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「俺、このまま近くの会社に直行だから。
会社にはお昼過ぎには戻るけど、経理部下旬だから社内でもあんま会えねーか・・・」
ネクタイを締めながら、健吾さんがそう言って時計を見た。
「ちょっと時間あるから・・・“shu-”の特集見られそうだな。」
「月曜日のこの時間から特集出るんですか?」
「ジェンダーレスの特集らしい。」
「“shu-”、恋愛対象は女の子ですしね。」
鞄を持ちながらサラッと言った言葉に、健吾さんが驚きながらわたしを振り向いた。
「なんで?分かる?」
「なんでだろう・・・?女の勘?」
「俺の妹って、やっぱり男なんだな・・・」
と、よく分からないことを呟いていた。
健吾さんの部屋の鏡を見ながら、わたしは自分の茶色くなった髪の毛を触る。
「健吾さん・・・」
コーヒーを飲みながらテレビをつけた健吾さんが、わたしを見た。
「わたしの髪の毛・・・どう?」
「髪の毛?・・・何???」
この大きな人が、絶対に色々と見逃さないこの人が、キョトンとした顔をしていて・・・笑ってしまう。
「なんでもない・・・もう、なんでもないから・・・。」
ソファーに座る健吾さんを、上から見下ろす。
健吾さんは、ソファーからわたしを見上げる。
「和ちゃん・・・」
健吾さんが、大きな力強い目に、瞳の熱を上昇させ・・・
「・・・・ダメ!!!」
わたしは、鞄をギュッと握り締め、健吾さん・・・青田さんを見る。
「とりあえず、今日は会社でわたしに絶対話し掛けないで!!!
昨日のこと思い出しちゃって、絶対に仕事にならない!!!」
会社にはお昼過ぎには戻るけど、経理部下旬だから社内でもあんま会えねーか・・・」
ネクタイを締めながら、健吾さんがそう言って時計を見た。
「ちょっと時間あるから・・・“shu-”の特集見られそうだな。」
「月曜日のこの時間から特集出るんですか?」
「ジェンダーレスの特集らしい。」
「“shu-”、恋愛対象は女の子ですしね。」
鞄を持ちながらサラッと言った言葉に、健吾さんが驚きながらわたしを振り向いた。
「なんで?分かる?」
「なんでだろう・・・?女の勘?」
「俺の妹って、やっぱり男なんだな・・・」
と、よく分からないことを呟いていた。
健吾さんの部屋の鏡を見ながら、わたしは自分の茶色くなった髪の毛を触る。
「健吾さん・・・」
コーヒーを飲みながらテレビをつけた健吾さんが、わたしを見た。
「わたしの髪の毛・・・どう?」
「髪の毛?・・・何???」
この大きな人が、絶対に色々と見逃さないこの人が、キョトンとした顔をしていて・・・笑ってしまう。
「なんでもない・・・もう、なんでもないから・・・。」
ソファーに座る健吾さんを、上から見下ろす。
健吾さんは、ソファーからわたしを見上げる。
「和ちゃん・・・」
健吾さんが、大きな力強い目に、瞳の熱を上昇させ・・・
「・・・・ダメ!!!」
わたしは、鞄をギュッと握り締め、健吾さん・・・青田さんを見る。
「とりあえず、今日は会社でわたしに絶対話し掛けないで!!!
昨日のこと思い出しちゃって、絶対に仕事にならない!!!」
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