零れ落ちる
大正時代──華族として生まれ育った春子には、家によって決められた許嫁がいた。けれど、侯爵家の跡目で気位の高い宗助は、子爵令嬢で平凡な容姿の春子が気に入らないようだった。それでも春子は宗助に惹かれていたが、年々、子爵家は没落していき、とうとう爵位を返上せざるを得なくなる。そして、それを知った侯爵家から婚約を破棄されてしまう。許嫁も身分も屋敷も何もかも失い、けれど生きていくために春子がミルクホールで働き始めると、もう会う事もないだろうと思っていた宗助が現れて……。
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