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3章 秘密

44話 話し合い

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「でさーあの冒険者しつこいのよ」


俺は今冒険者ギルドの上空にいる、気で強化しているので会話が聞こえるんだ、もちろんギルド内ではないぞ、目標の奴らが仕事帰りで外を歩き出してるんだ。


「あの3人か、『拘束気功線』」


俺は上空にいる状態で3人に気のロープを巻き付け引っ張りながら上空に飛んだ、もちろん少し移動もしている、下が平らでないと2段階目は出来ないからな。


「「「んんんー!」」」


拘束をしているんだが3人ともうるさい、ずっと何か言ってるんだ、俺のした事は誘拐だからな分からんでもない、だがコイツらが悪いんだ。


「まさか最初に俺のクエストを拒んだ人が黒幕とはね」


どうしても俺のランクを信じなかった奴だ、そして他の奴は知らん、見た覚えもないな。


「さて、聞くことは無いのでまずは探らせてください」


そう言って3人の頭に手を置いた、2分して状況が分かったよ俺には関係がないって事がな。


「ふむふむサジェルさんと言うのですか、そして妹さんが村の村長である人族にひどい事をされたと」


そしてその行為をわざわざサジェルに見せてつけて行ったらしい、それのせいで人族を恨むようになり俺にも向けてきたってわけだ。


「そしてそっちの二人は人族に虐待を受けたことがあると」


「「「んん!?」」」


3人がすごく驚いている、まぁそれはそうだよな頭の中を読まれたんだ、これは結構簡単なんだぞ、本人が覚えている物を見るだけだからな、そして人族が悪い事をしているというのが分かった、更にこうして関係のない人族に恨みを返してくる者がいることもな。


「ん!んんんー!」


「何ですか?」


サジェルの口の拘束を解いてやった、どうせあれだけどな。


「人族が!あんたたちのせいで妹は」


「そうですね、あなたの妹さんはそれのせいで精神的に病になり亡くなってしまいましたね」


そうだ、彼女の妹はそれが原因で生きる力を無くしどんどん弱って行った、サジェルも必死で看病をしたがダメだったんだ。


「それで・・・俺とどういった関係がある」


「う!?」


少し威圧をし睨んで言っておいた、人族とくくられても俺には関係のない話だ、同情はする、だがやっていい事と悪いことがある。


「逆恨みをして今度は関係のない俺に同じ思いをさせようとハルたちを襲うように暗殺ギルドに依頼した、これは分かりますよね?」


「な、なんの事よ、そんなの!?おおおぉぉぉー」


話の途中で俺はロープを消し落とした、しらばっくれるのを聞くなんて無駄だ、そして。


「はい戻ってきましたね、それで何の話でしたっけ?」


今回は一緒に落ちていない、恐怖を与えないといけないからな、そして3人とも放心状態だ、一人くらいは心臓麻痺になると思っていたが平気だったな、そうなったら治して次だったのだがまあいいか。


「話が出来ませんかね、じゃあもう一回行きますか」


「「んんんーー」」


「まってぇぇぇーーー」


3人を見てから反応を確認し落とした、さてあと3回くらいしたら他の二人の話を聞こうかな。


「っんで、どうですか?分かりましたか」


「わ、分かる、わけ、ないでしょ、なんなのよ、あんた!」


汗と涙でひどい事になっている、そして下半身からポタポタと滴っているがまだ分かってないようだ、自分のしたことが当然と思っている者は大抵こうだ。


「では他の二人に聞いてみましょうか」


そう言ってまずはサジェルの右にいる獣ミミの丸い方の口を解除した。


「うぅ・・・す、すみませんグス、私たちがやりました、ご、ごめんなさい許じでぐださい」


簡単に言ってくれた、まぁこの二人はサジェルに協力した程度の恨みだからな、虐待だって精神に影響を受けるほどではなかった、恨みに思うのは分かるがやり過ぎたんだよ君たちは。


