをお忘れですか?『もっといっぱい私を虐めて♡』、『エメにむちゃくちゃに責められるの大好きぃっ♡』と悦び叫んでいたのは」
「わーわーわー!!そんなこと一つも記憶にないわっ!!勝手に事実を捏造しないで!!」
「事実なのですが…まあ、そういうことにしておきましょう。…ところで、ユキナ様に協力を仰ぐのは今日の午後にいたしますか?」
「そうね…でも、もう少しだけこのままで…」
上目遣いでお願いされれば惚れた弱み、エメユイは首を縦に振ることしかできない。
「…かしこまりました。いつまでもお慕いしております、ゼア様」
「私もよ、エメ」
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