リア=リローランと黒の鷹

橙乃紅瑚

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第三章

64.思い出

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「町長、中央政府の方がいらっしゃいましたよ!」

 ノックの後、青年が執務室の扉から顔を出しゼルドリックに向けて元気な挨拶をした。ゼルドリックは机から雪崩落ちそうな書類を押さえつつ、片手を上げて彼に返事をした。

「ありがとう、今行くよ」

 さっと眼鏡を拭き、髪を後ろに撫で付ける。姿見に映る自分の姿を素早く確認し、ゼルドリックは頷いた。鏡には清潔感があるが、背が高いばかりの痩せた男が映っていた。事務仕事ばかりをやり始めてからというもの、力仕事に関わる機会は殆どなく、彼の身体からはどんどんと身体から筋肉が失われていった。随分と肉が落ちたものだと、ゼルドリックは自分の薄くなった腹を摩った。

 白い綿のシャツと紺の洋袴ズボン。中央政府の役人を出迎える格好としては崩れたものかもしれないが、ゼルドリックはこの着慣れた服を心地良く思い、他の服に着替えることを選ばなかった。息苦しい中央政府の制服ではなく、どこか干し草と陽なたの匂いが感じられる服。もう、あの見た目だけの暑苦しい制服を着る気にはなれない。自分はすっかりこの農民服に慣れきったのだと彼は薄く笑った。

 最後に、鷹の羽を模した見事なブローチが綺麗に留められていることを確認し、ゼルドリックは応接室へ向かった。

 応接室には如何にも高慢そうなエルフが足を組んでソファに座っており、先ほどの青年が萎縮しながら彼に茶を差し出していた。ゼルドリックは心の中でひとつ溜息を吐き、そして訪れた中央政府の役人に向けて挨拶をした。

「お待たせしました、ようこそはずれの町へ。町長のゼルドリック=リローランです」

 ゼルドリックは手を伸ばして役人に握手を求めたが、エルフの役人はソファに座ったまま、目を見開いてゼルドリックの顔を見た。

「ダークエルフだと!? エルフがなぜ町長などやっている! 貴様、中央政府勤めではないのか?」

 行き場をなくした手を下げ、ゼルドリックはソファに腰掛けた。

「中央政府はおよそ百八十年前に辞しました」

「辞した? それにリローランという奇妙な姓。南部ブラッドスターでも北部オルフィアンでもない」

「ええ。妻の姓を名乗っておりますので」

 淡々と答えるゼルドリックを不躾にじろじろと見た後、エルフは嫌味な笑みを浮かべた。

「ほう、ほう……。なるほど。貴様、訳ありだな? 同族以外と契り、恥もなく田舎町の長などやっているとは。辞したというが、自ら辞めたのではなく同胞から追い出されたのだろう?」

「……」

「その貧相な服に隠されてよく見えなかったが、首に着けられた枷……。ああ、もうすぐで思い出せそうだ。……そうだ、ゼルドリック。南部ブラッドスターの汚点。女に入れ込み王都を追放された恥晒し。いやあ、大層な歓迎だ。まさか罪人に出迎えられるとはな」

 エルフはわざとらしく、ゼルドリックを傷付けるようにゆっくりと喋った。

「恥晒しに、その恥晒しと番った身の程知らずの女。お前の妻は、でっぷりとした体型の女だったと聞いたことがあるぞ? そんな女に入れ込んだとは悪食め。そして貴様、子は持ったのか? 高貴な血をいたずらに薄める選択をしおって。反吐が出るわ」

 ゼルドリックは本題に入らず、自分を侮辱するばかりのエルフの役人を真正面から見つめた。鷹を思わせるような鋭さを持った青い目に、役人は僅かに怯んだように見えた。

「仰るとおり、私は三百年の王都追放および魔力剥奪を宣告された罪人です。それについては返す言葉もありません」

 首の枷をなぞり、ゼルドリックは笑んだ。

「ですが、私の妻を侮辱するのは止めた方がいい。これはあなたのためを思って言っています」

 ぴくりと眉を跳ね上げ、エルフの役人はゼルドリックを睨んだ。

「ほう? 罪人如きが随分と偉そうな口を利くものだ。言ってみろ。恥晒しと番った女が、一体何なのだ」

「これを」

 ゼルドリックは胸元に留められたブローチを役人に見せた。窓の光を受けて眩く輝く、純金と星彩光を放つサファイアによって作られたブローチを。その見事な作りに、エルフの役人は思わずほうと息を漏らした。

「このブローチは妻が作りました。彼女はハーフドワーフで、卓越した鍛冶の腕と繊細な感性を持った一流の職人でした。そして、ファティアナ王女召し抱えの宝石職人でもあった」

