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Ver.5.0 ~世界の焔と、導きの篝火~
ver.5.1-90 覗くもの覗かれるもの
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…人というのは、何かと周囲を気にすることがある。
たとえそれが自分だけに向けられたものでなくとも、何かしらの視線を感じる時があるだろう。
いや、人であろうとなかろうと、視線というのは何かしらの力を有しており…
「…悪影響を回避するために、地球全体を覆う防壁を張り終えまシタ」
「視線力増加、防壁突破のためにより強く見ているようデス」
アルケディア・オンラインの運営会社であるメーゼ・イワド社。
そこでは地球全体に向けられている視線に関しての、対策会議が行われていた。
今、この星に目が付けられている。
それどころか、下手をすればすべてに対して狙われかねない事態になっているだろう。
事態をつかんでいるのは一部の者たちであり、何者が目を向けているのか、一般大衆は知る由もなく、今日も平和に過ごしていると思っているが、その平和はじわりじわりと脅かされようとしている事実もある。
一応、一般人ではない人外の者たちはうすうす気が付いている様子だが…大騒ぎをされても困るため、今年度の予算の3分の1を使用し、星全体を負う特殊防壁をこっそりと張る作業を行い、事態の発覚の遅延を狙う。
いくら隠すことがあっても、それには限度があるが、多少の騒ぎからぶっ飛んだ大騒動へ変化を遂げていく事例を確認しており、下手に混乱を招かぬように予防をしておくに越したことはない。
「視線座標特定、火星~木星の間、小惑星帯より発せられているようデス」
「距離はありますが、次元連続干渉帯を使用しショートカットされていマス」
ここにある技術を前にすれば、相手が隠れて行っていても見透かすことはできる。
だが、その相手に対して向けられる戦力に関しては微妙なところだろう。
何故ならば先日、大艦隊を派遣したにもかかわらず、全滅してしまったのだから。
ある程度の制限もかかっていたが…それでも、社の力を向けて反撃されて負ってしあったその傷が非常に痛いものだ。
修理、改良、建造が次々と行われており、すぐに補充どころか前以上の力を発揮することが出来る規模になっているが、厳しいところもある。
「やはり、戦争的な部分になると少々弱いか…元々我が社の技術は軍事用ではないからな」
この会社が設立された目的は多々あれども、必ずしも戦闘向けに作っていたわけではない。
技術力だけで見れば、この星のものを超えるものが多いため、仮に現実世界での戦いになったとしても潰すことはできる。
ただしそれは、相手があくまでもこちらの技術を下回っているときの話であり、同等かそれ以上の相手の場合は厳しいところがある。
一応、親戚関係でいえば軍事特化のところもあるため協力を仰ぐことも可能だが、サービス向上・会社の目的達成のほうにリソースを注ぎ、戦いに関しては少々後回しにしていた部分のツケがここにきてしまったともいえるだろう。
むしろ、同じだけの技術を有するのであれば、プレイヤーたちのほうが練度が高いと言える。
「ならば、取る手段は一つカ」
可能であれば、会社だけで解決したいこの問題。
しかしながら、相手についての解析を進めていくうちに、自分たちだけでは手が負えない事態になりつつあるという結果が出てしまい、手を借りてくしかないだろう。
一応、バレないようにする処置を行うが…それでも、不安はある。
「まぁ、バレるのが早いが遅いかの話にもなるだろうし、試すにはちょうどいいのではないカ」
「ワープ事故による事件も既に解析が済み、技術面の問題もクリアしてイル」
「できればこの形で実現させたくなかったが…仕方があるマイ。各自、プレイヤーたちへイベントの形で告知作業及び準備を行エ!!」
できればこの手は取りたくなかったが、仕方がないことだろう。
やらなければ、こちらがやられていくだけになり、静観を決め込むわけにもいかない。
すぐさまその作戦が通達され、会社はフル稼働し始めるのであった…
「でもこれ、早めに公開できた方が良いヨ」
