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第32話
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ドスラ王子視点
家族会議で一番発言力のあるフィオナに、俺は恐怖を覚えていた。
城から空を飛ぶモンスターの襲撃を受けた時、俺達エリオース家は最期だと確信した。
凶暴なドラゴンが攻めてきて、対処することが不可能だと確信していたからだ。
それなのに――フィオナが魔法で倒し、父上のエリオース王が絶賛する。
私兵隊を使い王都を襲撃するモンスターを蹴散らしたことで、信頼を得ていた。
「本当にエルノアを始末したのか……ルアン様を問いただしましょう」
「そうだな……しかし奴は、魔法が使えないから余裕で始末したと報告している」
「相手は妹ですから、見逃した可能性もあります……こんな惨状になり、言えなくなったのかもしれません」
「なるほど、今すぐにルアンを呼び出せ!」
陛下はフィオナを崇拝していて、婚約者の俺を次期国王にすると言っている。
目的を果たすことはできているが、それまでにエリオース国が残っているかどうかだ。
その後――陛下の命令を受けて、エルノアの兄ルアンが城に呼び出されることとなっていた。
家族会議で一番発言力のあるフィオナに、俺は恐怖を覚えていた。
城から空を飛ぶモンスターの襲撃を受けた時、俺達エリオース家は最期だと確信した。
凶暴なドラゴンが攻めてきて、対処することが不可能だと確信していたからだ。
それなのに――フィオナが魔法で倒し、父上のエリオース王が絶賛する。
私兵隊を使い王都を襲撃するモンスターを蹴散らしたことで、信頼を得ていた。
「本当にエルノアを始末したのか……ルアン様を問いただしましょう」
「そうだな……しかし奴は、魔法が使えないから余裕で始末したと報告している」
「相手は妹ですから、見逃した可能性もあります……こんな惨状になり、言えなくなったのかもしれません」
「なるほど、今すぐにルアンを呼び出せ!」
陛下はフィオナを崇拝していて、婚約者の俺を次期国王にすると言っている。
目的を果たすことはできているが、それまでにエリオース国が残っているかどうかだ。
その後――陛下の命令を受けて、エルノアの兄ルアンが城に呼び出されることとなっていた。
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