「ふん。それがどうした」

「妻の作った耳飾りは、今も王女の耳元を彩っているのだと聞きます。リローランという姓について、何か思い出すことがありませんか?」

「……リローラン。ん……、リローラン? どこかで聞いたことが……?」

 顎に手を当てるエルフに向け、ゼルドリックは淡々と言った。

「あなたもよくご存知でしょう。国や王族に対し多大な文化的貢献をした者は、その血筋や出身にかかわらず、パルナパ家から勲章が贈られる。私の妻は、ファティアナ王女直々に顕彰されました。それは妻の功績を、妻亡き後も王女が自らの名誉を以て、讃え広めていくということ」

「……まさか、リア……リローランか?」

 エルフの顔色が変わる。

「ええ。ファティアナ王女が愛した作品を幾つも作り出した稀代の宝石職人。そのリアが私の妻です。つまり、妻を馬鹿にするということは、妻に勲章を贈られた王女をも馬鹿にするということ。お分かりですね。不敬に処されますよ」

「……ふん! 不愉快だ!」

 エルフの役人は勢いよくソファから立ちあがった。その顔は強くしかめられ、ゼルドリックへの嫌悪と怒りを露わにしている。背を向ける役人に向かって、ゼルドリックは穏やかな声を掛けた。

「お待ちを。どこに行かれるのです? 収支報告をしますのでお掛けください」

「必要ない! このような田舎町の収支などたかが知れている!」

「そう仰らず。中央政府はなお、清廉潔白を求めている。汚職は決して許さない。そのような理念のもと、役人のあなたは視察に訪れたのではないですか?」

「煩い。政府を追放された恥晒しが、偉そうな口を利くな! エルフに生まれながら、醜くふとったドワーフの女などと番いおって!」

 ぴくりと黒く長い耳が動く。ゼルドリックは嘲りの色を目に宿し、ゆっくりと話した。

「今の発言は多種族差別解消法に抵触します。私は王都を追放された身なれど、政府に親しい友人がいる。彼はあなたよりも立場が上だ。役人としてあるまじき今の発言を、彼に報告することができる……。ご自分の立場を危うくしたくないのなら、あなたは発言を省みた方がいい」

 ゼルドリックのその発言に、エルフの役人は殺意の込められた目を向けた。彼の身体からぶわりと吹き出した魔力の波が、応接室の花瓶や机に置かれたポットを薙ぎ倒す。ゼルドリックは背後で震えている人間の青年を庇うように腕を上げ、役人を鋭い目で見据えた。

「ですがまあ、そちらがそのような態度を取るというのなら、穏やかにこちらの話を聞いていただけないというのならば仕方がない。こちらを。収支をまとめた資料です」

 呆れを含ませた声を役人にかけてやれば、高慢なエルフの役人はゼルドリックから資料をひったくり、ずかずかと応接室を出て行った。

 ゼルドリックの腕にしがみついていた青年が、ぺたりとソファに座り込んだ。

「こ、怖かった……」

「ああ、済まないな。あやつを怒らせすぎてしまったか?」

 ゼルドリックは青年に茶を淹れてやり、優しく背を摩った。青年はぶるぶると震えつつも開きっぱなしの応接室の扉を睨んだ。

「なんて失礼な方なのでしょう! 町長は良い方なのですよ、この町のために日々尽力して下さっているのですよ! それなのにあのエルフ、何も知らずにべらべらと勝手なことを!」

「よい、怒るな。俺が罪人なのは事実だ」

「ですが町長! あんなに馬鹿にされたのですよ!? 悔しくないのですか! 温厚なあなただって怒りたくなるでしょう!」

 人の良い青年は肩を怒らせたが、ゼルドリックは薄く笑むだけだった。

「あれは、つまらない役人だ。中央政府の役人として当たり前の知識も責任感もない。そんな奴に、こちらが怒ってやる必要がどこにある? それに、あれだけ煽ってやればもうこの町には来ないだろう。一ヶ月後にはまた別の奴が来るさ」

 ゼルドリックは淡々と言った後、青年に応接室の片付けを任せ、再び執務室へと戻った。椅子に深く腰掛け、だらりと身体の力を抜く。

 そして彼は、胸元のブローチを見た。

「まさか、今度は俺が視察の応対をすることになるなんてな。役人の応対というのは何度やっても面倒だ。かつて君もそう思っていたのだろうか」

 愛しい妻の姿を思い出す。リアに話しかけるように、ゼルドリックは微笑んだ。

「またリアに助けられたな。君の功績が俺を守ってくれる。本当にありがたいことだ……」

 純金とサファイアのブローチは、今もくすむことなく輝き続けている。
 ゼルドリックは目を潤ませ、そのブローチを暫く見ていた。





 はずれの町には一ヶ月に一度、視察のために中央政府から役人が派遣されてくる。その役人は大抵がエルフで、彼らは同胞でありながらも、はずれの町の長をしているゼルドリックを見て、馬鹿にしたり嘲ったりするのであった。
 そしてゼルドリックがリアの功績を話し、ファティアナに対する不敬になると伝えれば顔色を変えて去っていく。また一ヶ月後には別の役人がやってきて、同じことを繰り返す。ゼルドリックはその繰り返しにすっかり飽いていた。



