162 / 581
162ジュース
しおりを挟む
この世界では画像データを送る技術が無く、国は各町から音声や文字だけで情報管理をしている。
その為、地方の貴族になると街道の安全性位しか判断が出来ず、詳細までは分からずにいた。
国としても拓の様に直接聞いて情報を得たかったが、貴族間での確執も有り上手くまとめられないでいた。
今回は、どの貴族にも免責札を持つ拓と繋がりを持ちたいという思惑があったため、それを汲んだ下の者が動いたという状態となり上手く行った。
「拓さん、ここに居たんですね。パーティを抜け出したと聞いて来ましたが・・・これはどういう状態ですか?」
「心配してくれてありがとう。あそこまで言い寄られるとちょっと怖くてね。
話をする前に、先に席を用意しようか。浩司はそっちを持ってくれる。」
拓と浩司が席を用意し始めたので、貴族達も机や椅子を動かした。
「紹介するね。こちらはポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵。
それで、こちらは浩司。火炎の勇者だっけ?」
「拓さん、紹介の時に二つ名は止めてくれませんか。結構恥ずかしいです。」
4人が挨拶をすると席に着いた。
「ポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵、良ければケーキと紅茶でも如何ですか。」
3人が喜んでと言うので、拓はアイテムボックスから取り出したケーキと茶葉をメイドに渡し、準備してもらう様にお願いした。
「拓さん、前に貰ったフルツの町のジュースは無いですか。あの後同じのを飲んだけど物足りなかったんですよ。」
「浩司も気に入った?あれ鮮度が命みたいで、作って直ぐに飲むのが良いらしいよ。」
浩司だけでなく貴族にもジュースを配ると「これは本当に美味しい。」非常に良い反応が帰って来た。
貴族の3人は拓がパーティでの貴族の対応を嫌がっていたのを見ていたので、趣味や料理の話で盛り上がっていた。
地図を写し終えた者は拓、浩司、貴族の話に聞き耳を立てながらジュースに視線が向いてしまう。
拓もその視線に気付き、ガラとレオを見ると仕方ないと頷いてくれるので
「もし良ければ、皆さんもフルツの町のジュースを飲んでみますか。」
拓が声を掛ける。
「「「ありがとうございます」」」
未だ写している人達まで答えたのには驚いた。どうやら、写しながらも聞き耳だけは立てていたらしい。
メイドにグラスを持って来てもらうと、魔法で丸い氷を作り上げジュースを注いで地図を写し終わった人から渡していく。
「こんなに透明で綺麗な丸い氷を作り出すなんて拓殿の魔法は素晴らしい。」
「本当に綺麗な丸だな。由美だとこんな形を作れないですよ。」
「攻撃の為に強い魔法を使っている由美ちゃんと、日常生活で使っている俺とを一緒にしたら駄目だろ。」
「そりゃそうなんですけどね。そうだ、拓さんなら氷の彫像が作れるんじゃないですか。」
浩司の言葉に周りから拍手が上がり「頑張れよ」ガラとレオからも声援が送られ拓も作らない訳にはいかなくなってしまった。
全員が地図の写しを終えていた所で、部屋の中央に机を並べ、貴族3人をモデルにして等身大彫像を作成。
「自分では良い感じに出来たと思っているのですが、プロではないので大目に見て頂けると助かります。」
「いやいや、素晴らしい出来ですよ。本当に素晴らしい。」
せっかく作ったので拓が貴族に同じポーズを取ってもらい彫像と一緒に写真に撮らせてもらうと、
貴族も写真を欲しいと言うので、オリバー隊長が人数分の記録媒体を用意してくれたので3人にコピーを渡す。
調子に乗った拓は、その後も写真を見ながら魔獣や城の彫像等を作り上げ待機部屋は氷の作品展示室になってしまい
「拓、流石に寒くなって来た。このままだと、俺達はパーティが終わる前に風邪をひく。」
ガラに言われ、一度アイテムボックスに収納し窓の外に並べ直した。
「部屋を暖めますね。」氷が無くなった所で浩司が魔法で部屋を一瞬で温めてくれた。
その為、地方の貴族になると街道の安全性位しか判断が出来ず、詳細までは分からずにいた。
国としても拓の様に直接聞いて情報を得たかったが、貴族間での確執も有り上手くまとめられないでいた。
今回は、どの貴族にも免責札を持つ拓と繋がりを持ちたいという思惑があったため、それを汲んだ下の者が動いたという状態となり上手く行った。
「拓さん、ここに居たんですね。パーティを抜け出したと聞いて来ましたが・・・これはどういう状態ですか?」
