ゲーム世界が侵食してくる ~開発者の知識で無双する~

 ゲーム開発者として、人生最高のゲームを作ることが夢の主人公――咲山十束。
 しかし就職した会社は、ブラック過ぎる環境。さらに社長の無茶ぶりは非道まっしぐら。
 それでも十束は、今回のゲーム開発は自分の人生の中で至高のものになると確信し、周りから『デスマーチ王』とまで呼ばれながらも、ただ一人、必死にパソコンと向き合っていた。
 その最中、会社がある街に強大な嵐が襲い掛かる。
 そして、嵐による被害が会社を直撃し、十束は死を覚悟した。

 ――気づけば、そこは孤島だった。

 さっきまで嵐渦巻く会社にいたのに、今は晴れ渡った無人島に佇む自分。
 困惑する中、突如目の前にゲームのシステム画面のようなものが浮かび上がる。

「これって……『ブレイブ・ビリオン』のシステム画面? え? 何で?」

 さらに戸惑う十束だったが、徐々に自分が置かれている状況を受け入れていく。
 そして、ここが自分が開発に携わる人生最高のゲームの中なら、満足するまで堪能しないと損だと思うことに。
 それからゲーム開発者として知り得る裏技やバグを活かし、最強の攻略者としてゲームライフを送っていく。
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