 だからだろうか。
 ある一人の役人が、ゼルドリックの心に印象深く残った。

「どうも初めまして。マイムです。マイム=ブラッドスターと申します」

 その役人は、朗らかなエルフの男だった。ゼルドリックに対しても、役場の人間や町の住民に対しても、穏やかで明るい笑みを向ける。そして熱心に視察を行い、町を練り歩き、手元の資料に書き込みをするのだった。

「このはずれの町は綺麗ですね! 薔薇もたくさん咲いていて、山と森と湖に囲まれていて、なんだか空気が美味しい気がします! おまけに食べ物まで美味しい! とってもいい所だ!」

 にこにこと笑う男を見て、ゼルドリックは随分と変わったエルフが来たものだと思った。彼からは同胞が有する高慢さのようなものは一切感じない。屋台の女に向けて手を振ったり、物珍しげにこちらを見る子供を、優しく抱きかかえたりする。

 高慢さのかけらもない、どこまでも屈託のない彼の笑みに、ゼルドリックは同じ中央政府の役人でもなぜこうも違うのかと不思議に思った。

「あれは……何でしょう、山の一部が赤いですが?」

「ああ、パルシファーを植えていてな。赤く見えるのは綿毛のせいだ」

「聞いたことがあります、パルシファーはこの町の重要産業なのですよね。しっかり調べてきましたよ!」

 エルフは得意げな笑みをゼルドリックに向けた。

「この町は魔術師向けにパルシファーを出荷して大きくなった。そしてそれを発案したのは町長のあなただとか! 素晴らしいことです。女神様の綿毛……。それがあんなに増えるなんて、この町はきっと祝福されているのでしょうね」

 彼は夕焼けの中笑った。空から降る光の粒子が彼の横顔を彩っていく。
 きらめきを宿す目、上げられた口角。彼は山の一面に植えられたパルシファーを心から美しいと思っているようだった。

「楽しかったです、町長。案内ありがとうございました!」

 視察を終え、マイムという名の役人はゼルドリックに向けて笑んだ。その笑みは人の心を動かすような力があって、ゼルドリックも思わずつられて口角を上げてしまった。

 自分とよく似た青の瞳が、強い夕焼けの光に眇められる。
 この町の湖を思わせるような水色の髪を持つ、変わった役人だったとゼルドリックは思った。


 ――――――――――


 ゼルドリックはきっかり朝の四時に目を覚ました。薄暗い中、寝台横に飾られた家族写真を見る。写真の中の妻は柔らかい微笑みを向けていて、ゼルドリックは彼女の顔を指でそっとなぞり、何度も瞬きをしてリアの姿を見つめた。

 マルティンが機工の国から送ってきたカメラというもので、ゼルドリックとリアはたくさんの写真を撮った。壁中に貼られた家族の写真を一枚一枚眺めながら、しんと静まり返った部屋の中で身支度を整える。珈琲を飲んだ後、ゼルドリックは外に出た。

「リア、おはよう」

 ゼルドリックは微笑み、リアの墓石に向けて挨拶をした。

 彼には、毎朝欠かすことのできない儀式がある。それは妻の墓石を隅々まで磨き、綺麗になった墓石に口付け、墓の傍らに植えられた赤いつる薔薇に水をやることだった。

 つる薔薇を剪定し美しく整えた後は、鍛冶場の掃除に入る。青銅製の看板を優しく布で拭き、炉が痛まぬように定期的に炭を燃やす。家の周りに植えられた薔薇や畑の野菜の手入れも欠かさない。そして朝の八時になったら役場へと向かう。それがゼルドリックの習慣だった。

「ああ、今日も綺麗だ」

 朝日を受けて丸みのある光を放つリアの墓石。
 ゼルドリックはそれを慈しむように撫で、過去に思いを馳せた。






 穏やかな初夏の日だった。
 ゼルドリックと五人の子に見守られ、リアは死出の旅に出た。

 八十まで生きた彼女の身体は、すっかり小さくなってしまった。かつては大斧を振るっていた腕も細くなり、腰も曲がり、鮮烈な赤い髪は銀髪へと変わった。それでも心から愛おしい妻には変わりなく、ゼルドリックはリアの額にキスを落とした後、彼女の身体を棺に横たえた。

 ――自分が死んだら、契りの薔薇を共に埋めてほしい。

 それがリアの遺言だった。ゼルドリックは小さな手に青い薔薇をしっかり握らせると、そっと棺の蓋を閉じ、柔らかな庭の土へと埋めた。そして傍らには、彼女を思わせるような赤い花を咲かせるつる薔薇を植えた。彼はリアが亡くなってから、彼女に思いを馳せつつ毎日その薔薇を慈しみ、大切に育てていった。