「アクサ!?」


「そっちのウサミミさんもですか?」


もう一人もすごい勢いで頷いている、口の拘束を解く必要もなかったな、まぁそうなるよな・・・だがな。


「そうですかそうですか・・・それで許せるのは俺に対して行われた時だけだ!君たちは俺の大切な者たちから襲った、許せることではない、サジェル!あんたが人族を許せないのと同じだ」


そう言って3人を落とした、今回は俺も一緒だ、これからサジェルには第2段階を受けて貰う。


「さぁ十分反省しろサジェル」


「な、なによ、ど、どうせまた寸止めでしょ、も、もう慣れたわ」


サジェルだけはやせ我慢してそう言ってきた、残りの二人は悲鳴にならない声を出している、あの二人は一度心臓が止まったんだが治してからはそう言った状態にならない、俺の気を多めに送ったからだ、十分反省をしてもらうんだ。


「ああそうかい、だがなそう言った奴の対応も考えてるんだ、それはな・・・止めないんだよ!」


そう言った直後サジェルだけが地面に激突した、そして。


「はっ!?・・・わ、わたし、生きてる?」


「気が付いたかな?」


傷の治ったサジェルが驚いているが、まだ地獄は続くぞ。


「な、何でわたし」


「俺が治したんだ、俺はね死んでさえいなければ治すことが出来るんだ、知ってるか?即死ってのはな1、2秒くらいは生きてるんだよ」


そう俺ならば可能だ、言って分からない者には精神的にも肉体的にも痛い思いをしてもらう、そしてそれでも分からない者はいっぺん死んでもらうんだ、どこかの漫画でも言ってたか?まぁそれを実践しそれでも分からない場合は操作をする。


「二人は君の状態を見て分かってくれたみたいだよ」


そう言って二人に視線を向けた、残りの二人は気絶している、弱った心に少し細工をしたんだ、そうしないとこのことを恨むようになる、違う時もあるんだがもう待つのはうんざりなんだよ、これからは俺の為にギルドを良くしてもらう。

こいつら以外は疑いの視線だけだった、さっきサジェルたちの記憶を見た時分かったんだ、そして人族の事を悪く言っていたギルド員が変われば他の者もそれに流れる、人とはそう言う物だ、まぁ時間は掛かるが俺がするわけではないし、問題もまだ残っているブラムの件だな。


「わ、わたしは忘れないわ、絶対に許さない!」


すごい形相で睨んできている、それだけ恨みが大きいんだ、分かるよあの光景を見れば誰だってそうなる、だがそれが分かっているのにどうして他人にそれをする、まぁ理屈ではないのだから言っても仕方ない、だから困っていてこれをしてるんだ。


「そうか・・・じゃあ何度でもやるよ、君の心が折れるまでね」


そして彼女を5回落とすことになった、前の最高記録は10回だったかな?忘れてしまった。


「もう喋らなくなったね、悲しいよ自分から改心してほしかった、もうこれで終わりだね」


俺の3段階目の教育、それは先の2人にした軽めの暗示とはわけが違う、これは洗脳だ、それも今まで破った者はいないほどの強力な奴なんだ。

なにせその抗っている物を使い変えるんだ、一番強い意志はかなりの力がある、だから心も体も弱くなってもらわないとダメなんだ、まぁ俺ならそれをしなくても出来るんだが、かなり危険なのでこうしている、ほんとここまでしないといけないなんて最悪だよな。


「あぁぁ、うぅ~」


「俺もここまではしたくなかったんだ、どうして分かってくれなかったのさ」


昔はこういった者たちには死んでもらっていた、それが一番簡単だったからな、だがそれをしたら他の奴らが探ってきたりして無くならなかった、なのでこっちに切り替えたんだ、そうしたら今までの事が嘘のようにスムーズに進んだよ。

俺はかなり嫌な気分になっている、当然だよな人の心を入れ替えてしまう洗脳をしているんだ、誰だってそんな事したくないだろう、だが話し合いでなく暴力を使ってきた、もう許すわけにはいかない、そして洗脳の為の気を彼女に送った、この状態ならすぐなんだ。


