【完結】受粉男
間宮伶花が産んだ男子は、黒人との混血児であった。夫尚則は日本人だが、伶花は夫以外男性を知らない。しかしその子を取り上げた産婦人科医桐島は、その混血児が間違いなく伶花の体内から生まれた子であると証言する。伶花は夫から不貞の疑いを掛けられ、離縁状を突きつけられる。
間宮尚則は、平成相互銀行の課長補佐で出征頭である。尚則には、朝川ひろ子という愛人がいた。ひろ子は容姿端麗の高級バーホステスで、多くの客に人気だった。そのひろ子がマンションの自室で絞殺される事件が起きる。その時ひろ子は妊娠三か月の身重だった。
ひろ子が付き合っていた男性の内、間宮尚則、大学教授の藤尾、そして中学校教師の掛川の三人にはそれぞれ動機があった。しかしひろ子が殺された深夜の時間帯に、これら三人にはいずれもアリバイがあった。ひろ子の事件を追う武蔵境署の猪瀬刑事らは、容疑者たちのアリバイ崩しに翻弄され、決定的な証拠をつかめずにいた。
伶花が混血児を出産した産婦人科医院には、伶花の幼馴染の矢剛医師がいた。伶花は身に覚えの無い子を産んだいきさつについて、矢剛の助力を得ながら真相を解明しようとする。一方で伶花は、産んだ混血児を貴裕と名付けシングルマザーとして必死に育てていた。夫尚則からの金銭的援助も断たれた伶花は、ホステスとして働きながら貴裕の父親捜しを始める。
朝川ひろ子の愛人の一人に、チャールソンと名乗る黒人男性がいた。そのことを突き止めた伶花は、ひろ子の妹雅子に会い、彼女からチャールソンに関する情報を得ようとする。しかしその後まもなく、雅子もマンションの密室内でガスにより窒息死する。雅子が自殺した可能性が高かったが、死体の様相から猪瀬は雅子が殺されたものと推理する。
本書には、最後に二つの解決編が用意されています。どちらか一つを選んで読了してください。正統派の解決編を選ぶか、それとも意外な解決編を選ぶかは、読者次第です。どちらでも楽しんでいただけると、作者は確信しています。
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ひろ子が付き合っていた男性の内、間宮尚則、大学教授の藤尾、そして中学校教師の掛川の三人にはそれぞれ動機があった。しかしひろ子が殺された深夜の時間帯に、これら三人にはいずれもアリバイがあった。ひろ子の事件を追う武蔵境署の猪瀬刑事らは、容疑者たちのアリバイ崩しに翻弄され、決定的な証拠をつかめずにいた。
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