【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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「俺と晴子の結婚に小関一美さんのことが関係あるの?」



一美さんのことを”羽鳥一美“ではなく”小関一美“と今でも呼ぶ大月旦に頷き、私は言った。



私のこの口は何でも言えてしまうから・・・。



だから・・・



「一美さんのことをそんなに遠くない未来で結婚させる。
だからその時までに皇子も晴子ちゃんのことを頷かせて欲しい。
そしてもしも皇子が先に晴子ちゃんのことを頷かせたのが先だったとしたら、一美さんの結婚まで入籍や公表を待っていて欲しい。」



そう伝えた私に、大月旦は真剣な顔で口を開いた。



「小関一美さんの結婚を俺と晴子の結婚で目立たなくさせたいの?」



「うん。」



「小関一美さんの結婚には何かがあるの?」



「うん・・・。
一美さんは普通の増田財閥の分家の長女じゃなくなる。
それだけでも色々と言われることになるのに、結婚した相手についても色々と言われることになる。」



「ああ、従兄弟か。
増田財閥の分家の息子さん達が俺と同じ学園に何人かいたけど、俺が婚約者だという噂があったからか少しだけ嫌味のようなことを言われていたよ。」



「ねぇ~!!あのお坊ちゃま達の初恋の相手、み~んな一美さんでねぇぇぇ・・・って、そうじゃなくて!
一美さんが好きになっちゃったのが、高卒で結構な年下の元中華料理屋の男の子で!!」



勢いでそう言った後・・・



「あ。」



こんなことまで言ってしまったことに気付き慌てた私に、大月旦は楽しそうに頷いた。



「小関一美さんも”いけないコト“をしようとしてるのか。」



「絶対に誰にも言わないで・・・。
晴子ちゃんにも言ったらダメだよ?」



「そんな顔をしなくても大丈夫だよ、俺の口からは誰にも言わないから安心して。
でも、まさかこんなに簡単に言ってしまうとは思わなかったよ。」



「だから言ってるじゃん・・・。
私は”ダメ秘書“なんだってば・・・。」



「キミは”ダメ秘書“ではないよ。
亀さんの自慢の孫だよ。」



「うん、ありがとう。」



最後まで私の名前を言わなかった大月旦が、「見送りはしなくて大丈夫。また会おうね。」と言って会議室から1人で出て行った。



それから青さんはチ◯コを比べる話、佐藤君は何処で服を買えば良いかの話を始め・・・



私は・・・



私は、お兄ちゃんから任されていたであろうこの案件を綺麗に出来そうなことに安心し・・・



それで・・・



それで、色々と思い出していく。



さっきから色々なことを思い出していたからまだまだ思い出していく。



一美さんから聞いていた一美さんが通うあの学園のことを。



お坊ちゃまやお嬢様達がしていた”いけないコト“を。



そしてまた思い出した。



女子校の教室の窓から、男子校の校舎に向かって大月旦に愛の告白をした野原晴子の話を。



"好きな人に大好きだと伝えられる日があなたにも来ることを、心から願っています。"



野原晴子が一美さんに伝えてくれたその言葉。
それを私が大月旦に渡すことが出来たから、大月旦は野原晴子のことが女としても好きだと、愛していると、私に伝えることが出来た。



”良かった・・・。“



”ちゃんと綺麗に出来そうで、良かった・・・。“



そう考えながら、大月旦とチ◯コを比べる約束をした青さんと、大月ホテルに家族で招待をされた佐藤君の会話を聞いていき・・・



私は・・・



私は、会議室の扉を勢い良く開け、外へと飛び出した。






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