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ばぶぅ子守り歌。
しおりを挟む「てゆーか、おっしゃんのおちりペンペンをばぶたちに見せるのはいいのか?」
第1隊隊長は頬を赤らめながら、ちょっと嬉しそうに席に戻って行ったが。
ふと、隣の本物のばぶぅたちを見やる。
「~~♪」
歌ってる……。
ままん隊長たちが、歌ってるうぅぅっ!!!
まさか、子守り歌であのおちりぺんぺんとおっさんの哀れな喘ぎ声を隠していたとでもいうのか!?
まずは、お隣の受け男子隊長だ。
「おち~り、ぺんぺん、へい、ろっきゅっ!
おち~り、ぺんぺん、おっさん、ウケるっ♪」
いや、何あれ何それ、そのハイテンションな曲何~~っ!?子守り歌!?いや確実に違うっ!ろっきゅっ!とか言っちゃってるし、それロックうぅぅっ!?ロックって……子守り歌になるのだろうか。
ばぶたちは、……寝てる――――――っ!!!え、あのろっきゅで寝たの!?寝れるの!?それとも単に飽きちゃっただけぇっ!?
「……ユウェルたんも歌って欲しいのか?あの子守り歌」
「やっぱりありぇは子守り歌なにょか?しょうなの?」
「あぁ。我がエーデルシュタイン王国には数々の子守り歌が存在するのだ」
初めて知った、そんなの。
「先ほどのはロッキュー地方に伝わるロッキュー子守り歌だ。作詞作曲は名もなき羊飼いだったと言う」
詳しいな!?情報通の第6隊隊長ならではの情報網なのか……!?子守り歌にまで精通してるとか、何でっ!そしてロッキュー地方か……。放牧が盛んな地域だ。羊飼いも多いことだろう……。そして羊飼いがあのロック子守り歌を歌ってたのぉっ!?そして今も歌ってるのぉっ!?相当……ヒャッピーなひとだったよかな……。
「あぁ、聞いてみてくれユウェルたん、あれは……」
第4隊の女性ままん隊長!
「だん~なしずめる、ひょ~いひょいっ!きょう~もきゃばくらゆるさないっはい!だん~なしずめるしずめるの~!バターたっぷりパイの海~!へいへいへいへい、だん~なしずめる~~~~っ!」
み、見事なビブラート……。ばぶもぐっすりいぃぃっ!!!いやいや歌詞!その前に歌詞こっわっ!!?
「シェルたん、あのかしはばぶに聞かせてもいいのか」
「子守り歌とは元来そう言うものだぞ?」
「初耳ぃっ!!」
「子守りを担ってきた若い娘や受け男子たちの恨み辛み鬱憤が籠っているのが、元来の子守り歌だ」
「ひえぇっ!?」
そんなぁっ!?母が子を思って歌うものでは!?そう言うのもあるかもだけど……!それはあれか。貴人の家だと子守りをするのは乳母や子守りを任される使用人。庶民なら女兄弟や受け男子兄弟、親は仕事……と言うこともざらにあるこの世界。恨み辛みを子守り歌に乗せて~~というのもあながちなくもないように思えてきたぁ~~っ!
「因みに今のは……第1隊隊長と隠れてキャバクラに行った彼女の旦那に向けられた歌だな」
第4隊隊長おぉぉっ!!?
まさかの、第1隊隊長と行ってたの!?あのおちりぺんぺんやられる弱み一緒に背負ってたの!?
「……それ、本当なの?ユウェルちゃんままん」
その時、隣の隣の席の第4隊隊長がくわっと目を見開いた。ひぁ――――――っ!?
てか、シェルたん、俺のままんかよ。いや確かにままんとばぶぅごっこ中なのだが、バブみが強いのは……シェルたんの方だ、確実に。
「証拠の写真もある」
シェルたんが差し出した写真を、第4隊隊長はすっとポケットにしまった。
「あの……」
そこで第1隊隊長が口を開く。おい、第2、3隊隊長ズがやめとけって言ってるぞっ!?
「私の夫は一介の騎士。上司なら、そう言うパワハラは控えるべきね」
え、第4隊隊長の旦那さん第1隊!?
「だから、その、その件は俺の責任だから、旦那をあまり、怨むな」
「そう……」
第4隊隊長が静かに息を吐く。
「じゃぁやっておしまいっ!」
第4隊隊長が叫ぶと、シェルたんが部下&影さん特別タッグチームに合図を送った。
――――――――第1隊隊長が再び公開おちりぺんぺんされたことは、……言うまでもない。
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