異世界でDP稼いでたら女神って呼ばれちゃった

まったりー

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7章学校

閑話 敗者の行き先

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「ブルフゥ、ブルフゥー、みなもう少しだ頑張れ」


ワシの名前はブルモスト、南の魔王デレザルド様の配下だった・・・そうだったのだ。

西の魔王との戦争で負けたのだ、かなりいい所まで行ったのだぞ・・・いや負け惜しみだな、相手は強かった。

こちらの兵が紙のようにちぎれて行ったよ、ワシも片腕を持って行かれた。


ワシ以外の四天王が瀕死になってしまった時、魔王様に撤退を進言したが聞く耳を持ってくれなかった、まあ仕方ないあの方はそういうお方だ。

人族の国に攻め込んだのも四天王の1人である参謀のバンパイア、ジージャジャーの独断だ。

そちらで戦力を補充し少しでも戦況をよくしたかったのだ、奴隷兵は色々と役に立つからな。


そしてワシたちは今、ある場所に向かい撤退中なのだ。


「はぁっはぁっブ、ブルモスト様、追っ手が来ました」


鳥型の探索班コンコルが帰ってきた、こいつももう1体しかいない、他はすべてやられてしまった。


「ご苦労、ワシの隊で時間を稼ぐ、お前たちは急ぎ南に向かえ、もうすぐ国境だ」


「し、しかしブルモスト様」


ワシたちは3000人で移動中だ、その中で戦える者は500人、ワシの部隊は100人だ。



そして追いかけてくる敵は5万はいるらしい、追っ手にそれだけの数を付けてくる辺り、相手の魔王グレンドラゴスはワシたちを逃がす気が無いのだろうな。


「心配するな、時間を稼いだら直ぐに追いつく、ブルルゥー頼んだぞ!」


ワシは武器を持ち、急ぎ最後尾に向かった、ああは言ったがワシはここで終わりだろう。

だが他の四天王が生き残ってさえいれば良い、なんとしてでも時間を稼ぐぞ。


「ブルルゥ~見えてきたな」


「た、隊長すごい数です!」


しばらくして見えてきた奴らは、サイクロプスの部隊だ。

奴らの一撃はワシの攻撃に匹敵する、それに目からの光魔法は強力だ、だが。


「おかしいぞ、足の遅いサイクロプスをどうして追跡部隊に入れたのだ」


「隊長の強さを知ってるからじゃないですか?他の奴らなんて隊長の敵じゃないでしょ」


それも考えられる、深手を負い昏睡状態だが四天王も全員生きているのだ、しかしワシたちは手負いだ、それに数が違う、普通に押されれば止められん、それなのにだ、なにかあるのか?


「もしや待ち伏せか!?まずい!ケルドルお前は急ぎコンコルの所に走れ!!その事を知らせるのだ」


「りょ、了解しました」


足の速い黒狼族のケルドルなら間に合うかもしれん、だが生き残りが絶望的になったか・・・いやそもそもワシたちを受け入れてくれるかも怪しい。


ワシたちが向かっているのはあの変わった人族のいる国、エントロス国なのだ。


まだその手前のトルト国だが、情報では既にあの国はエントロス国に統合されたらしい、話を持ち掛ければ何とかなるかもしれんと思っているのだ。


「行くぞお前ら!」


「「「「おおー!」」」」


ワシたちは武器を構えながら走った、相手はサイクロプスだ、もう少しで目からの光魔法が来るだろう。


「そろそろか、レーザーアイが来るぞ防御武技を使え!武技『金剛外装改』」


「「「「はっ武技『金剛外装』」」」」


ワシの指示でそれぞれ武技を使い敵からの攻撃に備えた・・・だが光魔法が一向に来ない、どうしたのだ?


「た、隊長!奴ら後ろを気にしながら走ってますよ」


部下に言われて見直してみたが、確かに何故か後ろを気にしながら走っている、何体かは光魔法を後ろに撃ってもいるな。



「どうなっているんだ、同士討ちか?」


「でしょうか?なんにしても好機です!今すぐ突撃しましょう隊長」


部下の言ってることは分かる、しかしワシはあの中には行きたくない、何故だがそう言った予感がするのだ。



「た、隊長!あれを見てください」


部下の一人が空を指差した、あれはなんだ鳥のようだが?

