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・お兄ちゃんだって甘えたいんです(R18/誘い受け)
まだ抱っこしてなかったよね
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「せんちゃん」
夕飯のあとでお皿を洗っていると、優兄が背中にくっついてきた。
ちょっと照れているのかギクシャクした動きで腰に腕を回してくるなり「ぎゅうっ」と口で効果音を入れてくる。
「今日、まだ抱っこしてなかったよね……。動きづらかったらごめん」
オレが声をかけるよりも先にわざわざ言い訳してくるなんて、可愛すぎる。
謝らなくたっていいのに。
優兄は一日一回以上必ずハグをしてくる。ちっちゃい頃からずっとつづけている儀式みたいなもの。
抱きしめたくってウズウズしちゃうらしい。オレがあたまをなでなでされたくなるのと同じだ。
最近は身長差がありすぎてハグというより腰にしがみついてる感がある。
一生懸命に背伸びして、兄としての包容力をちょっとでも出そうとしている。
たまらなく健気できゅーんとくる。鼻の奥にしみるぐらいに甘酸っぱい。
「せんちゃんのシチュー、じゃがいもがトロトロでとーっても美味しかったなぁ。おかわりしすぎちゃったかも……」
「よかった! またいつでも作るからさ」
「うん」
お腹いっぱいの優兄はぽかぽかしてて、おひさまみたいだ。
背中越しなのに幸せな気持ちになる。
このぬくもりを逃さないように今すぐ正面で抱きしめたい。
脇の下をこしょこしょしながらつかまえたい。
笑いながら逃げようとするほっぺをムニムニすりすりしたい。
けど、いまオレの両手はビショビショの泡まみれ。おあずけの手錠をされているようなもんだ。
いまなら仕返しされないのが分かっている優兄は、無言のままでぎゅっとしてくる。
背中に顔をぴったりくっつけているせいで、鼻が背骨の上にツンツン当たる。
「せんちゃん」
夕飯のあとでお皿を洗っていると、優兄が背中にくっついてきた。
ちょっと照れているのかギクシャクした動きで腰に腕を回してくるなり「ぎゅうっ」と口で効果音を入れてくる。
「今日、まだ抱っこしてなかったよね……。動きづらかったらごめん」
オレが声をかけるよりも先にわざわざ言い訳してくるなんて、可愛すぎる。
謝らなくたっていいのに。
優兄は一日一回以上必ずハグをしてくる。ちっちゃい頃からずっとつづけている儀式みたいなもの。
抱きしめたくってウズウズしちゃうらしい。オレがあたまをなでなでされたくなるのと同じだ。
最近は身長差がありすぎてハグというより腰にしがみついてる感がある。
一生懸命に背伸びして、兄としての包容力をちょっとでも出そうとしている。
たまらなく健気できゅーんとくる。鼻の奥にしみるぐらいに甘酸っぱい。
「せんちゃんのシチュー、じゃがいもがトロトロでとーっても美味しかったなぁ。おかわりしすぎちゃったかも……」
「よかった! またいつでも作るからさ」
「うん」
お腹いっぱいの優兄はぽかぽかしてて、おひさまみたいだ。
背中越しなのに幸せな気持ちになる。
このぬくもりを逃さないように今すぐ正面で抱きしめたい。
脇の下をこしょこしょしながらつかまえたい。
笑いながら逃げようとするほっぺをムニムニすりすりしたい。
けど、いまオレの両手はビショビショの泡まみれ。おあずけの手錠をされているようなもんだ。
いまなら仕返しされないのが分かっている優兄は、無言のままでぎゅっとしてくる。
背中に顔をぴったりくっつけているせいで、鼻が背骨の上にツンツン当たる。
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