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【クラウディアside】勘違いされてしまいます!
しおりを挟むそれからしばらくが経ち、間も無く結婚式
今でも夢みたいで
ルドと夫婦になれる・・・
そして今、私の腰には愛しのルドの手がまわされ、抱き寄せられている
今夜は夜会
私はルドの青い瞳と同じ色のドレスを身に纏っている
「くそっ・・・もう何人目だ!」
私の頭の上でルドが呟いているの
どうしたのでしょうか・・・
「ディアは俺のものだ・・・誰にも渡さん」
一体誰に向かってそのような事を・・・
ルドがフロアのあちらこちらを睨みつけているわ
そんな凛々しいルドに、ご令嬢達が見惚れているわ・・・
「ん?なんだ?俺の顔がどうかしたか?」
「いいえ、何でもないわ」
「・・・見惚れていたんじゃないのか・・・残念だ」
そう笑うルドを見て、頬を赤らめているご令嬢がたくさんいるのに・・・
人の気も知らないで・・・
つんと口を尖らせ、淑女らしくない態度をとって
「僕はお姫様の機嫌を損ねちゃったのかなぁ?僕もまだまだってことかな」
ルドが、心配そうに私の顔を覗き込んできた
後から後悔するなんて、この時は思いもせずに、つい、口にしてしまったの・・・
「他にもたくさん美しい花がいるわ。私なんかより、もっと美しいご令嬢が、ルドに熱い視線を送っているわよ?」
「・・・ディア?それはどういう意味だい?他の女のところへ行けと言っているのかな?ディアは・・・いや、これは・・・嫉妬しているのか!?」
ルドの語尾が強くなったことに、フロアにいる皆様の視線が集まってしまったじゃない!
ルドはディアが嫉妬!?僕に嫉妬をしている!嬉しい・・・とブツブツと言っている
ルドの顔が次第に緩んで、何かを思いついたのか、ニヤリと笑みを・・・な、何・・・その笑みは何なの!?
「わかってないお姫様には、わからせないとね?」
ルドは笑っていますが、なんだか怖い・・・
何故でしょう・・・
「あぁ、僕は酔ってしまったのかもしれないな・・・夜会はお暇しよう」
「だ、大丈夫?辛いなら私が支えて・・・えっ?」
気付けばルドに横抱きに!?
ま、待って!!
どうしてこのような事に!
しかも皆様が見てるわ!
視線が居た堪れない・・・
「酔ってしまってディアに介抱して欲しい気分だ。早く屋敷に帰ろう?もちろん、寝台で朝まで僕を癒してくれるだろう?」
爽やかな笑みで私を覗き込むルド
眼福・・・そこじゃありません!
皆様に勘違いされてしまうわ!
朝まで癒すって、聞きようによっては、その・・・いたしているみたいじゃないの!
「あぁ、寝台でのディアは僕しか知らないからね・・・可愛いんだよなぁ・・・早く独り占めしたい!」
そう叫んだかと思えば、そのままフロアをぐんぐんと進んでいき、馬車に乗せられて・・・
そのあとは、寝台に引き摺り込まれ、一晩中耳元で愛を囁かれました
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次回
片想いする公爵家の一人息子
【ディアルドside】
愛称で呼んで欲しいのはただ一人なのに・・・
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