「心配してくれてありがとう。あそこまで言い寄られるとちょっと怖くてね。
話をする前に、先に席を用意しようか。浩司はそっちを持ってくれる。」
拓と浩司が席を用意し始めたので、貴族達も机や椅子を動かした。
「紹介するね。こちらはポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵。
それで、こちらは浩司。火炎の勇者だっけ?」
「拓さん、紹介の時に二つ名は止めてくれませんか。結構恥ずかしいです。」
4人が挨拶をすると席に着いた。
「ポップ男爵、ジャイア男爵、ピスタ男爵、良ければケーキと紅茶でも如何ですか。」
3人が喜んでと言うので、拓はアイテムボックスから取り出したケーキと茶葉をメイドに渡し、準備してもらう様にお願いした。
「拓さん、前に貰ったフルツの町のジュースは無いですか。あの後同じのを飲んだけど物足りなかったんですよ。」
「浩司も気に入った?あれ鮮度が命みたいで、作って直ぐに飲むのが良いらしいよ。」
浩司だけでなく貴族にもジュースを配ると「これは本当に美味しい。」非常に良い反応が帰って来た。
貴族の3人は拓がパーティでの貴族の対応を嫌がっていたのを見ていたので、趣味や料理の話で盛り上がっていた。
地図を写し終えた者は拓、浩司、貴族の話に聞き耳を立てながらジュースに視線が向いてしまう。
拓もその視線に気付き、ガラとレオを見ると仕方ないと頷いてくれるので
「もし良ければ、皆さんもフルツの町のジュースを飲んでみますか。」
拓が声を掛ける。
「「「ありがとうございます」」」
未だ写している人達まで答えたのには驚いた。どうやら、写しながらも聞き耳だけは立てていたらしい。
メイドにグラスを持って来てもらうと、魔法で丸い氷を作り上げジュースを注いで地図を写し終わった人から渡していく。
「こんなに透明で綺麗な丸い氷を作り出すなんて拓殿の魔法は素晴らしい。」
「本当に綺麗な丸だな。由美だとこんな形を作れないですよ。」
「攻撃の為に強い魔法を使っている由美ちゃんと、日常生活で使っている俺とを一緒にしたら駄目だろ。」
「そりゃそうなんですけどね。そうだ、拓さんなら氷の彫像が作れるんじゃないですか。」
浩司の言葉に周りから拍手が上がり「頑張れよ」ガラとレオからも声援が送られ拓も作らない訳にはいかなくなってしまった。
全員が地図の写しを終えていた所で、部屋の中央に机を並べ、貴族3人をモデルにして等身大彫像を作成。
「自分では良い感じに出来たと思っているのですが、プロではないので大目に見て頂けると助かります。」
「いやいや、素晴らしい出来ですよ。本当に素晴らしい。」
せっかく作ったので拓が貴族に同じポーズを取ってもらい彫像と一緒に写真に撮らせてもらうと、
貴族も写真を欲しいと言うので、オリバー隊長が人数分の記録媒体を用意してくれたので3人にコピーを渡す。
調子に乗った拓は、その後も写真を見ながら魔獣や城の彫像等を作り上げ待機部屋は氷の作品展示室になってしまい
「拓、流石に寒くなって来た。このままだと、俺達はパーティが終わる前に風邪をひく。」
ガラに言われ、一度アイテムボックスに収納し窓の外に並べ直した。
「部屋を暖めますね。」氷が無くなった所で浩司が魔法で部屋を一瞬で温めてくれた。
33
あなたにおすすめの小説
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
悪役令息に転生したらしいけど、何の悪役令息かわからないから好きにヤリチン生活ガンガンしよう!
ミクリ21 (新)
BL
ヤリチンの江住黒江は刺されて死んで、神を怒らせて悪役令息のクロエ・ユリアスに転生されてしまった………らしい。
らしいというのは、何の悪役令息かわからないからだ。
なので、クロエはヤリチン生活をガンガンいこうと決めたのだった。
fall~獣のような男がぼくに歓びを教える
乃木のき
BL
お前は俺だけのものだ__結婚し穏やかな家庭を気づいてきた瑞生だが、元恋人の禄朗と再会してしまう。ダメなのに逢いたい。逢ってしまえばあなたに狂ってしまうだけなのに。
強く結ばれていたはずなのに小さなほころびが2人を引き離し、抗うように惹きつけ合う。
濃厚な情愛の行く先は地獄なのか天国なのか。
※エブリスタで連載していた作品です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる