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転生編
第九話
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「お兄様!一緒にお出かけしたいです!」
「でも…。」
あれから、イルとは沢山話して最初よりは仲良くなれたと感じている。
でも、流石にお出かけはお父様の許可をもらないと無理だと思った。
「ダメですか?」
「えっと、僕外に出たことなくて。」
「それならお父様に許可もらいに行きましょう!」
「待って、イル!」
あぁ、どうしよう!お父様迷惑だろうな、イルが代わりに怒られていたら…
【ヴェルは良い子だな。】
【そんなことないよ。悪役だもん。】
落ち着くために猫に変身しているルターの背中を撫でながらお父様のところへ行ったイルを待っている。
「おにーさま!お父様がいいって!」
「本当に?じゃあ行こうか。」
正直驚いた。絶対許してもらえると思わなかったから…。イルがお願いしたから許可がおりたのかもな。黒い不気味な僕よりも綺麗な紫色のイルの方が綺麗だから、、
でも、嫌われ者=悪役だもんね!
「じゃあお兄様!行きましょう!」
「うん。」
【ルターはここで待っててね。】
【分かっておる。】
ルターは封印中はずっと寝ていたこと原因か、一日の半分寝ている。だからルターはお留守番しててもらって街に行くことにした。
「わぁー!すごーい!!」
イルは街や商人たちを見て目をキラキラさせている。可愛い。
「凄いね。」
「あれ食べたいです!」
イルが指差したのは肉の串刺しだった。確かに美味しそう。
流石に僕も公爵家の一員で、イルもいるため護衛が何人かついている。護衛に声をかけてお肉を買いに行く。
「二つ、」
「へい!二つ!」
お肉屋のおじさんからもらって、イルに渡した。
「おにーさま!美味しいです。」
「よかった。」
肉の串刺しを食べていると、怖そうな人たちに囲まれている女の子がいた。
「きみ、俺たちと遊ばない?」
「ごめんなさい。」
「生意気だな!」
「あっ!」
女の子が転んだ。
「お前ら!女の子に何やってるんだ!」
僕と同じ年くらいの木の棒をもった男の子が怖そうな人たちに向かって叫んだ。
「はぁ?なんだこいつ。」
「うわっ!」
弱い!男の子すごい弱い!強いかもと思っていたのに!今、目を開けずに木の棒を振り回している。
でも、僕は悪役だから助けには行けない。だから闇魔法を使って怖そうな人たちを転ばせ、男の子が木の棒でやっつけられたように見せた。
「っ!すごいです!」
「え?」
「私、ミアと言います!」
「えっと…オレはリオンだ!」
ミアとリオン?なんだか聞いたことある名前だ。
ぁあ、確か小説の伯爵令嬢の名前だ!平民だったけど、光属性の魔法に目覚めて貴族の仲間入りした。
リオンは確か令嬢に惚れている騎士の名前だった。最近は本当に昔の記憶が薄れている。もうほとんど翔にいちゃんのことしか覚えていない。翔にいちゃんとはこの世界でも会ったからね。
でも、いいことをして気分がいい!悪役なのにいいのかって?バレなきゃいいの!
僕は、悪役にはなりたいけど、悪人にはなりたくないの!悪人と悪役は全然違うからね!!
「もしかして、ヴァレリウス?」
「ア…ル?」
数年前森の中で出会ったアルだった。キラキラの金髪はそのままで本物の王子様みたいにかっこいい。
「おにーさま!こっちきてください!」
イルに呼ばれて、びっくりした。イルはだいぶ先にいた。
「僕いかなくちゃ!」
「待って!ヴァレリウス!」
森であってからしばらく経っているし、何よりあの森にはあれから一度も行っていないから約束を破ったみたいで気まずい。呼び止めるアルを無視してイルの方へ走った。
???side
「あの子はもしや、闇属性か?」
「あぁ、あれはそうだ。」
「同じ波動を感じる。」
「それに上質な魂だ。あれにちょうど良い。」
「あぁ、そうだな。」
「準備が整い次第迎えに行こうではないか。そのために印をつけておかないとな。」
「そうだな。あの子も儀式に参加できて幸せだろう。」
「でも…。」
あれから、イルとは沢山話して最初よりは仲良くなれたと感じている。
でも、流石にお出かけはお父様の許可をもらないと無理だと思った。
「ダメですか?」
「えっと、僕外に出たことなくて。」
「それならお父様に許可もらいに行きましょう!」
「待って、イル!」
あぁ、どうしよう!お父様迷惑だろうな、イルが代わりに怒られていたら…
【ヴェルは良い子だな。】
【そんなことないよ。悪役だもん。】
落ち着くために猫に変身しているルターの背中を撫でながらお父様のところへ行ったイルを待っている。
「おにーさま!お父様がいいって!」
「本当に?じゃあ行こうか。」
正直驚いた。絶対許してもらえると思わなかったから…。イルがお願いしたから許可がおりたのかもな。黒い不気味な僕よりも綺麗な紫色のイルの方が綺麗だから、、
でも、嫌われ者=悪役だもんね!
「じゃあお兄様!行きましょう!」
「うん。」
【ルターはここで待っててね。】
【分かっておる。】
ルターは封印中はずっと寝ていたこと原因か、一日の半分寝ている。だからルターはお留守番しててもらって街に行くことにした。
「わぁー!すごーい!!」
イルは街や商人たちを見て目をキラキラさせている。可愛い。
「凄いね。」
「あれ食べたいです!」
イルが指差したのは肉の串刺しだった。確かに美味しそう。
流石に僕も公爵家の一員で、イルもいるため護衛が何人かついている。護衛に声をかけてお肉を買いに行く。
「二つ、」
「へい!二つ!」
お肉屋のおじさんからもらって、イルに渡した。
「おにーさま!美味しいです。」
「よかった。」
肉の串刺しを食べていると、怖そうな人たちに囲まれている女の子がいた。
「きみ、俺たちと遊ばない?」
「ごめんなさい。」
「生意気だな!」
「あっ!」
女の子が転んだ。
「お前ら!女の子に何やってるんだ!」
僕と同じ年くらいの木の棒をもった男の子が怖そうな人たちに向かって叫んだ。
「はぁ?なんだこいつ。」
「うわっ!」
弱い!男の子すごい弱い!強いかもと思っていたのに!今、目を開けずに木の棒を振り回している。
でも、僕は悪役だから助けには行けない。だから闇魔法を使って怖そうな人たちを転ばせ、男の子が木の棒でやっつけられたように見せた。
「っ!すごいです!」
「え?」
「私、ミアと言います!」
「えっと…オレはリオンだ!」
ミアとリオン?なんだか聞いたことある名前だ。
ぁあ、確か小説の伯爵令嬢の名前だ!平民だったけど、光属性の魔法に目覚めて貴族の仲間入りした。
リオンは確か令嬢に惚れている騎士の名前だった。最近は本当に昔の記憶が薄れている。もうほとんど翔にいちゃんのことしか覚えていない。翔にいちゃんとはこの世界でも会ったからね。
でも、いいことをして気分がいい!悪役なのにいいのかって?バレなきゃいいの!
僕は、悪役にはなりたいけど、悪人にはなりたくないの!悪人と悪役は全然違うからね!!
「もしかして、ヴァレリウス?」
「ア…ル?」
数年前森の中で出会ったアルだった。キラキラの金髪はそのままで本物の王子様みたいにかっこいい。
「おにーさま!こっちきてください!」
イルに呼ばれて、びっくりした。イルはだいぶ先にいた。
「僕いかなくちゃ!」
「待って!ヴァレリウス!」
森であってからしばらく経っているし、何よりあの森にはあれから一度も行っていないから約束を破ったみたいで気まずい。呼び止めるアルを無視してイルの方へ走った。
???side
「あの子はもしや、闇属性か?」
「あぁ、あれはそうだ。」
「同じ波動を感じる。」
「それに上質な魂だ。あれにちょうど良い。」
「あぁ、そうだな。」
「準備が整い次第迎えに行こうではないか。そのために印をつけておかないとな。」
「そうだな。あの子も儀式に参加できて幸せだろう。」
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