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最終章 それぞれ
275話 ヴェルの場合
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「いらっしゃーい、また来たんだね」
「ん、また来た」
私の名前はヴェル、ほんとはヴェルートルマクスフィアって言います、そしてその後ろに森の名が付くの、でも話すのがめんどくさくてみんなにはヴェルとだけ名乗ったのよ、そう私はめんどくさがり屋なの。
「今日はどんな物を探してるのかな?」
「これ、変えてほしい」
私は店の人にいつも使っていた杖を渡したわ、マコッチから貰った物で呪文を唱えると防具が出てくるの、でも私はめんどくさがり屋なので叫びたくないのよ。
「なるほどね、じゃあ思念でこれが発動できるようにしたいんだね」
「ん、そう」
この店の人は心が読めるって人なの、私の少ない言葉でも何を言いたいのか分かってしまうのよ。
「分かったよ、じゃあしばらく待ってて」
そう言って店の奥に行ってしまったわ、私はあの人が好きなんだと思う、自分でも良く分からないんだけど、近くにいるとすごく落ち着くの、この気持ちはアンナとカッシュと同じだと思うわ。
「名前、聞きたいなぁ」
あの人が帰って来るまで店を見ながら呟いています、そうなのよまだ名前も知らないの、彼の顔を見ているだけでとても幸せ、でもリンがあの白髪の人に告白をして思ったの、今のままじゃダメだって、だから今日は言うつもり。
「お待たせしました、これで念じれば起動するはずですよ」
「ん、ありがとう」
そう言って私は頭の中で名前を教えてと思いました、だってこの人はそれだけで分かってくれるわ。
「ああ、そう言えばまだ名乗ってませんでしたね、俺は魔法使いのジャケットって言います、心が読めるとほんとに信じてくれたのはあなただけですよ、ははは」
凄くさわやかな笑顔で言ってきました、でもそれってきっと辛かったんじゃないの?
「そうですね、気持ち悪がられたり嘘だって言われたりしました、でも少し使う分には問題ないんですよ」
確かに顔色やしぐさを見れば分かる人はいます、きっとそんな感じ何だと思わせたのね。
「そうですそうです、そしてこんなにストレートに使ったのはヴェルさんが初めてですよ、とても嬉しいです」
私だって最初は疑ったわ、でも私は言葉も少ないし顔にもあまり出さないの、それなのにほしい物が分かったらそれは信じるわ。
「そうでもないんですよ、そこまで信じてくれる方はいません、俺のありのままを見てくれてるようでとてもうれしいですよ」
「私も!・・・うれしい」
そう言って私は心の中で好きと伝えました、でも待って!
「しっかり言う」
「ええいいですよ、待ってます」
私の気持ちを分かってくれて待ってくれています、凄く嬉しいわありがとう、恥ずかしいけど言います。
「私、あなたが好き、一緒にいて」
「俺もヴェルさんが好きだよ、でも俺は君に黙っていることがある、それを聞いても気持ちが変わらないか俺はすごく心配だ」
そんなの平気よ、どんなことでも乗り越えて見せるわ、だって私はこんなにあなたが好きなんだもの。
「そうか・・・じゃあ言うけど、俺はマコッチ様のモンスターだったんだ、そして人族になれる指輪を貰ったんだけど、俺は人族にならなかった」
そう言って魔法使いの帽子を取ったわ、そうしたら私の様に耳が長かったの。
「エルフ?」
「わからない、マコッチ様に聞こうとも思ったんだけど、どんなことを言われるかわからなくて、怖くて聞けないんだ」
そう言ってまた帽子を被ったわ、確かに人族になれる指輪をしたのにエルフになるなんておかしいものね。
「だろ、だから不安要素のある俺と一緒だともっと困ることが起きるかもしれない、ヴェルを危険な目に会わせたくないんだ」
泣きそうな感じで彼が下を向いてしまったわ、確かにその可能性はあるかもしれない。
「でも、2人でなら乗り越えられる」
そうよ、辛いことだって二人でならきっと平気、離れる方がつらいわ。
「そう言ってくれるんだね・・・ありがとうこれからよろしく」
「うん、よろしく」
そう言って私は彼を抱きしめ口づけをしました、なんだか凄く幸せ。
数日後ジャケットが勇気を出してマコッチに知らせたの、隣には私もいたんだけど答えを聞いた彼の驚いた顔はとても印象的だったわ、だってね。
「ジャケットどうだった?」
「いや・・・それがねこの指輪は最初からエルフになれる物だったそうだよ」
「そうなの?」
どう言う事?鑑定を掛けてないの?
「うん、鑑定はしてないよ、だって必要なかったもん」
まぁマコッチのくれたものだからって事だね。
「そうそう、マコッチ様が俺たちに不利な事はしないよ・・・だからこれはエルフになれる指輪なんだ」
「どう言う事?」
初めからそうだったって事?どうしてそんな事をマコッチはしたのかしら、ジャケットはいつこれを貰ったの?
