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第1章
1-3「これが初投稿どころか初歌です」
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SINglesに投稿すると決めてから5分後、健太の家についた。
まさか僕がSINglesに投稿することになるとは…
今でも信じられない。
でも投稿すると決めたからには、しっかりと歌おう!
僕は、決意で胸が一杯になっていた。
すると健太が声をかけてきた。
「優里~決意を胸にしたような顔してるのは分かるが…いつまで玄関に立ってるんだ?」
少し自分の世界へいっている間に、健太は家の中に入っていた。
僕は、靴を脱ぎならが健太に正直な気持ちを話した。
「すいません。初めての投稿だから緊張と不安でいっぱいなんですよ」
「その気持ちはわかるな~俺も初めて投稿するときはかなり緊張したからな~」
「健太でも緊張することがあるんですね~」
「優里って何気に酷いこと言うときがあるよな…」
「素直だと言っていただけませんか?」
こんなバカな会話をしながら、健太の部屋へ向かった。
部屋に入るとソファーに座り、これからどうすればいいのかの説明を聞いた。
「一応アプリは入れてあるのですがどうすればいいんですか?」
「そうだな~イヤフォンって持ってきてるか?」
「はい、学校行く前に聞いているので」
「マイクつきだな?」
「そうですね。基本、電話とかもイヤフォンなので」
「ならイヤフォンをつけて、アプリのマイクボタンを押してみてくれるか?」
そう言われ、指示のままイヤフォンをスマホに装着し、アプリを起動し、マイクボタンを押した。
するとアプリの画面になにかが表示された。
「あの、マイクボタンを押したら画面になにか出ましたけど?」
「それ、録音するときのガイドだからそれに従っていけばいいよ」
僕は言われるがまま、操作を行った。するとスマホの画面に
録音を開始しますか? はい いいえ
という文字が出てきた。僕は少し焦っていた。
え?いきなり録音なの?
いや、でもイヤフォン着けただけだし…
分からなくなった僕は、健太に助けを求めた。
「健太、録音しますかって表示されたんだけど?」
「おっ!出てきたか?ならはいを選択したらすぐに録音開始だぞ」
やっぱりこれを押したらすぐに録音されるんだ。
危ない、押すところだった。
「そういうのはもっと早く教えてもらっていいですか?」
「スマン、スマン。曲も決まってなかったな~。んで?なに歌うの?」
なんかキラキラした目でこっちを見てきた。
「オリジナルなんて作ってないですから、カバー曲にします」
「なるほど、音源ほしいか?パソコンで検索すればカラオケ版あるだろ。
それか、音源をアプリ内で探すかだな。」
「確かにそうですね。じゃあ、パソコンでお願いします。」
僕がそうすると言うと健太は僕が指定した曲を調べ始めた。
すると健太が曲を探しながらとんでもないことを言ってきた。
「ちなみに録音する形式だよな?なんなら顔出ししてみるか?」
「!?それは無理ですよ!いきなりハードルが高過ぎます!」
「なんで?俺、初投稿は顔出しでやったぜ?」
「健太、僕はこれが初投稿どころか初歌です」
「…はぁ?どういうこと?」
無理もない。初投稿なら分かるが、初歌ってなに?みたいな感じだろう。
説明しなければならないですよね~
「僕は今まで、人前で歌った事がありません。もちろん健太の前でもないはずですが?」
「確かに、優里の歌聞いたことないわ。長い付き合いなんだがな~気づかなかった」
聴いたことないのに歌唱力では僕に負けるなんて言ってたのでしょうか……
「僕が得てしてそういう風に持っていってましたから」
「なら俺が、初歌聞くことになるのか~」
「そういうことになりますね。でも健太でよかったかもしれません。下手でも笑わないで下さいね」
「もちろん笑わない。でも一生懸命歌えば、通じるかもよ?」
なにが誰に通じるのやら…
まぁいいやとにかく歌おう!
