じいじのおみせ・わたしのココア
じいじが一人で営む小さな珈琲店,こもれび珈琲店。わたしはいつも,学校帰りに窓の外からその扉をのぞくだけだった。雨宿りをきっかけに,はじめて足を踏み入れたカウンターで飲んだのは,苦いコーヒーではなくあたたかいココア。豆を挽く音,常連のおじいさんとの会話,割ってしまったカップ,夏休みに出会った同い年の友だち。窓の外から見ているだけだった日々が,このお店を通して,自分の居場所に変わっていく。コーヒーの香りに憧れながら,今日もカウンターでココアを飲む,わたしの一年間の記録。
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