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温かい葛湯(くずゆ)を一口飲み、考えながら、向こうで揺れる銀髪を見つめる。

あ、ちなみに、葛湯はさっき東条がいれてくれたものだ。

程よい甘さと、生姜の香りに癒される。

今現在、東条氏はクローゼットの中を漁っている。

俺の着替えを用意するんだそうだ。

(マジで、東条っていつか執事の仕事してそうだよな)

東条を観察しながら、葛湯をもう一口……うまい。

そうして一息ついていると、何やら沢山の服を手に、東条がやってきた。

「陽斗君、これなんかどうだい?柔らかくて着やすいから、オススメだよ。こっちはフードが少々邪魔だけど、暖かいから風邪の回復には役立つかも……」

「ああ、別になんでもいーよ。てか、このままだって構わねぇし……って、え、ちょっ……!?」

着替えは洗濯物も増えるし、断ろうかと思った矢先。

東条の手が胸元に伸びてきた。

「さ、まずは脱がないと着替えが進まないだろう?ボタン、外すよ」

「え……!?ちょっ、待……っ」

断る間もなく、東条は俺のシャツに手をかけると、手際よくボタンを外していく。

(……っ!)

やっぱり、どうしても東条の手からは色気を感じてしまう。

白く、長く、繊細な指先。

ついつい見とれていると、ふいに、全身に痺れが走った。

「ぁ……っ」

3つ目あたりのボタンを外す時、東条の指先が胸元を掠め、うっかり変な声が出てしまった。

「ん?ごめん、どこか痛かった?」

「ち、ちが……っなんでもない!!」

「そう?ならいいけど、……何か不都合な事があったら、すぐに言うんだよ?」

「わ、わかっ……っっ」

……だああああああああぁぁぁ!

こ、の、や、ろおおおおおお!

俺は心の中で叫びながらも、シャツを脱がされていった。

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