魅了魔法を使っていると疑われた私は、国から出て行くことにしました

第２５話

ザノーク視点

　ミーファの発言を聞き、俺は賛同していた。
　その後ミーファの報告を聞いて、俺は驚くことになる。

「ザノーク殿下、カルラが見つかりました」

「本当か！　どこにいたんだ？」

　俺はカルラの居場所を知ることができそうで、安堵していた。

　カルラは復讐を考えている可能性があって、居場所は知っておきたい。
　魔物の問題が解決した後でも、ドグニテ国はカルラを捜索していた。
　そしてミーファが、カルラの居場所を話す。

「魅了魔法で操った冒険者が、話してくれました――カルラは、ラドリス国にいます」

「ラドリス国だと……！？」

　隣国のラドリス国にいることに、俺は驚いてしまう。
　意外と近くに居たから、復讐を考えているのではないかと不安になる。
　そんな俺の表情を眺めて、ミーファが微笑みながら話す。

「何も気にする必要はありません。隣国に住んでいるのは、国から去った後にドグニテ国がどうなるか気になったのでしょう」

「ミーファの言うとおりか。魔物の問題を対処したのは、カルラにとって予想外のはずだ」

　カルラがいなくても、ミーファがいるから魔物の問題は対処できた。
　そして俺は、ミーファの発言に驚くこととなる。

「森の屋敷に住んでいるから、好都合です――これから魅了魔法で操った人達を使い、カルラを消します」

　どうやらミーファは、カルラを消すため動くようだ。