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第33話
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ドスラ王子視点
翌日――俺の目の前には、拘束されているルアンの姿があった。
「どうして私が、こんな目に合っているのですか!?」
玉座の部屋で陛下、王子達に見下され……ルアンの正面にはフィオナがいる。
「質問致します……ルアン様、貴方は本当にエルノア様を始末したのですか?」
「ひぃぃっ……!?」
「実の妹です。始末できず見逃したのは仕方がありません……どうですか?」
「そ、そうです! 私はエルノアを始末することができませんでした!!」
フィオナと目を合わせたルアンは、顔を青ざめながら自白する。
今まで陛下に対しても嘘をついていたのに、まるでフィオナの前では嘘がつけないようだ。
「そうですか……それなら、ルアン様には機会を与えましょう」
陛下や王子達が怒声を浴びせる前に、フィオナが話したことで何も言えなくなる。
「寛大なフィオナに感謝しろ……それで、機会とはなんですか?」
「私が用意していた暗殺用の魔法道具があります……それで、エルノアを始末しなさい」
そう言ってフィオナがナイフのような魔法道具を渡し、受け取ったルアンが困惑する。
「わかりました……ですが、エルノアの居場所がわかりません」
「貴方はエルノアを調べていたはず……知っているけど行きたくない、違いますか?」
「はいっ! エルノアはもう中位の冒険者となっていました!!」
どうやらルアンは最悪の事態を想定し、エルノアの詳細を調べたらしい。
それでも中位の冒険者になっていたから、手を出すべきか悩んでいたようだ。
「今すぐにエルノアを仕留めて来なさい。そうすれば……この国は安泰です」
フィオナが告げて、ルアンはエルノアの始末に向かう。
用意周到なフィオナを見て、俺は恐怖するしかなかった。
翌日――俺の目の前には、拘束されているルアンの姿があった。
「どうして私が、こんな目に合っているのですか!?」
玉座の部屋で陛下、王子達に見下され……ルアンの正面にはフィオナがいる。
「質問致します……ルアン様、貴方は本当にエルノア様を始末したのですか?」
「ひぃぃっ……!?」
「実の妹です。始末できず見逃したのは仕方がありません……どうですか?」
「そ、そうです! 私はエルノアを始末することができませんでした!!」
フィオナと目を合わせたルアンは、顔を青ざめながら自白する。
今まで陛下に対しても嘘をついていたのに、まるでフィオナの前では嘘がつけないようだ。
「そうですか……それなら、ルアン様には機会を与えましょう」
陛下や王子達が怒声を浴びせる前に、フィオナが話したことで何も言えなくなる。
「寛大なフィオナに感謝しろ……それで、機会とはなんですか?」
「私が用意していた暗殺用の魔法道具があります……それで、エルノアを始末しなさい」
そう言ってフィオナがナイフのような魔法道具を渡し、受け取ったルアンが困惑する。
「わかりました……ですが、エルノアの居場所がわかりません」
「貴方はエルノアを調べていたはず……知っているけど行きたくない、違いますか?」
「はいっ! エルノアはもう中位の冒険者となっていました!!」
どうやらルアンは最悪の事態を想定し、エルノアの詳細を調べたらしい。
それでも中位の冒険者になっていたから、手を出すべきか悩んでいたようだ。
「今すぐにエルノアを仕留めて来なさい。そうすれば……この国は安泰です」
フィオナが告げて、ルアンはエルノアの始末に向かう。
用意周到なフィオナを見て、俺は恐怖するしかなかった。
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