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卓球、バドミントン、テニス、バレーボール、野球、ゴルフ・・・
2人で沢山回り、「最後に・・・」とバスケットボールをすることに。
パスからのレイアップに、俺はわざと強めのパスを投げる。
スタメンチームが弛んで来た時に、俺がよくやっていたパスを初めて早川にする。
現役でもない早川は勿論キャッチ出来ず。
「早川ー!ちゃんとキャッチしろー!!」
現役中の早川は、入部当時に感じた通り、何でもそつなくこなすタイプだった。
勘も良く、チームメンバーの動きと相手の動きも良く見れていて、安定したプレーをする選手だった。
スタメンは、やはり引き抜きで入部したメンバーばかりになっていたが、スタメンの調子が悪い時や試合の流れが悪い時など、頻繁に早川を交代させていた。
でも・・・
早川と目を合わせられなかった俺は、他のメンバーへの指導のついでにサラッと早川にアドバイスをするくらいだった。
それなのに、勘の良い早川は問題なく適応してくれた。
そんな当時を思い出し、昔出来なかったことを今になって早川にやっていく。
早川も結構ムキになって対応しているし、いつも涼しい顔をしてプレーをしていた早川には新鮮な表情だった。
その姿が滅茶苦茶可愛くて、思わず笑うのが我慢出来なくなる。
「もう・・・!!
なんで意地悪ばっかりするんですか~!!」
「いいじゃねーか!
高校の時は出来なかったんだし!」
そう言って、俺はボールをワンバウンドさせながら早川に渡す。
そして、目の前に立ち、ゴールを指差した。
勘の良い早川はすぐに理解し、早川がオフェンスの1対1を始める。
スピードでもパワーでもなく、早川は体幹の強さと相手を見る力で1対1をするタイプ。
フェイントがとにかく上手く、相手が注意を反らした瞬間を絶対に見逃さないし、その瞬間すぐに身体を動かせる体幹も持っていた。
でも、流石にそれを駆使しても俺には勝てない・・・。
が、それでもムキになって何度もやる早川に、現役中やってやればもっと伸びたんだろうな・・・と申し訳ない気持ちになった。
その時、
「あっ・・・!!」
思わず強めのディフェンスをした時、早川が転びそうになり、慌てて支えた。
「・・・っと、大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。」
その瞬間、早川の汗の匂いがフワッと香り、頭がおかしくなりそうになった。
いや、頭がおかしくなった・・・。
支えていた右腕が、無意識にギュッと力が入った・・・。
「創さん・・・??あの、もう大丈夫です。」
「うん・・・」
早川の顔を見ると・・・
視線は反らしているが、明らかに“女”の顔をしている。
その顔・・・
俺以外にも見せてんのか・・・?
思わず強くギュッと抱き締め、ゆっくりと放した。
「イケる」と思う気持ちと同時に、
「今までの男はなんでイケなかったんだ?」という疑問が浮かぶ。
2人で沢山回り、「最後に・・・」とバスケットボールをすることに。
パスからのレイアップに、俺はわざと強めのパスを投げる。
スタメンチームが弛んで来た時に、俺がよくやっていたパスを初めて早川にする。
現役でもない早川は勿論キャッチ出来ず。
「早川ー!ちゃんとキャッチしろー!!」
現役中の早川は、入部当時に感じた通り、何でもそつなくこなすタイプだった。
勘も良く、チームメンバーの動きと相手の動きも良く見れていて、安定したプレーをする選手だった。
スタメンは、やはり引き抜きで入部したメンバーばかりになっていたが、スタメンの調子が悪い時や試合の流れが悪い時など、頻繁に早川を交代させていた。
でも・・・
早川と目を合わせられなかった俺は、他のメンバーへの指導のついでにサラッと早川にアドバイスをするくらいだった。
それなのに、勘の良い早川は問題なく適応してくれた。
そんな当時を思い出し、昔出来なかったことを今になって早川にやっていく。
早川も結構ムキになって対応しているし、いつも涼しい顔をしてプレーをしていた早川には新鮮な表情だった。
その姿が滅茶苦茶可愛くて、思わず笑うのが我慢出来なくなる。
「もう・・・!!
なんで意地悪ばっかりするんですか~!!」
「いいじゃねーか!
高校の時は出来なかったんだし!」
そう言って、俺はボールをワンバウンドさせながら早川に渡す。
そして、目の前に立ち、ゴールを指差した。
勘の良い早川はすぐに理解し、早川がオフェンスの1対1を始める。
スピードでもパワーでもなく、早川は体幹の強さと相手を見る力で1対1をするタイプ。
フェイントがとにかく上手く、相手が注意を反らした瞬間を絶対に見逃さないし、その瞬間すぐに身体を動かせる体幹も持っていた。
でも、流石にそれを駆使しても俺には勝てない・・・。
が、それでもムキになって何度もやる早川に、現役中やってやればもっと伸びたんだろうな・・・と申し訳ない気持ちになった。
その時、
「あっ・・・!!」
思わず強めのディフェンスをした時、早川が転びそうになり、慌てて支えた。
「・・・っと、大丈夫か?」
「はい、ありがとうございます。」
その瞬間、早川の汗の匂いがフワッと香り、頭がおかしくなりそうになった。
いや、頭がおかしくなった・・・。
支えていた右腕が、無意識にギュッと力が入った・・・。
「創さん・・・??あの、もう大丈夫です。」
「うん・・・」
早川の顔を見ると・・・
視線は反らしているが、明らかに“女”の顔をしている。
その顔・・・
俺以外にも見せてんのか・・・?
思わず強くギュッと抱き締め、ゆっくりと放した。
「イケる」と思う気持ちと同時に、
「今までの男はなんでイケなかったんだ?」という疑問が浮かぶ。
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