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8章聖戦?

閑話 60階のボス戦

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「ではミーティングを始めます」


どうもリサです、私たちは60階のボスを倒すべく、大人数での遠征を考え今そのメンバーで話し合いをしています。


「やっぱりガラングランは来ないんだな、サンダーボルトのリサさんよ」


「ええアックスハントのアックスさん、でも十分人数を集めましたから平気ですよ」


今回のボスは剣士を乗せた大きなスライムと宝箱のモンスター、それとリザードマンの上位種が3体です。

なので一体を1PTで対応したくてガラングランにも話を持ち掛けました、でも新しい装備を手に入れ調整をしたいとかで断られてしまったんです。


「まあここにいるメンバーを見れば平気だろうがな、どう見ても精鋭だ」


アックスさんがバンヨウちゃんたちを見てそう言ってきました、もし初対面だったら言わないでしょうけど、このメンバーは村に行ったときの護衛でアレイラさんが指名で集めるPTですからね。

それにヴェルンとコルル街では有名になりました、冒険者になって1年足らずでシルバーになった有力株ですから当然ですね。


「分かってくれて良かったです、それでは担当するモンスターを話し合いましょうか」


剣士を乗せたスライムは動きが早く、強いのでバンヨウちゃんたちに任せました。


「じゃああたしたちが宝箱のお化けね」


「ええお願いミルバリアさん、残ったリザードマンの上位種は私たちとアックスハントで対応します」


「連携をしてくるから、2PTで対応するって訳か、分かったぜ」


みんな担当のモンスターの資料を見て話し合いを始めました。


「質問良いですかリサさん」


「何ですかテミル君」


「分配はどうするんですか?ここに書いてある物が出るとなると、取り合いになりますよ」


資料にはドロップ品の事も書いてあります、これはある女性が調べた物で、アレイラさんたちが持っている物とは違います、まあ出所はマコッチなんですけど、女性は何処からかやってきて情報屋として人を集め出したんです。

そしてマコッチからの情報を冒険者ギルドは50階までしか公表してません、それにあまり細かくは書いてないんですよ、ですのでお金を出して情報屋から入手していくのが最近の冒険者の流れです、みんなもその女性から貰っているはずです。

その女性が来るようになって、マコッチがその人から貰ってねっとか言って来るようになりました、きっとその女性はマコッチに雇われているんでしょうね、情報が正確すぎます。


「そこはこれから話し合いましょう、皆さん欲しい物を決めて言ってください」


PTメンバーで話し合いをし始めました、ドロップ品の詳細もその女性バラエリトさんから貰った別料金の紙に書いてあります、結構高いんですよ。


「俺たちは出来れば金になる方を優先して頼む」


「僕たちはスキルが良いです、最近攻撃力に欠けていまして」


アックスさんたちはお金でテミル君たちはスキルか、武技でも問題なさそうだから何とかなるわね。


「あたしたちはお金も欲しいけど、装備が良いのが出たらそっちが優先かな、武器が最近良いのが無くて困ってるのよ」


それぞれ意見が出たわ、みんな優先している物が違うのには少し安心しました、これなら取り合いにならずに済みそうね、もちろんそれ以外の物も公平に分けるわよ。


「じゃあアックスハントとドラゴンの牙には最悪お金を追加で払うわ、それでいいかしら」


みんなが頷いてくれました、マコッチの報告・・・いえバラエリトさんからの情報では、きっとスキルや武技は出るわ、武器はちょっと確率が低いから難しいけど、箱のモンスターが宝石を落とすらしいから、それを売れば何とかなるわね。



《ダンジョンを進みボス部屋の戦闘》



「こっちだトカゲやろー!」


「シュルルー」


部屋に入って私たちはそれぞれ話合ったモンスターを攻撃してそれぞれ離れて戦っています、今はアンナが注意を引いているんです。


「そっちは任せたわティア、アンナ!リンこっちも行くわよ、ヴェルの詠唱が終わるまで軽めにね」


「ホーイ」


走りながらリンにそう言って私たちはもう一体のリザードマンに向かいました、残ったもう一体はアックスハントに任せています。


私たちが遠征を言い出したので2体を担当しました、まあ今の私たちならボスを1人一体相手にしても平気なんです。

現にアンナとティアがリザードマンを攻撃して軽く倒していますよ、私たちはヴェルの魔法待ちだったから少し時間を掛けました。

まぁそれでも他のPTよりも早いですけどね、リザードマンたちは上位種ってだけのモンスターですから、他の2体はこのリザードマン3体と同じくらい強いんです。


「リッちゃん他のとこ手伝う?」


「その必要はないわリン、ほらもう直ぐ終わるわ」



私が指を差した方を見ると最後の一体になっているリザードマンをアックスハントの魔法騎士、確かダブルガンムって言ったかしら?その人が倒していたわ。

そしてスライムもバンヨウちゃんたちが倒して、残ったのはあの箱です。


「やっぱあいつは堅そうだぜリサ」


私の隣を歩いてきたアンナが言ってきました、確かに資料を見た時から思っていたんですよ。

あのモンスターはすごく硬く防御魔法であるディフェンスアップも使ってきます、なのでミスリルの装備の様に切れ味を上げて切り付けるか、高火力で押し切るしかありません。

魔法を使う前にって言うのは無理ですよ、部屋に入った直後に使って来ると書いてあるんです、ほんと割り増しを要求するだけの事はあるって程の情報ですよ、ほんとは箱は私たちが相手をしたかったんですけど、ガラングランに断れたので、仕方なく火力のあるドラゴンの牙に任せたんです。


「そうねアンナ、でもあと少しよ、もうボロボロだもの」


箱の攻撃は口(蓋)を開けて食いつくか、突進なので軽く躱しながらダメージは確実に当てています、あと少しかな。


「リサさん、ドロップ品回収終わりました」


「ありがとテミル君、あら!変わった武器が出たのね」


テミル君の手にスクロールと少し細い剣がありました。


「はいバンヨウが言うには刀って剣の様です、きっとドラゴンの牙が欲しがりますよ」


確かにドラゴニュートの二人は変わった剣を使ってるわ、それを少し細くした感じだからもしかしたら同じ種類の武器なのかもね、まぁダメでもお金で対処しましょ。


「これで少しは分配の悩みは消えたわ、ありがとテミル君」


「いえ、僕は持ってきただけですよ・・・それよりそっちは上級のスクロールは出ましたか?」


テミル君が聞いてきたわ、そう言えばスクロールが欲しいって事だったわね。


「ええ出たわよ、しっかり上級だったわ」


「どんなのですか・・・限界突破?」


文字を見てテミル君が首を捻ってるわ、知らないのかしら?


「能力が上がるスクロールよ、かなりいい物よ」


「ほ、ほんとですか!?(これでバンヨウに勝てるかも)それを報酬にください!お願いします」


頭を下げて言ってきたわ、そんなに欲しいの?何か困ってるのかな。


「いいわよ、後で渡すわね」


「はい!お願いします」


そんな話をしているとドラゴンの牙が箱のモンスターを倒して宝石の入った箱とマジックバッグ、魔石大に上級魔法のサンドフィールドプリズンが出てきました。
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