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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-47 問題児はどこにでも
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…基本、ゴリラマンさんは教育を施す対象に対しては、親身になって対応を行う。
どのような問題児が相手であっても、投げ出すことはせず、どのような教育方法が良いのか模索し、適切な学習を施すのだ。
だがしかし、そんなゴリラマンさんであっても、難しいこともある。
流石に全知全能な教育者ではないので、全てを相手にはできない。
たとえ相手がどのような問題児でも可能な限りまでにしか手が付けられず…そうでない場合は、どうすれば良いのかわからないのだ。
「まぁ、そうなる問題児はほぼ出ないがそれでも0ではなくてな…」
「その相手を、今回僕らにしてほしいと…ゴリラマンさんがどうにもできない相手なら、僕らのほうでどうにかできるってわけもないですよ?相手がプレイヤーならいっそ、今のレイドイベントに参加させて一時的に問題を先延ばしにさせることぐらいならできそうですが…」
「プレイヤーであれば、そういった手段が使えただろう。だがしかし、そうではないのだ」
「ということはもしかして、NPC?」
「え?NPCも生徒にしているのでしょうか?」
「そうだ」
NPC…一般的にはノンプレイヤーキャラクターと言われる、データ上の存在。
プレイヤーではない彼らは、ゲームの世界では決まった行動ぐらいしかしない。
だがしかし、このアルケディア・オンラインにおいては、従来の常識は通用しない。
オンラインという形式上、数多くのプレイヤーが蠢いており、ずっと同じことしか喋らないようなものでは味気が無い。
そのため、ある程度の学習により常に同じ言葉ではなく、状況に合わせて動き…中には本当に生きているかのように動く者たちもいるのだ。
その最たる例が、あののじゃロリと考えると微妙な気がしなくもない。
何をどう学習すればああなるのか…最近会っていないけど、元気にやっているだろう。多分。
とにもかくにも、そんなことはさておき、そういうNPCたちの学習に関しては、最近より自由度を上げて様々な場所で学べるようにしているらしいが…
「…どうもね、その中の一人が学んできたところが相当ヤバかったらしい」
「虐待とか虐めとか、そういう目に遭ったとか?」
「いや、それは無かったんだけど…なんというべきか…マッドな目というべきか?」
「マッドな目?狂気的な、そんなところ?」
「そんなところ。わかりやすく言えば、明らかにぶっ飛んだマッドサイエンティストの元に師事をしていたらしくて…染まったんだよね」
その言葉だけで、すでに嫌な予感しかしない。
様々なツッコミどころがあるが、マッドサイエンティストの一言だけで、どういう環境だったのかは察せるだろう。
「一応ね、ある程度優しくもされていたらしく、結構技術やその他色々と学べて有意義だったという感想はもらえたけど…影響がね」
「そんな環境に行かせた方が、明らかに悪いような」
「自由度が高いゆえに、学ぶ場所も自由に選び過ぎてね…そのあたりは今後運営のほうに判断基準をゆだねるしかないとして、ひとまずここの部屋にいるんだ」
そう言って案内されたのは、ゴリランドロノメダの星の一つ、NPCの学びのために設けられた特別寮の部屋。
そこにどうやら、染まり切ってしまった子がいるようであった…
「…ちなみに元凶のマッドサイエンティストのほうはどうしたの?」
「技術力だけは本物だから、悪用されないように運営のほうでスカウトして、ちょっと言えない裏部署に回されているとかなんとか…」
…どこのマッドサイエンティストに毒されたのだと叫びたくなっているその頃。
中三病は今、ザ・サンフラワーの捕獲のために策を練っていた。
ひとえに、モンスターをテイムするにしても、アルケディア・オンラインでは様々な条件があり、クリアしなければテイムするチャンスもないだろう。
ましてや相手はレイドボスであり、そんな輩にまでテイムできる機会が設けられているのかどうかということ自体が怪しかったが…どうやら杞憂だったらしい。
アルケディア・オンラインは様々な可能性にあふれており…どうやら、レイドボスであっても例外ではなかったようだ。
「問題は、あのザ・サンフラワーの攻撃をかいくぐりながら、条件の行動をやらなければいけないことか…元気いっぱいな今の状態では、厳しいな」
レイドボスなだけあって体力も多く、他のプレイヤーが今もなお地道に攻撃をしていたりするが、活動は活発なまま。
やるのであれば、相手を弱らせて動きを鈍らせなければいけない。
その条件を満たすためには、本当にどうにかしてこのレイドバトルを進めなければいけないのだ。
「…そのためにはまず、ミッションにある惑星破壊ミサイルを利用するのが先決か」