「それがね、俺がヴェルを見るようになってそんなに経たない内なんだ、目で分かったそうなんだよ、とても恥ずかしい!」
顔を両手で隠して言ってる、かなり前から私の事を好きだったのね、私としてはとても嬉しい。
「ん、また来た」
私の名前はヴェル、ほんとはヴェルートルマクスフィアって言います、そしてその後ろに森の名が付くの、でも話すのがめんどくさくてみんなにはヴェルとだけ名乗ったのよ、そう私はめんどくさがり屋なの。
「今日はどんな物を探してるのかな?」
「これ、変えてほしい」
私は店の人にいつも使っていた杖を渡したわ、マコッチから貰った物で呪文を唱えると防具が出てくるの、でも私はめんどくさがり屋なので叫びたくないのよ。
「なるほどね、じゃあ思念でこれが発動できるようにしたいんだね」
「ん、そう」
この店の人は心が読めるって人なの、私の少ない言葉でも何を言いたいのか分かってしまうのよ。
「分かったよ、じゃあしばらく待ってて」
そう言って店の奥に行ってしまったわ、私はあの人が好きなんだと思う、自分でも良く分からないんだけど、近くにいるとすごく落ち着くの、この気持ちはアンナとカッシュと同じだと思うわ。
「名前、聞きたいなぁ」
あの人が帰って来るまで店を見ながら呟いています、そうなのよまだ名前も知らないの、彼の顔を見ているだけでとても幸せ、でもリンがあの白髪の人に告白をして思ったの、今のままじゃダメだって、だから今日は言うつもり。
「お待たせしました、これで念じれば起動するはずですよ」
「ん、ありがとう」
そう言って私は頭の中で名前を教えてと思いました、だってこの人はそれだけで分かってくれるわ。
「ああ、そう言えばまだ名乗ってませんでしたね、俺は魔法使いのジャケットって言います、心が読めるとほんとに信じてくれたのはあなただけですよ、ははは」
凄くさわやかな笑顔で言ってきました、でもそれってきっと辛かったんじゃないの?
「そうですね、気持ち悪がられたり嘘だって言われたりしました、でも少し使う分には問題ないんですよ」
確かに顔色やしぐさを見れば分かる人はいます、きっとそんな感じ何だと思わせたのね。
「そうですそうです、そしてこんなにストレートに使ったのはヴェルさんが初めてですよ、とても嬉しいです」
私だって最初は疑ったわ、でも私は言葉も少ないし顔にもあまり出さないの、それなのにほしい物が分かったらそれは信じるわ。
「そうでもないんですよ、そこまで信じてくれる方はいません、俺のありのままを見てくれてるようでとてもうれしいですよ」
「私も!・・・うれしい」
そう言って私は心の中で好きと伝えました、でも待って!
「しっかり言う」
「ええいいですよ、待ってます」
私の気持ちを分かってくれて待ってくれています、凄く嬉しいわありがとう、恥ずかしいけど言います。
「私、あなたが好き、一緒にいて」
「俺もヴェルさんが好きだよ、でも俺は君に黙っていることがある、それを聞いても気持ちが変わらないか俺はすごく心配だ」
そんなの平気よ、どんなことでも乗り越えて見せるわ、だって私はこんなにあなたが好きなんだもの。
「そうか・・・じゃあ言うけど、俺はマコッチ様のモンスターだったんだ、そして人族になれる指輪を貰ったんだけど、俺は人族にならなかった」
そう言って魔法使いの帽子を取ったわ、そうしたら私の様に耳が長かったの。
「エルフ?」
「わからない、マコッチ様に聞こうとも思ったんだけど、どんなことを言われるかわからなくて、怖くて聞けないんだ」
そう言ってまた帽子を被ったわ、確かに人族になれる指輪をしたのにエルフになるなんておかしいものね。
「だろ、だから不安要素のある俺と一緒だともっと困ることが起きるかもしれない、ヴェルを危険な目に会わせたくないんだ」
泣きそうな感じで彼が下を向いてしまったわ、確かにその可能性はあるかもしれない。
「でも、2人でなら乗り越えられる」
そうよ、辛いことだって二人でならきっと平気、離れる方がつらいわ。
「そう言ってくれるんだね・・・ありがとうこれからよろしく」
「うん、よろしく」
そう言って私は彼を抱きしめ口づけをしました、なんだか凄く幸せ。
数日後ジャケットが勇気を出してマコッチに知らせたの、隣には私もいたんだけど答えを聞いた彼の驚いた顔はとても印象的だったわ、だってね。
「ジャケットどうだった?」
「いや・・・それがねこの指輪は最初からエルフになれる物だったそうだよ」
「そうなの?」
どう言う事?鑑定を掛けてないの?
「うん、鑑定はしてないよ、だって必要なかったもん」
まぁマコッチのくれたものだからって事だね。
「そうそう、マコッチ様が俺たちに不利な事はしないよ・・・だからこれはエルフになれる指輪なんだ」
「どう言う事?」
初めからそうだったって事?どうしてそんな事をマコッチはしたのかしら、ジャケットはいつこれを貰ったの?
「それがね、俺がヴェルを見るようになってそんなに経たない内なんだ、目で分かったそうなんだよ、とても恥ずかしい!」
顔を両手で隠して言ってる、かなり前から私の事を好きだったのね、私としてはとても嬉しい。
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