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side 亮太
本題へ。
しおりを挟む心で悪態をつきながら、さっきのSEXでヘトヘトの俺は、ソファに寝転がって父さんに膝枕してもらう。
流石ロイヤルの使う高級な部屋だけあってソファはフカフカ、しかもでかい。
俺が横に寝ても全然余裕だ。
(お漏らし部分はそっとクッションで隠した。)
最高の夜景を恋人の父さんと一緒に見るなんて俺すごい。
「あのね、父さん。」
でも言わないといけないこともある。
俺、今、下半身裸だけど。
「なに?ふふ、ね、亮太。
“正義”って呼んでみて、恋人だしね。」
父さんが俺の頭を撫でながら微笑む。
「え゛っ。」
俺が父さんを呼び捨てに?!
「うう・・・ソレはまだ恥ずかしいからいい・・・」
「ふふ、そう?」
父さんがまた頭を撫でてくれた。
あー、幸せ。
・・・もうこのまま、有耶無耶で良いかな・・・
「って違う!
あのね、父さん。」
「うん?」
「俺、父さんの男性器が口にもアナルにも入りきらないの、まだ納得できない。」
父さんがまたキョトン顔をする。
あー格好いい。
「体格差は亮太のせいじゃない。
私と亮太の体格の対比で言っても無理だよ。
物質的な問題はどうもできないでしょう?」
「でも・・・」
「亮太はグングン背が伸びる時期に来てるからね。
いつか全部挿入る事が可能になると思うよ。」
「だって・・・」
「・・・亮太。
君が本当に納得できないのは何?
体格差?違うんでしょ。何?」
父さんが研究者の顔つきになる。
心理面を分析されるの恥ずかしい。
でも言わないとずっとモヤモヤが続く・・・
「父さん・・・笑わない?」
「私は亮太の考えを笑ったりしないよ?」
うう・・・知ってる。
でもそうだ。
思い切って言わないと、コレからずっとこの気持ちが続くんだ。
よし。
「・・・絶対、絶対、世界で一番父さんの事を好きなのは俺なんだ。
母さんより、絶対、俺。」
「うん。」
「なのに何で俺は母さんに負けてる気がするの?」
「うん?
私の “最愛” も “唯一” も亮太だけだよ。
小百合さんは敬愛の対象ではあるが、基準は尊敬だ。
亮太への愛情とは違う物だからね。
そもそもの基準が違う。比べられないよ。」
父さんの言い分も分かる。
俺だって、理論的に考えられるのだ。
実際問題、父さんとの体格差だと挿入に無理があるって、ちゃんと分かってる。
でも、納得できない。
だって・・・。
「だって。
だって、俺は母さんみたいに父さんの男性器全部受け入れられないし、子供も産めない。
負けてる事が大きすぎない?」
「体格差と性差を基準とするとそうだね。
でもソレは、亮太が “自分が思う、母に負けてる所” だけを引き合いに出してるからだよ。
ソレに小百合さんと亮太とでは、そもそもベースとなる身体的条件が随分と異なるよ。」
分かってるよ、そんなこと!
「うん。でも、俺ちょっとでも父さんを受け入れたい。
俺が一番父さんの理解者で居たいんだ。」
「物質的問題は精神的理解とは相関がないと・・・」
分かってる!
「だって!
じゃぁ!
どうすれば、ずっと父さんと居られるの!?
父さんが俺の事『もう要らない。』ってならない証拠はある!?
俺は父さんとずっと一緒に居たいのに!」
「・・・亮太が本当に不安に思ってるのは、それか。」
父さんがつぶやいた。
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