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第二十九話 新たな襲撃者達
しおりを挟むこの世界に来て、1ヶ月が経った。
テレシアがこの城に来てから、1週間が経っていた。そして、この城の生活にも慣れ、フリージアとクレアと仲良く暮らしている。
いつものように、起床し、素振りをし、朝ご飯を食べた。
今日は、何もせずに、3人とお茶しながら過ごすことにした。
穏やかな時間が中庭の東屋に流れていた。
昼ぐらいになると、城の周りに展開させていた偵察用の影が、こちらに近づく集団が居るのを発見した。
僕は、こちらに来ている集団がいるので、対応することを3人に伝えた。
3人に心配されたが、大丈夫と声を掛け、城の門まで影移動のスキルを使い、移動した。
直ぐに、装着のスキルを使い、黒い鎧を着た。
5分ぐらいすると、16歳ぐらいの高いそうな装備を着た男、6人来た。こちらの世界の貴族だと推察出来た。
「ここに何をして来た?貴族の方々?」と、聞いた。
「そんなの決まっているだろ。黒羽族を殺しに来たんだ。俺は、マリナカ王国の公爵家の長男だ。そして、俺は、最強だ。お前を殺し、黒羽族を殺して、報酬を受け取るんだ」と、先頭の1番高価そうな装備を着た男が答えた。
「そうか。報酬とは?」と、聞いた。
「どうせ死ねんだ。教えてやるよ。お前と黒羽族を殺した者は、白羽族の巫女を娶ることが出来るんだよ。あんな、最高な女は、俺の妻に相応しい。それに、比べて、あの女は、最悪だった。まぁ、呪いを俺が、掛けさせて、ここに追放されて、もう死んでいると思うがなぁ」と答え、男達は、笑い始めた。
こいつ、フレンさんのことを何だと思っているのだ。フレンさんは、フリージアの姉で、フリージアの最期の家族だ。何より、白羽族は、クソだな。
しかもこいつ何を言った。呪いを掛けて、この森に追放した?テレシアのことじゃないか。こいつは、テレシアの元婚約者か。あんな優しくて可愛いテレシアが、最悪だと?目が腐っているのか?
まぁ、テレシアに合わせてくれたことは、感謝するよ。だが、慈悲など与えてたまるかよ。
「己が、欲のために、少女に呪いを掛け、この森に追放した?クズどもが、救いが無いな。呪いを掛けたのならば、呪いを掛けられても文句は言わないよな?」と言い、ある呪いを掛けた。
その言葉の後に、男達は、騒ぎ立てた。
「黙れ、クズども。次に、ここに来たら、殺すぞ」と、殺気を込めて、言葉を発した。
その殺気に当てられた男達は、恐怖で体が震えていた。
僕は、そんな震えている男達を影移動のスキルで、マリナカ王国側の黒き森の端っこに移動させた。
僕は、鎧を脱ぎ、3人がいる東屋に向かった。
さっきのことをフリージアのスキルで、見られていることを思い出した。
そんなことを思い出していると、中庭の東屋に着いた。
フリージアとクレアは、いつも通りだったが、テレシアは、いつも通りじゃなかった。
テレシアの顔は、少し赤く、なんだが、距離を取られていた。
結局、その後もなんだが、距離を取られ続けた。
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