惑星破壊ミサイルで、ザ・サンフラワーの恒星を減らす、もしくは本体そのものに直撃させたりするのが一番効率が良いのかもしれない。
そう考え、中三病もまた、ゴリランドロノメダへ向かうのであった…
どのような問題児が相手であっても、投げ出すことはせず、どのような教育方法が良いのか模索し、適切な学習を施すのだ。
だがしかし、そんなゴリラマンさんであっても、難しいこともある。
流石に全知全能な教育者ではないので、全てを相手にはできない。
たとえ相手がどのような問題児でも可能な限りまでにしか手が付けられず…そうでない場合は、どうすれば良いのかわからないのだ。
「まぁ、そうなる問題児はほぼ出ないがそれでも0ではなくてな…」
「その相手を、今回僕らにしてほしいと…ゴリラマンさんがどうにもできない相手なら、僕らのほうでどうにかできるってわけもないですよ?相手がプレイヤーならいっそ、今のレイドイベントに参加させて一時的に問題を先延ばしにさせることぐらいならできそうですが…」
「プレイヤーであれば、そういった手段が使えただろう。だがしかし、そうではないのだ」
「ということはもしかして、NPC?」
「え?NPCも生徒にしているのでしょうか?」
「そうだ」
NPC…一般的にはノンプレイヤーキャラクターと言われる、データ上の存在。
プレイヤーではない彼らは、ゲームの世界では決まった行動ぐらいしかしない。
だがしかし、このアルケディア・オンラインにおいては、従来の常識は通用しない。
オンラインという形式上、数多くのプレイヤーが蠢いており、ずっと同じことしか喋らないようなものでは味気が無い。
そのため、ある程度の学習により常に同じ言葉ではなく、状況に合わせて動き…中には本当に生きているかのように動く者たちもいるのだ。
その最たる例が、あののじゃロリと考えると微妙な気がしなくもない。
何をどう学習すればああなるのか…最近会っていないけど、元気にやっているだろう。多分。
とにもかくにも、そんなことはさておき、そういうNPCたちの学習に関しては、最近より自由度を上げて様々な場所で学べるようにしているらしいが…
「…どうもね、その中の一人が学んできたところが相当ヤバかったらしい」
「虐待とか虐めとか、そういう目に遭ったとか?」
「いや、それは無かったんだけど…なんというべきか…マッドな目というべきか?」
「マッドな目?狂気的な、そんなところ?」
「そんなところ。わかりやすく言えば、明らかにぶっ飛んだマッドサイエンティストの元に師事をしていたらしくて…染まったんだよね」
その言葉だけで、すでに嫌な予感しかしない。
様々なツッコミどころがあるが、マッドサイエンティストの一言だけで、どういう環境だったのかは察せるだろう。
「一応ね、ある程度優しくもされていたらしく、結構技術やその他色々と学べて有意義だったという感想はもらえたけど…影響がね」
「そんな環境に行かせた方が、明らかに悪いような」
「自由度が高いゆえに、学ぶ場所も自由に選び過ぎてね…そのあたりは今後運営のほうに判断基準をゆだねるしかないとして、ひとまずここの部屋にいるんだ」
そう言って案内されたのは、ゴリランドロノメダの星の一つ、NPCの学びのために設けられた特別寮の部屋。
そこにどうやら、染まり切ってしまった子がいるようであった…
「…ちなみに元凶のマッドサイエンティストのほうはどうしたの?」
「技術力だけは本物だから、悪用されないように運営のほうでスカウトして、ちょっと言えない裏部署に回されているとかなんとか…」
…どこのマッドサイエンティストに毒されたのだと叫びたくなっているその頃。
中三病は今、ザ・サンフラワーの捕獲のために策を練っていた。
ひとえに、モンスターをテイムするにしても、アルケディア・オンラインでは様々な条件があり、クリアしなければテイムするチャンスもないだろう。
ましてや相手はレイドボスであり、そんな輩にまでテイムできる機会が設けられているのかどうかということ自体が怪しかったが…どうやら杞憂だったらしい。
アルケディア・オンラインは様々な可能性にあふれており…どうやら、レイドボスであっても例外ではなかったようだ。
「問題は、あのザ・サンフラワーの攻撃をかいくぐりながら、条件の行動をやらなければいけないことか…元気いっぱいな今の状態では、厳しいな」
レイドボスなだけあって体力も多く、他のプレイヤーが今もなお地道に攻撃をしていたりするが、活動は活発なまま。
やるのであれば、相手を弱らせて動きを鈍らせなければいけない。
その条件を満たすためには、本当にどうにかしてこのレイドバトルを進めなければいけないのだ。
「…そのためにはまず、ミッションにある惑星破壊ミサイルを利用するのが先決か」
惑星破壊ミサイルで、ザ・サンフラワーの恒星を減らす、もしくは本体そのものに直撃させたりするのが一番効率が良いのかもしれない。
そう考え、中三病もまた、ゴリランドロノメダへ向かうのであった…
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