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そして、下の階での処理が終わり、また階段を上っていくと・・・
この大きな人が、少し上の段から、わたしを見下ろしていた。
立ち止まったわたしの段まで、この大きな人がゆっくりと降りてくる。
「水沢さん・・・」
わたしと同じ段まで降りた青田さんが、わたしを見下ろす。
「ごめん・・・俺、どうしても分かんなかった。」
そう言って、大きくて力強い目が、今にも泣きそうになる。
それを見ながら、小さなわたしはやっぱり、この大きな人を見下ろす。
「今回だけは、許してあげる。」
この大きな人が驚いた顔をし、わたしはしっかりと見上げる。
「今回だけは、許してあげるから・・・。
次は絶対に、許さないから。」
だから、わたし以外の人のことなんて・・・
忘れてよ・・・。
「・・・ハァッ・・ンッ・・・」
そう続けたかった言葉は、この大きな人の唇で塞がれてしまい表に出せなかった・・・。
「・・・ハァッ、これから月末か。」
「うん・・・ンッ・・」
ただ、唇と唇を合わせるキスだけなのに、こんなに気持ち良い。
「土曜日は?・・・何してる?」
息が上がってしまったわたしを見下ろしながら、そんなことを聞いてくる。
「社会人バスケのチームのさ、試合あるから応援来てよ・・・。」
「・・・うん。」
「本当に!!!??」
「じゃあ、やっぱり行かない。」
この大きな人が、少し上の段から、わたしを見下ろしていた。
立ち止まったわたしの段まで、この大きな人がゆっくりと降りてくる。
「水沢さん・・・」
わたしと同じ段まで降りた青田さんが、わたしを見下ろす。
「ごめん・・・俺、どうしても分かんなかった。」
そう言って、大きくて力強い目が、今にも泣きそうになる。
それを見ながら、小さなわたしはやっぱり、この大きな人を見下ろす。
「今回だけは、許してあげる。」
この大きな人が驚いた顔をし、わたしはしっかりと見上げる。
「今回だけは、許してあげるから・・・。
次は絶対に、許さないから。」
だから、わたし以外の人のことなんて・・・
忘れてよ・・・。
「・・・ハァッ・・ンッ・・・」
そう続けたかった言葉は、この大きな人の唇で塞がれてしまい表に出せなかった・・・。
「・・・ハァッ、これから月末か。」
「うん・・・ンッ・・」
ただ、唇と唇を合わせるキスだけなのに、こんなに気持ち良い。
「土曜日は?・・・何してる?」
息が上がってしまったわたしを見下ろしながら、そんなことを聞いてくる。
「社会人バスケのチームのさ、試合あるから応援来てよ・・・。」
「・・・うん。」
「本当に!!!??」
「じゃあ、やっぱり行かない。」
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