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本編
似た者同士は気が合わない
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「失礼するよ。ほら、これ今日までのやつ」
ヨアン・ニコラス。年は離れているものの昔から何かとこいつとの関わりがある。魔法学研究所に所属しており、魔法の才能も有り頭も切れる。そして何より僕より腹黒である。気に入ったもの以外には容赦がない人間である。
そんな彼とのエピソードは置いといて、、、
「それで、うちの所長と昨日はどうだった?」
ヨアンは満面の笑みでそう言ってきた。
「あぁ。彼が甘いもの好きと教えてもらったお陰で楽しんでもらえたよ」
実はシノの好きなものを知っていたのはこいつに聞いたからである。やはり同じ研究所に所属しているだけあって、ヨアンは彼のことをよく知っていた。
甘いものが好き、だけど高価なものは嫌い。研究が好き、だけどデスクワークは嫌い。などなど聞いていない情報まで教えてくれた。
「ふーん。で、それだけ?」
詳しく知りたそうなヨアンを無視して、受け取った書類を確認する。問題はなさそうだ。
何も答えない僕にヨアンは、口をとがらせながら続ける。
「だって、うちの所長今日来てないから、、、イケないことやったんじゃないかなぁと思って」
「やってない」
僕は食い気味に答えた。ヨアンはニヤニヤと僕を見てきている。
まず僕たちは昨日で会って話すのは二回目である。今はお互いを知り理解することが重要だ。それに、僕は絶対に彼の気持ちを確かめるまでは手を出さないと決めている。正直昨日の彼の一挙一動にその決心が揺らぎそうにはなったが、、、
しかし、ヨアンの言葉に一つ気になるところがあった。
「それよりも今日彼は来てないのかい?」
僕はセドに視線を送った。セドは僕の意図をくみ取ったのか静かに部屋を出ていった。
「いやいや、そんな心配することないと思うよ。シノ君昨日休むために、山ほどある書類も終わらせてたし。研究もきりのいいところまでやるって言って、休む間もなく熱中してたから。たぶん疲れがたまったんじゃないかなぁ」
ヨアンはそう言ったが僕は嫌な予感がしてたまらなかった。何事にも一生懸命で、ひたむきな彼。そんな彼に限って仕事を休むように思えなかったからだ。
僕が考え込んでいると、いつの間にかヨアンは帰っていた。セドはまだ帰ってこない。僕は自分を落ち着かせるために、仕事に取り掛かるのであった。
どれだけの時間がたったのであろう。こちらに向かってくる世話しない足音が聞こえた。
ドアが叩かれ入ってきたのはセド一人だけだった。落ち着いた顔をしているが額は汗ばんでいるように見える。セドはゆっくりと口を開いた。
=====
更新休止してました。。
旅行&急性胃腸炎でダウンしてました。起き上がれるくらい回復したので更新再開します!
ヨアン・ニコラス。年は離れているものの昔から何かとこいつとの関わりがある。魔法学研究所に所属しており、魔法の才能も有り頭も切れる。そして何より僕より腹黒である。気に入ったもの以外には容赦がない人間である。
そんな彼とのエピソードは置いといて、、、
「それで、うちの所長と昨日はどうだった?」
ヨアンは満面の笑みでそう言ってきた。
「あぁ。彼が甘いもの好きと教えてもらったお陰で楽しんでもらえたよ」
実はシノの好きなものを知っていたのはこいつに聞いたからである。やはり同じ研究所に所属しているだけあって、ヨアンは彼のことをよく知っていた。
甘いものが好き、だけど高価なものは嫌い。研究が好き、だけどデスクワークは嫌い。などなど聞いていない情報まで教えてくれた。
「ふーん。で、それだけ?」
詳しく知りたそうなヨアンを無視して、受け取った書類を確認する。問題はなさそうだ。
何も答えない僕にヨアンは、口をとがらせながら続ける。
「だって、うちの所長今日来てないから、、、イケないことやったんじゃないかなぁと思って」
「やってない」
僕は食い気味に答えた。ヨアンはニヤニヤと僕を見てきている。
まず僕たちは昨日で会って話すのは二回目である。今はお互いを知り理解することが重要だ。それに、僕は絶対に彼の気持ちを確かめるまでは手を出さないと決めている。正直昨日の彼の一挙一動にその決心が揺らぎそうにはなったが、、、
しかし、ヨアンの言葉に一つ気になるところがあった。
「それよりも今日彼は来てないのかい?」
僕はセドに視線を送った。セドは僕の意図をくみ取ったのか静かに部屋を出ていった。
「いやいや、そんな心配することないと思うよ。シノ君昨日休むために、山ほどある書類も終わらせてたし。研究もきりのいいところまでやるって言って、休む間もなく熱中してたから。たぶん疲れがたまったんじゃないかなぁ」
ヨアンはそう言ったが僕は嫌な予感がしてたまらなかった。何事にも一生懸命で、ひたむきな彼。そんな彼に限って仕事を休むように思えなかったからだ。
僕が考え込んでいると、いつの間にかヨアンは帰っていた。セドはまだ帰ってこない。僕は自分を落ち着かせるために、仕事に取り掛かるのであった。
どれだけの時間がたったのであろう。こちらに向かってくる世話しない足音が聞こえた。
ドアが叩かれ入ってきたのはセド一人だけだった。落ち着いた顔をしているが額は汗ばんでいるように見える。セドはゆっくりと口を開いた。
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