「あれ?ユーヤ様どうしたんですか」


「やぁサジェルさん、空の散歩をしていたんだよ、もう帰るところさ」


「そうでしたか、あらアクサとイナーナもなのね、いつもわたしたちの頼みを聞いていただき有難うございます」


っとこうなる、彼女たちは今俺の力で遊んでいたと誤認したんだ、そして今までの事は記憶にない、忘れたとかではない、無くなったんだ俺に対する憎しみ、この場合は人族に対するかな、その憎しみの思いと一緒にな。


「じゃあ明日も仕事頑張ってね」


「ええ、ブラムさまもいずれ分かってくださいます、私たちはユーヤ様の味方ですから挫けず頑張ってください」



そう言って手を振って別れた、これでギルドの中は安定するだろう。


「こんなことはしたくなかった、でも俺の周りに危害を加えるなら仕方ない」


こういった者たちの処理はいつも心が痛い、だが今に始まったことではない、慣れてるんだよ。

そう思いながら屋敷に戻りいつもの訓練と魔道具を作って行った、そして朝になり早速商業ギルドに向かった、応接室に通されたがエニルアのオーラが少し揺れていた。


「それでエニルア、どんなお話しでしょうか?」


「まず学園の件だ、私の友人に話したら喜んで協力してくれると言ってくれたぞ」


おお!良かった、でも人族に喜んで協力って少し気になるな、エニルアの知り合いなら問題ないだろうがオーラも揺れていて動揺してるし、気を付けるべきなのか?


「後な使用人の件だ、準備したのは2人だがもう2人増えそうなんだ、それはいいかな?」


「それはいいですけど、どうしてか理由を聞いても良いですか?」


何かあったのか?どうしてもって事でなければ、出来れば警備が出来る人を入れたい、その2人は戦闘が出来ないらしいからな。


「それがな、冒険者ギルドでちょっとしたことが起きて、その者が奴隷を所有していたんだ」


困った顔をして話してくれた、要はあのダークエルフが連れていた人族の奴隷の事だな、そして人族だから他に流れると、あまり良い扱いを受けないと説明された、凄く難しい顔をしてな。


「ほんとに出来ればでいいんだ、坊やのせいではないし、その者たちを救った所でってところでもある、すまないと思うがどうだろうか?」


「いいですよ、僕がしてしまったことでもありますし、同族って事で助けられる範囲で助けます」


そう言ったら複雑な顔をしていた、こんな顔をしてくれる人は貴重だ、特にこの世界ではな。


「ありがたい、だが無理はするなよ坊や、頼んだ私が言うのも変だが全部は無理なんだ」


「分かっていますよ、でも僕はその道を行くと決めてます」


もう少し力を手に入れてからの方が良いんだが、こういったことは待ってくれないからな、助けられるならそうするさ。


「じゃあ4人は屋敷に向かってもらう事とする」


「ええお願いします、それで推薦を貰える人にはいつ会えますか?」


俺としてはこっちが本題だ、俺も短気だったと思い直してはいるが学園に入れば更にそう言った事があるだろう、良い訓練になる、まぁダメな場合もあるがな。


「ああ、それがな・・・今ここに来てるんだ」


さっきよりも困った顔をしている、どうしてだ?知り合いだって言ってたのに、オーラの揺らぎが増したぞ、これが原因か。


「領主の公爵家の方でな・・・その話をしたら、何故か乗り気なんだ」


この世界は女性が多いから貴族でも女性が多いそうだ、そして優秀な男性貴族の精を貰うんだと説明された。

俺の事を説明して良い人族と分かってくれたらしいのだが、相当やる気を出してくれているらしい、確かに変だな、人族といえばそれだけで警戒するはずだ。


「昔からの知り合いで信頼できるからそこは安心していい、だがあの感じは何かあると思うんだ、十分注意はしろよ坊や」


「ご忠告ありがとうございます」


頭を下げて言っておいた、知り合いよりも俺を心配してくれたんだ、気遣ってくれてるんだろう、ほんとにありがたい。


「ゴホン、では行こうか奥の部屋だ」


通路を通りある部屋に入った、中はさっきの応接室と同じだが広さが倍くらいある、そしてそこにいたのは俺の見たことのある人たちだった。
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