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第4話 召喚士レベル2★★☆☆☆☆☆

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「よぉーし! そうと決まったらやるぞぉー!」

 スライムには悪いけど、助けが来るまで生き延びるには、この方法しかない。
 クスンと涙を飲んで倒すしかない。

「ああっ⁉︎ 杖ゾウが折れてるッ⁉︎」

 でも、僕の頼れる相棒の杖ゾウが無惨に折れていた。
 これだと素手でスライムを倒さないといけない。
 でも、それは大変だ。武器になりそうな物を探してみた。

「わぁー! 剣がたくさん落ちてる!」

 心配したのが馬鹿みたいに、床に剣や短剣が何本も落ちていた。
 きっと近くに倒れているガイコツさん達の物だ。
 僕ってツイてるなぁー!

「召喚! えいっ!」
「すらッ!」

 短剣を右手に装備すると、早速召喚を始めた。
 といっても召喚したスライムを倒すだけの簡単作業だ。

「わぁー! 薬草も手に入るんだぁー!」とスライムグミ以外にも思いがけないものが手に入った。
 きっと落ちていた薬草はスライムだ。天国にいる僕の命の恩人に感謝だ。

【経験値2獲得】

 でも、それだけじゃなかった。経験値まで手に入っちゃった。
 経験値とはステータスのレベルアップに必要なもので、レベルアップすると何故だか強くなれるんだ。
 これはもうどんどん倒すしかない!

「召喚! えいっ!」
「すらッ!」
「召喚! えいっ!」
「すらッ!」
「召喚! えいっ!」
「すらッ!」

 呼び出したスライムとの息の合った動きで、どんどん薬草とスライムグミを増やしていく。
 僕の【MP(魔力量)】は【80/80】で、スライムを召喚するのに必要なMPはたったの1だ。
 レベルアップまで超余裕だ。これはレベル2になるまでやるしかない。

 タァララッタッタァー!

【レベル2になりました】

「やったぁー! もうレベル2になっちゃった!」

 たぶんレベルアップを始めて、一時間も経っていない。
 それなのにレベル2だ。なんだか生まれ変わった気分だ。

 それにMPが【MP88/88】と全快しただけでなく、最大値まで増えちゃった。
 召喚できる回数もアップするなんて、レベルアップって凄いなぁー。

 タァララッタッタァー!

【召喚回数が100回を超えました。召喚士レベル2になりました】

「えっ! えっ! 今度はなに⁉︎」

 まだレベルアップには早いのに、なんだかレベルアップしたみたいだ。
 こういう時は冒険者カードの出番だ。カードを僕に触れさせた。

【スライム召喚士レベル2★★☆☆☆☆☆】

【レベル2スライム:『エッグスライム(卵)』『バードスライム(鳥)』『エスカルゴスライム(カタツムリ)』『フィッシュスライム(魚)』を召喚できます】

【レベル1のスライムを2匹召喚できます。レベル2のスライムを1匹召喚できます】

 凄い! 新しいスライムを4種類も召喚できるようになっちゃった。
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