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373対戦相手

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決闘の話はエチゴ、クリーム、ゴルゴ達にも知られていて、
エチゴ、ジーク、ゴルゴの3人が状況を聞くために、朝からブルネリ公爵の屋敷にやって来た。

「決闘とはどういう事だ?拓の立場に対して決闘を売るなんて貴族でも自殺行為だろう。」

ジークが拓の顔を見るなり、聞いて来た。

「酔っぱらいに絡まれたんだ。俺もつい喧嘩を買ってしまったから。」
「どうなるんだ?」
「相手は代役を立てると言っていて、3日以内に代役の連絡が来るらしい。」

ジークは少し考えた後、決闘の内容について聞いて来た。

「決闘に拓自身が出るのなら、訓練に俺も手伝おう。」
「ありがとう。今日から体を鍛えるつもりだから頼むよ。」
「俺とサブも付き合う。少しは相手になるだろう。」

ブルネリ公爵やクロイツ公爵も手伝う事になり、拓の特訓が行われることになった。


高級宿はキャンセルすることになり、OZは王都の外にテントを張って特訓を行う事にした。
Aランク冒険者達の攻撃に拓は中級魔法だけで対応する。

「中級魔法の魔導士がここまで戦えると怖いな。」

連続で戦い続け疲れた拓にジークが戦いの感想を話す。

「しかしゴルゴは、姿を消した拓を良く見つけられるな。」
「俺の絶対空間は、普通とは違うからな。暫く使っていなかったので時間がかかったが、昔の感を取り戻してきた。」

拓には分からないが、気の使い方に独特の方法が有るらしい。
凄い武技だが、拓はゴルゴとサブの絡みが覗けなくなってしまう・・・

特訓をしていると、ブルネリ公爵が来て決闘に付いての書状を渡しに来てくれた。

「ついに、決闘ですか。代理で立てた相手は・・・ワンガ?ガラ、レオ、知っている?」
「Aランク冒険者で名が通った奴だ。拓も以前、居酒屋で会っているぞ。」

ガラに言われても、拓は思い出す事が出来ない。しかし

「拓、頼む。ワンガの兄貴を何とかしれくれ。俺に出来る事なら何でもする。頼む。」

サブが頭を下げて拓に頼み込む。

「どういう事?」
「ワンガの兄貴は、昔、兄貴と俺と3人でパーティを組んでいた時のリーダーだったんだ。」
「サブ、止めろ。」

ゴルゴがサブを止めようとするが、拓が話を続けさせる。
3人でパーティを組んでいた時、サブが一人で魔獣に突っ込みワンガとゴルゴが救ってくれた。
その時、ゴルゴは足に大怪我をして冒険者を続けることが出来なくなり、パーティが解散。

「ワンガさんが2人を切り捨てたって事?」
「違う。俺が自分から切って、パーティが解散になったんだ。
 ワンガは最後まで自分が何とかすると言って、パーティを続けようとした。」

拓の疑問にゴルゴが答える。

「何で、そんな人が・・・」
「分からない。分からないが、拓は拓のやるべきことをやってくれ。サブ、この話は終わりだ。」

ゴルゴに言われてサブも拓も黙り込んでしまった。
ゴルゴは拓にワンガが自分以上の特殊な絶対空間の使い手で、パーティを組んでいた時の癖を教えてくれた。

その後は拓の集中力が続かず、ガラが訓練を終わりにした。
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