 子は独り立ちし、各々それぞれの道を歩んだ。外国を巡る者、母に憧れ鍛冶修行をする者、中央政府の役人となった者。ゼルドリックは子供たちの成長を嬉しく思いつつも、リアの喪失を埋められないまま、広い屋敷の中独り寂しく暮らしていた。

 ――先生。村長になってみませんか? あなたなら適任だ。

 ゼルドリックにそう声を掛けたのは、親しくしていた木こりのビョルンの息子だった。かつて勉強を教わり彼を師と慕う者たちは、笑顔でゼルドリックを村長へと推した。彼らの目には、愛しい妻を喪い独りで暮らすゼルドリックが哀れに見えたのかもしれない。心の拠り所を失くし、日々ぼんやりと過ごすだけのゼルドリックに何かやり甲斐を与えたかったのかもしれない。

 ゼルドリックにとって、彼らが自分を長に推す理由などどうでも良かったが、日々広がる心の穴から逃れるように、彼らの提案を受け入れた。

 ――私の喪失は、私が遺したものが埋めてくれるはずよ。それはあなたとの子どもであったり、王都やこの村で過ごしてきた思い出であったり。私が作ってきたたくさんの装身具や道具であったり。私は思い出の中で生き続ける。私たちの思い出は、決して色褪せないわ。

 リアの言葉が蘇る。

 ――私の喪失に耐えられなくなった時は、私と共に過ごしてきた時間を思い出してね。そして遺されたものを慈しんで生きていってね。子どもたちを、この村にあるものを……。

 ゼルドリックは決意した。
 長となってリアの愛したこの村を、リアと過ごした思い出深いこの場所を、いつまでも守り続けたいと思った。


 自分を受け入れたかつての村長。木こりのビョルン。口うるさいリファ。その他見知った村人たち。そして彼らの子供。親しい者たちは皆、死出の旅へと出た。見知った顔がひとつひとつ消えていく。ゼルドリックは孤独を抱き続けながらも、はずれの村の長として必死に働き続けた。

 山を拓き、パルシファーを植え、良い魔術の媒介となるその植物を売る。そうしてはずれの村は段々と潤っていった。自警団の事務所は役場へと生まれ変わり、畦道は全て舗装された。
 畑はすっかり少なくなり、何件もの、何百件もの家が建ち並ぶようになった。湖畔に停まる船の数も増え、高台から見える景色がすっかり変わった頃。
 はずれの村は、町となった。






 そうして、リアの死からおよそ百三十年の時が過ぎた。
 ゼルドリックは過去に思いを馳せた後、冷たい墓石を抱き締めた。

「リア。早く戻ってきてくれ」

 呟いた声は震えていて、我ながら情けない声を出すものだとゼルドリックは自分を嗤った。

 ――どんな命も廻ると云うわ。私は生まれ変わったら、またゼルに会いに行く。あなたは長きを生きる中で私を待っていて。命が廻ると云うならば、私があなたの前にまた現れる可能性はゼロじゃない。

(ああ)

 ――何百年、何千年とかかるかもしれない。それでも必ず、あなたに会いに行くから……。

(待っている。待っているから、ずっと……)

 リアとの約束。それが今の自分を生かす糧だった。

(だが……分かっている)

 ゼルドリックは一筋の涙を流した。

(リアとの約束は、きっと叶わない。生まれ変わった女が記憶を持ったままやってくるなんて、そんな都合のいいことは起きない。リアは優しいから、俺をこの世に繋ぎ止めるためにあの約束をしてくれたんだ)

 大きな海の中からある一つの砂粒を探し出すこと。リアとの約束は、それよりもずっと難しいことなのだ。
 その考えがゼルドリックの胸を酷く軋ませる。

(それでも、再びの奇跡を願わずにはいられない)

 女神の愛したパルシファーを植え、毎夜毎夜祈りを捧げる。
 いつリアが戻ってきてもいいように、鍛冶場や薔薇の手入れをし続ける。

 ゼルドリックは喪失の痛みから逃げるように、苦しみの中必死に生きていた。悲しくて、苦しくて堪らなかった。行き場を失くした狂愛が、己の内を焼き焦がす。空を見上げる度に、そこにいるであろう妻に会いたいという気持ちが強くなる。湧き上がる死への願望を押さえつけ、一日一日を過ごした。

(リアがいなくなってからおよそ百三十年。……長かった。俺はこんな思いをしながらこれからも生きて、リアを待たなければいけないのか? ……限界だ。どうか、早く……)

 世界が色褪せ始めている。
 ゼルドリックはリアの墓石に縋り付き、込み上げる辛さに啜り泣いた。
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