「いや、まだ技術以外にも、法律的な問題等もあり、悪用の可能性などで調整中ダ」
「どこかの島国のアレにも通達したが…あっちはあっちで、成立が早そうカ」
たとえそれが自分だけに向けられたものでなくとも、何かしらの視線を感じる時があるだろう。
いや、人であろうとなかろうと、視線というのは何かしらの力を有しており…
「…悪影響を回避するために、地球全体を覆う防壁を張り終えまシタ」
「視線力増加、防壁突破のためにより強く見ているようデス」
アルケディア・オンラインの運営会社であるメーゼ・イワド社。
そこでは地球全体に向けられている視線に関しての、対策会議が行われていた。
今、この星に目が付けられている。
それどころか、下手をすればすべてに対して狙われかねない事態になっているだろう。
事態をつかんでいるのは一部の者たちであり、何者が目を向けているのか、一般大衆は知る由もなく、今日も平和に過ごしていると思っているが、その平和はじわりじわりと脅かされようとしている事実もある。
一応、一般人ではない人外の者たちはうすうす気が付いている様子だが…大騒ぎをされても困るため、今年度の予算の3分の1を使用し、星全体を負う特殊防壁をこっそりと張る作業を行い、事態の発覚の遅延を狙う。
いくら隠すことがあっても、それには限度があるが、多少の騒ぎからぶっ飛んだ大騒動へ変化を遂げていく事例を確認しており、下手に混乱を招かぬように予防をしておくに越したことはない。
「視線座標特定、火星~木星の間、小惑星帯より発せられているようデス」
「距離はありますが、次元連続干渉帯を使用しショートカットされていマス」
ここにある技術を前にすれば、相手が隠れて行っていても見透かすことはできる。
だが、その相手に対して向けられる戦力に関しては微妙なところだろう。
何故ならば先日、大艦隊を派遣したにもかかわらず、全滅してしまったのだから。
ある程度の制限もかかっていたが…それでも、社の力を向けて反撃されて負ってしあったその傷が非常に痛いものだ。
修理、改良、建造が次々と行われており、すぐに補充どころか前以上の力を発揮することが出来る規模になっているが、厳しいところもある。
「やはり、戦争的な部分になると少々弱いか…元々我が社の技術は軍事用ではないからな」
この会社が設立された目的は多々あれども、必ずしも戦闘向けに作っていたわけではない。
技術力だけで見れば、この星のものを超えるものが多いため、仮に現実世界での戦いになったとしても潰すことはできる。
ただしそれは、相手があくまでもこちらの技術を下回っているときの話であり、同等かそれ以上の相手の場合は厳しいところがある。
一応、親戚関係でいえば軍事特化のところもあるため協力を仰ぐことも可能だが、サービス向上・会社の目的達成のほうにリソースを注ぎ、戦いに関しては少々後回しにしていた部分のツケがここにきてしまったともいえるだろう。
むしろ、同じだけの技術を有するのであれば、プレイヤーたちのほうが練度が高いと言える。
「ならば、取る手段は一つカ」
可能であれば、会社だけで解決したいこの問題。
しかしながら、相手についての解析を進めていくうちに、自分たちだけでは手が負えない事態になりつつあるという結果が出てしまい、手を借りてくしかないだろう。
一応、バレないようにする処置を行うが…それでも、不安はある。
「まぁ、バレるのが早いが遅いかの話にもなるだろうし、試すにはちょうどいいのではないカ」
「ワープ事故による事件も既に解析が済み、技術面の問題もクリアしてイル」
「できればこの形で実現させたくなかったが…仕方があるマイ。各自、プレイヤーたちへイベントの形で告知作業及び準備を行エ!!」
できればこの手は取りたくなかったが、仕方がないことだろう。
やらなければ、こちらがやられていくだけになり、静観を決め込むわけにもいかない。
すぐさまその作戦が通達され、会社はフル稼働し始めるのであった…
「でもこれ、早めに公開できた方が良いヨ」
「いや、まだ技術以外にも、法律的な問題等もあり、悪用の可能性などで調整中ダ」
「どこかの島国のアレにも通達したが…あっちはあっちで、成立が早そうカ」
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