そう思いながら見ていると、形が変わり始め人の形になった、変わった鎧だな。


「どうもどうも、あなたがブルモスト?」


変わった鎧の者が話掛けてきたが、女性の声に聞こえるな、それに随分と小さい、小人族か?


「う、ウム、ワシがブルモストだ鎧の者よ」


「良かったわ、どうやら間に合ったようね、もう少しでハチの巣になるところよ」


何か言っているがよう分からんな。


「それでそなたは何者なのだ、ワシたちに何の用だ」


「あら!あなた達を助けに来たのよ、まあ試験も兼ねてるんだけどね」


助けてくれたのは向こうのサイクロプスを見れば分かる、すでに立っている者はいない。

それにこの者と同じではないが、鳥の様な白い鎧を着た者たちがサイクロプスを回収している。

向こうの者たちはコンコルに似ているか?・・・いやそれよりも、試験というのが分からんな。


「南に向かってる部隊も無事よ、良かったわね」


この者が言うには向こうには地中を移動するビッグモールとビッグワームが待ち構えていたらしい、やはり待ち伏せされていたのだな。


「そうか・・・すまない感謝する」


ワシは直ぐに頭を下げお礼を言った、この者が何者か分からんが救ってくれたことには違いが無いからな。


「うん、それでこれから何処に行こうとしてたのかな」


「ウム、南の人族の国に行こうとしていた、ワシの命と引き換えに他の者を助けてもらおうとしたのだ」


前に命を救ってくれたあの者なら、きっと他の者たちを救ってくれると思ったのだ、ワシにはもうこれしかなかった、恩をあだで返すようだが、そこしか頼れる場所がなかった。


「そう・・・じゃあ同じね、他の部隊と合流して私のとこに来なさい」


そう言ってピンクの鎧の女性?の後に付いて行き、コンコルたちと合流した後、洞窟の中に入って驚愕した。


「ここは天国か?」


「何言ってるのよブルモスト、ただの街よ、街!ここであなた達は暮らしなさい、畑もあるし指導者もいるわ、じゃ後はこの子に指導してもらってね」


「よろしく」


紹介された者はコンコルに似た鎧の者ではない、この者も白い鎧だが、鳥型モンスターの鷹に似ている。

だが顔だけだ、そこから下は人のそれだ、まあそういった鎧なのだろう。


「私はビラです、何でも相談して下さい」


頭を下げ挨拶をしてくれた、この者は体が細すぎるのではないか?こんなフルプレートは見た事がない、この者が指導してくれるのか。


「それじゃあ私は行くね、がんばって」


「ま、待ってくれ!」


ピンクの鎧の女性?が手を振って外に出ようとしたのでワシは止めた。


「なにかしら?」


「そなたの名前はなんと言う、救ってもらったのにそなたの名前をワシは知らんのだ」


「そう言えばそうだったわね、私はマコッチよ、これから頑張ってねブルモスト」


そう言って外に出て行ってしまった。

ワシたちは救われたのか?色々な事が起こり過ぎて思考が付いていかん。

ワシは夢を見ているんじゃないか?そう思うほどあっという間の出来事だった。




《マスタールームで》


「うん予定通りの性能ね、これなら最新式量産機じゃなくて試作量産機でも対抗出来たかも・・・こっちの機体は私専用で使うとして、元のあっちを青から赤に変えてっと」

学園では試作機の方を使うとして、ああでも今後を考えて形を変えたほうがいいかしら?そうするとまるっきり違う、あっちにした方が・・・ケティーと同じでクマにしちゃおうかな。


うんいいかも、後で試作して見ましょ、ダメでも予定通りこっちのテントウムシバージョンを使えばいいんだしね、うんうん可愛いわ。


『それにしても自分のフェアリー型の人形を作るなんて、マコッチそこまでなの』


私が機体の種類を考えていたらスイちゃんが聞いてきました、そんなの当然よね?


「チーチャムちゃんを乗せるのに、テストしないなんてありえないのよスイちゃん、さぁ最終調整よ」


私はオプションは何を付けるかとかを考えながら作業に取り掛かり、数日後マジックバトラーが完成したんです。
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