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特殊性癖男神とプリケツへのこだわり。
しおりを挟む『さぁ、勇者ツクシよ!ここからあなたの冒険が始まります!』
いや、待って待って待って。俺神子じゃなかったの。祭服連中に連れていかれた部屋で食べ物衣服なんでも与えられながらぐぅたらしていれば、途端に脳内に男神の声が響き渡った。
『はっ!まーちがえたーっ!これ、勇者召喚の時に考えたアレだわ。めんちゃい』
このプリケツ男神、一回殴っていい?
『ひぃーっ!?やめてぇっ!男神殴っちゃだめぇっ!とは言え、男神ロエ・ウケゴッデスはぷりぷりおちりをぺんぺんされるのは好きなので、ぷりぷりおちりなら喜んでぇっ!』
知らっねーよ!魔神にでも頼んどけ!!
『ひぐぅ……勇者にも魔法少年にも断られたのぉっ。ふぇっ、ひっぐ……でも魔神さまに……キュンッ』
いや、断られたって、もう既に要求してたぁっ!?そして魔神とよくも悪くもベストCPなんじゃねぇの!?
『そんな……わたちは天上の……っ、あぁでももじもじ……』
いや、そもそも、先に召喚された勇者と魔法少年ってどんなやつらなんだ?今、どこにいるんだ?
『無視しないでぇっ!!話進めないでぇっ!いや……その、まず、召喚勇者エレキテルだけど』
いや、待って。今、エレキテルって聞こえたけど、召喚勇者どこの国のひとぉっ!?
『彼は、情に厚い男だった』
流すの?エレキテルの下りこのまま流すの?
『でも、彼はできることなら男の女王さまに罵られたいと言って魔王城に行ったっきり帰らぬ人となった』
はっ!?帰らぬ人ってっ!その前にも散々ツッコミたいところはあったが、帰らぬ人ってことはーー
『魔神さまに彼のその後を聞いたところーー魔王城で、スライムに変えられてしまったそうだよ』
マジかよ。石とか動物に変えられたは聞いたことあったが、スライム!?スライムに変えられてしまったのか!?
てか、魔神さまそれ教えてくれんのねっ!優しい!親切!恐い神かと思えば割とサービスいい!
『ふはーふはーっ!そうでしょうっ!?』
男神、おい男神。鼻息荒いぞ。ここまで届いてんぞ、おい。もう抱かれに行っちめぇ。
『そ……それは、はふーはふーっ!想像したら……あぁんダメもっとぉ……いや、と、とにかく!!魔王に組み敷かれる勇者の話とか、触手生物にあんあん言わされる魔法少年の話も、すっごい聞いてくれたの!勇者も魔法少年も聖女も碌に聞いてくれなかったのに!魔神さまだけが理解してくれたのぉ~~っ!』
まぁ、その特殊性癖は相当な手練れか変態じゃなきゃ理解できないよね!?それは間違いないわっ!そして本人たちにしたんかいっ!彼らが特殊性癖じゃなかったらそりゃ受け入れられんわっ!
てか、魔神さま優しいな。特殊性癖なのかどうかは分からないが。
『うへへへへ。どんな特殊プレイが好きなんだろ。ぐへへへへっ』
変態妄想バリバリじゃねぇか男神!もういっそ自分でシてもらいに行けぇっ!!
『あぁんっ!ツっくんったらっ!蕾がうずうずしちゃうっ!気になるの?んもぅ~?さ~て~は~、ツッくんも特殊プレイやってもらいたいんだなぁ~~?』
ちゃうわああぁぁぁぁっっ!!
そして誰がツっくんじゃいっ!
それに、もう一人!魔法少年はどうしたんだよ!
『そうそう、そうだった。魔法少年桃乃木沙音くんね』
何かすっごいアイドル名前みたいなのきたぁ―――っ!
『攻めだったから、魔王に抱かれるのは勘弁って言われちゃった』
確か、そんな話してたっけ。
『まぁ、魔王城には行ってくれたんだけどね』
あぁ、そうなんだ。優しそうな人で良かった。
『魔神さまに聞いたら彼は魔王城で触手と楽しくやっているって』
いや、結局触手行ったんじゃんっ!触手プレイしに行ってるよね!?
あれ、でも攻めなのでは?触手プレイの相手って大抵受けーー
『攻めとして、触手たちをあんあん鳴かせているそうだよ!』
まさかの触手プレイでの攻め位置―――っ!ある意味レア!レアな人来たっ!
『そしてみんな……帰ってこなかった』
マジかよ。そんなパターンある?
そしてそんな魔王城を神子の俺にどう攻略しろと?
『大丈夫。君を送ったこの教会には聖女がいるから。この世界出身の地元聖女と召喚聖女。因みにどっちも♂だけど、受け』
あぁ、そう?そう言えば、聖女はとも思っていた。この教会にいたんだ~。
神子とジョブ被りしてそうだが、一人よりはましである。
あれ、彼らは一緒に討伐に行ってないの?
『あぁ、それなんだけどぉ』
まさか、聖女にも問題がっ!?
『地産聖女はねぇ、召喚勇者とのペアになる予定だったんだけど、王子さまと結婚したいからパスだって』
何その理由―――っ!?
『あと、召喚聖女は魔法少年のペアの予定だったんだけど、変態ショタコンとの異名を得てしまって魔法少年にドン引きされておいて行かれたんだよ』
マジで―――っ!?てか、どうやったら変態ショタコンの異名得るの!?
そして魔法少年は魔法少年で特殊性癖持ってるけど!触手を攻めるレア攻めだけども!自分も他人のこと言えないの分かってるぅっ!
もう、まともな仲間はいないのかっ!!
『実は一人、残ってるんだけど』
え?
『地産勇者がねっ!』
はよう言えええぇぇぇっっ!!
『でも彼はーー』
何だよ。また何か問題が?
『金を払わないなら行かねぇ働かねぇって、男神の預言蹴ったのおおぉぉぉぉっっ!!』
まぁ、魔王討伐だよね。普通は討伐した後に報奨金とかが支払われるけれど、魔王討伐にだってお金がかかるわけで。
その支援もなくってのはキツイだろうし。と言うか、お金は?あげなかったのか?
『いくら男神でも、地上のお金量産したら、捕まるから』
え。
『贋金作ったら捕まるのぉっ!神界警察に連れていかれておちりぺんぺんの罰が下るのぉっ!』
それなら別にいいじゃねぇか!大好きなんだろうがおちりぺんぺんっ!!
『いやぁっ!愛のないおちりぺんぺんは嫌あああぁぁぁぁっっ!』
まぁ、罰だからな。贋金作った時の罰だからな。男神のこだわりもあり、贋金を支給することはできなかったらしい。
しかしなぁ。金にがめつい勇者とは言えーー勇者がいるなら一緒に行ってもらうに越したことはないかも。
よし、金なら俺が稼いでやろう
『本当!?』
うん、任せて。それと、男神の名前借りるけどいいよね?
『まぁ、魔王討伐の役に立つなら……?』
よし、交渉成立だな。
かくして俺は、金を稼ぐことにした。
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