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第三十一話 流れ着いた少女
しおりを挟む商人バルハナが運営している難民のための避難場所が有名になってしまった。
そして、施設の良さや様々なものが充実しているため多く難民がやってきた。
そのため、俺が更に働くことになってしまった。
と言っても、俺は転移魔法で家に帰っているがな。
だが、ここ最近リリアとエレネと一緒にお茶出来るのが夜しか無い。
それが何よりもきつい。
リリアとエレネとベンネット伯爵とナサヤ子爵には今回のことを話しているので理解してくれているがこうも時間が取れないとな。
そんなことを思いながら砂浜を散歩していると倒れている人を見つけた。
俺は走って直ぐに近寄った。
まずは脈を確認した。
少し弱いが脈は打っている。
次に俺は意識を確認した。
どうやら気を失っているようだ。
その時に、その人が俺と同じくらいの少女だと分かった。
そして、その少女は銀色の髪をしていた。
少女の顔を見ている場合では無い。
少女を直ぐに医者に連れて行かなくては。
俺は魔法袋から毛布を出し、少女を毛布で包んで転移魔法を使って転移した。
転移した場所は商人バルハナとして生活するときに使っている家だ。
俺は少女をベッドに寝かせ、医者を呼んで診断をして貰った。
この世界では女性の医者は殆どいない。
だが、ここなら女性の医者がいる。
だから、ここに少女を連れてきたのだ。
診断は5分ぐらいで終わった。
診断結果を女性の医者から聞いた。
少し衰弱していたが、これから栄養を取れば大丈夫とのこと。
そして、しばらく安静と言われた。
俺は女性の医者に礼を言い、金を払った。
女性の医者が帰る前に少女の服を着替えさせてくれたらしい。
これは有難い。
俺が少女の服を着替えさせるのは問題しか無いからな。
まぁ、取り敢えず少女が目覚めてから色々と聞くとするか。
俺は転移魔法をしようし、部下にこのことを伝えた。
仕事の引き継ぎや仕事の処理をしてから家に転移魔法で戻った。
どうやら、少女はまだ起きていないようだ。
この家には保存食などはあるが、あれは緊急時用だ。
大して美味くも無いから、食材を買ってこよう。
俺は街に出て食材を購入した。
必要なものを購入した俺は家に帰った。
ちらっと、少女を確認したがまだ起きていなかった。
俺は少女がいつ起きても良いように、麦粥を作ることにした。
うちの店の商品の液体の出汁を使って、麦粥を作った。
麦粥が完成したので、もう一度少女が起きているか確認しに行くと起きていた。
少女は銀色の髪を腰まで伸ばし、瞳は綺麗な水色をしていた。
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