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第二十六話 亀竜
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20層についてから3日、俺はまだ20層にいた。
地上に戻るのが億劫だったのもあるが、なにより楽しかったからだ。
食料にも困ることはない、モンスターからドロップするアイテムは新鮮な刺身や貝柱などで生でもいけたのだ。いやいけるかな、寄生虫とか大丈夫かな?みたいな不安はあったけど。
食べる前にLR幸運のネックレスをつけて毒見ならぬ毒運をしてから食べたので安心だ。
そしてついに水の塊の中央までたどり着いた。
中央には亀のような、竜のような、背中に甲羅をつけた大きなモンスターがいた。自分の背丈の十倍はあるではあろうその巨体に、一度撤退を決める。その下には宝箱があり、それを守るように存在している。
無理して倒す必要もないが、宝箱は欲しい。対策を考えて、手持ちの装備を見る。亀か……防御力の高そうな殻を狙うのは厳しい、となるとやはりあれでいこう。
武器をSR炎の装備に切り替え、中心へと向かう。炎魔法で周囲の温度をあげていく。こちらの敵意を感じたのか亀竜が首を払って攻撃してくる。
それをUR氷の盾で防ぎ耐える。その間も魔法を唱え続け周りの水温をどんどんあげていく。少し苦しそうになってきた亀竜の様子を見て効果を実感する。
宝箱から離れ、足をあげてこちらを押しつぶそうと迫ってくる。さすがにこれは受けきれないのでUR氷の剣に切り替え氷結魔法を放つ。
周囲の空間が開かれ温度が急激に下がる、さらに氷結魔法を放ちながら前へ前へと移動する。そして亀竜の真下につくと、周りの温度を下げる吹雪魔法を発動する。
高温から低温への急激な温度変化に亀竜の動きが鈍くなる。そして無防備になっている腹に向かって何度も攻撃を繰り返す。殻に守られているため硬いが、確実に削れていくのがわかる。鈍くなった動きの中で俺を押しつぶそうと体を傾けてきたのがわかったので、UR男爵吸血鬼の指輪を使い霧化してその場を離れ、逃れる。
霧化を解除し亀竜の側面に移動したあと、ぐったりとして下がった首に向かって剣を振るう。途中でポーションを頭にかけるのを忘れない。連続で魔法を使用して頭にはかなり熱がこもっていた。
低温になりうごけなくなった亀竜を徹底的に斬りつける。驚異的な防御力だろう、なかなか倒すことが出来ない。
ここで必殺技を抜くことにした。散々お世話になっているSR雷の剣を使い電撃を纏った剣で首に突き刺す。そこに雷を落とし、全身にダメージを負わせる。
これが効いたのか、どしんと膝をおり、亀竜がダウンした。
俺はUR氷の剣に切り替え、首筋に思いっきり刃を入れる。3分の1ほど切り込めたことを確認し、そのまま切断するまで何度も、何度も斬りつけた。
亀竜は消滅しアイテムに変わった。
UR亀竜の甲羅
URきたああああ
でもこれどう使うんだ?使い道がさっぱりわからない。
URの素材っていくらで売れるんだろう…絶対価値わかんねぇだろこんなの。
俺は宝箱を開ける前にLR幸運のネックレスを付ける。
UR水魔法の杖
なんかもうね、もう驚かなくなったよ。幸運のネックレス様強すぎ。
今の俺には必要ないが、強力な水魔法が恐らく使えるであろうこれは切り札として覚えておこう。
20層の攻略を終え、ワープゲートを使って帰還する。
「あんた!今までどこ行ってたのよ!!」
ダンジョンを出ると舞と鉢合わせた。
「いくら連絡しても出ないし、あんたの交友関係知らないから誰かに聞くことも出来ないし」
「おお、悪いな、ちょっとダンジョンに潜りたくなって。20層行ってきた」