このあと起きる出来事を知らずに僕ら二人は、今この瞬間を楽しんでいた。
まさか僕がSINglesに投稿することになるとは…
今でも信じられない。
でも投稿すると決めたからには、しっかりと歌おう!
僕は、決意で胸が一杯になっていた。
すると健太が声をかけてきた。
「優里~決意を胸にしたような顔してるのは分かるが…いつまで玄関に立ってるんだ?」
少し自分の世界へいっている間に、健太は家の中に入っていた。
僕は、靴を脱ぎならが健太に正直な気持ちを話した。
「すいません。初めての投稿だから緊張と不安でいっぱいなんですよ」
「その気持ちはわかるな~俺も初めて投稿するときはかなり緊張したからな~」
「健太でも緊張することがあるんですね~」
「優里って何気に酷いこと言うときがあるよな…」
「素直だと言っていただけませんか?」
こんなバカな会話をしながら、健太の部屋へ向かった。
部屋に入るとソファーに座り、これからどうすればいいのかの説明を聞いた。
「一応アプリは入れてあるのですがどうすればいいんですか?」
「そうだな~イヤフォンって持ってきてるか?」
「はい、学校行く前に聞いているので」
「マイクつきだな?」
「そうですね。基本、電話とかもイヤフォンなので」
「ならイヤフォンをつけて、アプリのマイクボタンを押してみてくれるか?」
そう言われ、指示のままイヤフォンをスマホに装着し、アプリを起動し、マイクボタンを押した。
するとアプリの画面になにかが表示された。
「あの、マイクボタンを押したら画面になにか出ましたけど?」
「それ、録音するときのガイドだからそれに従っていけばいいよ」
僕は言われるがまま、操作を行った。するとスマホの画面に
録音を開始しますか? はい いいえ
という文字が出てきた。僕は少し焦っていた。
え?いきなり録音なの?
いや、でもイヤフォン着けただけだし…
分からなくなった僕は、健太に助けを求めた。
「健太、録音しますかって表示されたんだけど?」
「おっ!出てきたか?ならはいを選択したらすぐに録音開始だぞ」
やっぱりこれを押したらすぐに録音されるんだ。
危ない、押すところだった。
「そういうのはもっと早く教えてもらっていいですか?」
「スマン、スマン。曲も決まってなかったな~。んで?なに歌うの?」
なんかキラキラした目でこっちを見てきた。
「オリジナルなんて作ってないですから、カバー曲にします」
「なるほど、音源ほしいか?パソコンで検索すればカラオケ版あるだろ。
それか、音源をアプリ内で探すかだな。」
「確かにそうですね。じゃあ、パソコンでお願いします。」
僕がそうすると言うと健太は僕が指定した曲を調べ始めた。
すると健太が曲を探しながらとんでもないことを言ってきた。
「ちなみに録音する形式だよな?なんなら顔出ししてみるか?」
「!?それは無理ですよ!いきなりハードルが高過ぎます!」
「なんで?俺、初投稿は顔出しでやったぜ?」
「健太、僕はこれが初投稿どころか初歌です」
「…はぁ?どういうこと?」
無理もない。初投稿なら分かるが、初歌ってなに?みたいな感じだろう。
説明しなければならないですよね~
「僕は今まで、人前で歌った事がありません。もちろん健太の前でもないはずですが?」
「確かに、優里の歌聞いたことないわ。長い付き合いなんだがな~気づかなかった」
聴いたことないのに歌唱力では僕に負けるなんて言ってたのでしょうか……
「僕が得てしてそういう風に持っていってましたから」
「なら俺が、初歌聞くことになるのか~」
「そういうことになりますね。でも健太でよかったかもしれません。下手でも笑わないで下さいね」
「もちろん笑わない。でも一生懸命歌えば、通じるかもよ?」
なにが誰に通じるのやら…
まぁいいやとにかく歌おう!
このあと起きる出来事を知らずに僕ら二人は、今この瞬間を楽しんでいた。
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