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【クラウディアside】日に日に甘くなる彼

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「・・・ん・・・」




・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・あった・・・かい?
・・・





!?



ディ、ディアルド様!?
朝、目が覚めると、背中が暖かい
私の腹部には腕が絡んでいて、足もからめられていました
ディアルド様が後ろから抱き締める形で眠っていたようです
ん?
一緒に?
昨日は別々に寝たはずでは?






「ディア、おはよう」

「おっ、おはようございます・・・ディア?」

「うん、ディア・・・愛してるよ、ディア」

「!?・・・は、はい・・・ありがとう・・・ございます・・・」

「ディアは?」

「あ、愛してますよ」

「ディア!!!」

「きゃぁっ!?」



ディアルド様が、ぎゅうぎゅうと抱きしめてきました
首に顔を埋めてすんすんと匂いを嗅いでいらっしゃるようです






バタン!



「クラウディアお嬢様!いかがなされましたか!?・・・あっ・・・あぁ・・・」




使用人さん達が残念なものを見るような目で見ています
淑女として失格です
まだ夫婦でもないのに、他人にこんな姿を見られるなんて・・・
公爵夫妻にも呆れられるかもしれません・・・




「うるさいなぁ・・・ディアを堪能していたのに、邪魔しないでくれるか」

「ディアルド様!まだ夫婦でもないのですよ!」

「そうです、公爵様がお怒りになられます!」




それからというもの、毎日ディアルド様の寝室への突撃、忍び込み、添い寝など何度となく繰り返され、使用人さん達も諦めたのか、何も言われなくなってきました
しかし、日に日にディアルド様が甘くなっていきます



「ディア、僕の可愛い、ディア・・・愛している・・・ディア」

「・・・ん?」

「天使が目覚めたな・・・可愛い・・・これを僕だけが知っているなんて・・・贅沢だな」

「ディアルド様?天使がいるのですか?どこにです?私も見たいです」

「あぁ、ディアは見れない」

「どうしてですか?私には見えないんですか?」

「あぁ・・・俺の天使は、ディアだからな・・・」




ディアルド様・・・あっまぁぁぁいです!!!




「なぁ、ディアも、僕の事愛称で呼んで欲しいな、同じディアでもいいよ?」

「えっ?・・・あっ・・・本当ですね、クラウディア・・・ディア・・・ディアルド様・・・紛らわしいですから、では、私はルド様とお呼びします」

「・・・ん・・・そうか・・・お揃いみたいでよかったのにな・・・でも、いいか、ルドか・・・ディアに呼ばれるならなんでもいい」


ディアルド様の蕩けるような笑顔は破壊力が凄いです
きっと今、私の顔は真っ赤ですね
そうやって、互いに愛し愛され日々は過ぎていきました







ーーーーーーーーーーーーーー

次回

わかってないお姫様には、わからせないとね?




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