「20層!!?まだ誰も到達してない階層じゃない、なにしてるのよ、危険なことしないで」
「心配してくれるのか、俺なんかを」
「別に、アンタがいないと装備揃えるのに効率的にならないだけよ。あと商店の店主があんたがダンジョンに入ってから数日戻ってこないって心配してただけ」
今時ツンデレとか流行らないぞ、でもこんな俺のことをそう思ってくれる人もいる。目を覆いたくなるようなこともあったけど、なんか色々吹っ切れそうだ。
警察からも逃げないとな、いやもう近づかなければ大丈夫だよな。確かそういう法律だったはずだ。
俺は20層がどんなところか、飯がうまかったとかボスが強かったとか3日間一人で何をしていたか、舞に吐き出すように話した。
人との交流に飢えていたかもしれない。
舞はそれをうんうんと、ただ聞いていてくれた。
そういえばURオークの睾丸の代金貰ってなかったわ。
UR亀竜の甲羅もよくわかんないしとりあえず買取所へと向かった。
「すいませーん、オークの睾丸の査定ってどうなりました?」
「新庄様、お疲れ様です。オークの睾丸ですね、3つでしめて2億4000万となりました。どうしますか?」
「どうしますかね……困ったなぁ」
現実から逃避してきた俺に今現金は魅力的じゃない。あとUR亀竜の甲羅も売りに出す予定だし、どうせならタラーに変換しとくか。てかURなのに一個当たり8000万かよ、SSR氷の小手は2億もしたのに、やはり武具関係は皆手放さないから相場が高いんだろうな。
「今回はタラーでお願いします。確か5割増しでしたよね、えーと3億6000万タラーで」
「そうですか!ありがとうございます。ポーションの割引も聞くのでぜひご活用ください。遊具での使用も存分にお願いします」
今までにない笑顔の受付に若干怖さを覚えた。
ここでUR亀竜の甲羅だしたらどうなるんだろ。なんか卒倒しそうなんでやめておいた。
どうせならと俺はカジノで遊んでから帰った。
5000万タラーすった。
地上に戻るのが億劫だったのもあるが、なにより楽しかったからだ。
食料にも困ることはない、モンスターからドロップするアイテムは新鮮な刺身や貝柱などで生でもいけたのだ。いやいけるかな、寄生虫とか大丈夫かな?みたいな不安はあったけど。
食べる前にLR幸運のネックレスをつけて毒見ならぬ毒運をしてから食べたので安心だ。
そしてついに水の塊の中央までたどり着いた。
中央には亀のような、竜のような、背中に甲羅をつけた大きなモンスターがいた。自分の背丈の十倍はあるではあろうその巨体に、一度撤退を決める。その下には宝箱があり、それを守るように存在している。
無理して倒す必要もないが、宝箱は欲しい。対策を考えて、手持ちの装備を見る。亀か……防御力の高そうな殻を狙うのは厳しい、となるとやはりあれでいこう。
武器をSR炎の装備に切り替え、中心へと向かう。炎魔法で周囲の温度をあげていく。こちらの敵意を感じたのか亀竜が首を払って攻撃してくる。
それをUR氷の盾で防ぎ耐える。その間も魔法を唱え続け周りの水温をどんどんあげていく。少し苦しそうになってきた亀竜の様子を見て効果を実感する。
宝箱から離れ、足をあげてこちらを押しつぶそうと迫ってくる。さすがにこれは受けきれないのでUR氷の剣に切り替え氷結魔法を放つ。
周囲の空間が開かれ温度が急激に下がる、さらに氷結魔法を放ちながら前へ前へと移動する。そして亀竜の真下につくと、周りの温度を下げる吹雪魔法を発動する。
高温から低温への急激な温度変化に亀竜の動きが鈍くなる。そして無防備になっている腹に向かって何度も攻撃を繰り返す。殻に守られているため硬いが、確実に削れていくのがわかる。鈍くなった動きの中で俺を押しつぶそうと体を傾けてきたのがわかったので、UR男爵吸血鬼の指輪を使い霧化してその場を離れ、逃れる。
霧化を解除し亀竜の側面に移動したあと、ぐったりとして下がった首に向かって剣を振るう。途中でポーションを頭にかけるのを忘れない。連続で魔法を使用して頭にはかなり熱がこもっていた。
低温になりうごけなくなった亀竜を徹底的に斬りつける。驚異的な防御力だろう、なかなか倒すことが出来ない。
ここで必殺技を抜くことにした。散々お世話になっているSR雷の剣を使い電撃を纏った剣で首に突き刺す。そこに雷を落とし、全身にダメージを負わせる。
これが効いたのか、どしんと膝をおり、亀竜がダウンした。
俺はUR氷の剣に切り替え、首筋に思いっきり刃を入れる。3分の1ほど切り込めたことを確認し、そのまま切断するまで何度も、何度も斬りつけた。
亀竜は消滅しアイテムに変わった。
UR亀竜の甲羅
URきたああああ
でもこれどう使うんだ?使い道がさっぱりわからない。
URの素材っていくらで売れるんだろう…絶対価値わかんねぇだろこんなの。
俺は宝箱を開ける前にLR幸運のネックレスを付ける。
UR水魔法の杖
なんかもうね、もう驚かなくなったよ。幸運のネックレス様強すぎ。
今の俺には必要ないが、強力な水魔法が恐らく使えるであろうこれは切り札として覚えておこう。
20層の攻略を終え、ワープゲートを使って帰還する。
「あんた!今までどこ行ってたのよ!!」
ダンジョンを出ると舞と鉢合わせた。
「いくら連絡しても出ないし、あんたの交友関係知らないから誰かに聞くことも出来ないし」
「おお、悪いな、ちょっとダンジョンに潜りたくなって。20層行ってきた」
「20層!!?まだ誰も到達してない階層じゃない、なにしてるのよ、危険なことしないで」
「心配してくれるのか、俺なんかを」
「別に、アンタがいないと装備揃えるのに効率的にならないだけよ。あと商店の店主があんたがダンジョンに入ってから数日戻ってこないって心配してただけ」
今時ツンデレとか流行らないぞ、でもこんな俺のことをそう思ってくれる人もいる。目を覆いたくなるようなこともあったけど、なんか色々吹っ切れそうだ。
警察からも逃げないとな、いやもう近づかなければ大丈夫だよな。確かそういう法律だったはずだ。
俺は20層がどんなところか、飯がうまかったとかボスが強かったとか3日間一人で何をしていたか、舞に吐き出すように話した。
人との交流に飢えていたかもしれない。
舞はそれをうんうんと、ただ聞いていてくれた。
そういえばURオークの睾丸の代金貰ってなかったわ。
UR亀竜の甲羅もよくわかんないしとりあえず買取所へと向かった。
「すいませーん、オークの睾丸の査定ってどうなりました?」
「新庄様、お疲れ様です。オークの睾丸ですね、3つでしめて2億4000万となりました。どうしますか?」
「どうしますかね……困ったなぁ」
現実から逃避してきた俺に今現金は魅力的じゃない。あとUR亀竜の甲羅も売りに出す予定だし、どうせならタラーに変換しとくか。てかURなのに一個当たり8000万かよ、SSR氷の小手は2億もしたのに、やはり武具関係は皆手放さないから相場が高いんだろうな。
「今回はタラーでお願いします。確か5割増しでしたよね、えーと3億6000万タラーで」
「そうですか!ありがとうございます。ポーションの割引も聞くのでぜひご活用ください。遊具での使用も存分にお願いします」
今までにない笑顔の受付に若干怖さを覚えた。
ここでUR亀竜の甲羅だしたらどうなるんだろ。なんか卒倒しそうなんでやめておいた。
どうせならと俺はカジノで遊んでから帰った。
5000万タラーすった。
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