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493ツマラナイ
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拓はそのままオリバー隊長に付いて行くと、案内された部屋には国王、3人の騎士団長とヨギ魔導士の姿が有った。
「拓殿。勇者の3人の勉強が終わるまで、ここで少し寛ぐが良い。
城内を散策すると、色々と大変な事に成りそうだからな。」
国王がそう言うと、第2騎士団シンシア将軍が自ら茶を注いで拓の前に出してくれる。
「今回の旅で、拓殿はシーサーペントを退治したそうだな。」
「微力ながら、協力させて頂きました。報酬としてシーサーペントの肉を頂いていますので、後でルドルフ料理長に他の魚介類と一緒に渡しておきます。」
「それは楽しみだ。所で拓殿はこの先どうするつもりだ?」
「今後も依頼が有るのならエチゴ商隊の護衛として活動は続けたいと考えています。後は仲間と冒険者として生活をする位でしょうか。」
「そうか。出来れば勇者達の特訓にも付き合ってもらいたい。」
「はい。仕事とは関係なく彼等の手伝いはしたいと考えています。」
拓は引き続き、勇者3人の接近戦でのサポート訓練を行う事を約束する。
そしてシーサーペント退治の話、そしてポトリ教授が港町を訪れていた話などをした後、国王から地図を渡される。
「少し前にアンディ・ジョーンズから瘴気の吹き溜まりや魔獣の状態について連絡が有った。」
前回の地図と、今回の新しい地図。
「未だ、一部の者しか知らせていない。拓殿もこの先の活動には気を付けて欲しい。」
「情報、ありがとうございます。」
地図を確認した所で、ルドルフ料理長の元へと伺った。
「あの、国王陛下も来られるのですか?」
「何だ、私への土産は入っていないのか?」
「勿論入っていますが・・・」
ニコニコ笑顔の国王。料理人には拓はこの国王に仕える者として諦めてもらう事にした。
調理場に顔を出すと、当然 国王訪問に料理人達に緊張が走る。
国王は先程の笑顔ではなく、威厳のある国王としての顔になっている。
ルドルフ料理長が代表で挨拶をし、拓からシーサーペント肉を始めとした魚介類の土産を受け取った。
「家庭用のレシピですが、教えて頂いたのでご覧になりますか?」
「それは助かる。是非、見せてくれ。」
拓はレシピと港町で手に入れた食材を取り出して渡す。
「国王陛下、明日はこちらの食材を使った料理にさせて頂きたいと思います。
拓殿、明日の夜は未だこちらに居るだろうか?」
「ルドルフ料理長の新作が食べれるのなら、滞在する価値は有りますので。楽しみにしています。レシピは帰る前に戻して頂ければ問題ありません。」
国王も土産の魚介類を見れて満足し、
「私は仕事に戻る。夕食の時に、また会おう。」
調理場を出ると執務室へと戻って行った。
拓としては少しつまみ食いをするつもりだったが、オリバー隊長には諦めてもらうしかなかった。
拓は勇者の3人が勉強している部屋を伺うと、未だ授業が続いていて王家の系図についての説明が行われていた。
サリナ姫まで3人の授業に付き合ってくれていた。
静かに部屋に入ると、後ろに控えて一緒に話を伺っていたのだが・・・ツマラナイ。
拓と違い、勇者3人は熱心に授業を受けていた。
特に浩司は王家の者が貴族の元へと嫁いだ件について色々と質問までしている。
拓は浩司の姿勢に感心するしかなかった。
今、説明をしている教師の他に2名が横に控えている。
「では、今日はここまでにしましょう。拓様、挨拶をさせて頂いても良いでしょうか。」
3名は、ブルネリ公爵、クロイツ公爵、バラキエ公爵から推薦された教師で
勇者3人の理解度を確認するため、自分の講義でなくても、顔を出してくれていた。
「勇者3名の為に、対応ありがとうございます。勉強の成果は如何でしょうか?」
拓は自分が公爵との橋渡しをしたので、少し心配になってしまう。
「語学、一般教養、数学などは全く問題ありません。
これは仕方ないのですが、歴史、経済、貴族としての有り方等が難しいようです。」
「ですが、とても熱心に勉強をされ、私共も感心しております。」
「きっと、素晴らしい貴族に成られるかと思います。」
拓はそんな勉強を熱心に受ける3人に驚きながらも、
「今後とも、宜しくお願い致します。」
教師陣に改めて挨拶を行い、アイテムボックスから旅先で購入した菓子を取り出して渡していた。
「拓殿。勇者の3人の勉強が終わるまで、ここで少し寛ぐが良い。
城内を散策すると、色々と大変な事に成りそうだからな。」
国王がそう言うと、第2騎士団シンシア将軍が自ら茶を注いで拓の前に出してくれる。
「今回の旅で、拓殿はシーサーペントを退治したそうだな。」
「微力ながら、協力させて頂きました。報酬としてシーサーペントの肉を頂いていますので、後でルドルフ料理長に他の魚介類と一緒に渡しておきます。」
「それは楽しみだ。所で拓殿はこの先どうするつもりだ?」
「今後も依頼が有るのならエチゴ商隊の護衛として活動は続けたいと考えています。後は仲間と冒険者として生活をする位でしょうか。」
「そうか。出来れば勇者達の特訓にも付き合ってもらいたい。」
「はい。仕事とは関係なく彼等の手伝いはしたいと考えています。」
拓は引き続き、勇者3人の接近戦でのサポート訓練を行う事を約束する。
そしてシーサーペント退治の話、そしてポトリ教授が港町を訪れていた話などをした後、国王から地図を渡される。
「少し前にアンディ・ジョーンズから瘴気の吹き溜まりや魔獣の状態について連絡が有った。」
前回の地図と、今回の新しい地図。
「未だ、一部の者しか知らせていない。拓殿もこの先の活動には気を付けて欲しい。」
「情報、ありがとうございます。」
地図を確認した所で、ルドルフ料理長の元へと伺った。
「あの、国王陛下も来られるのですか?」
「何だ、私への土産は入っていないのか?」
「勿論入っていますが・・・」
ニコニコ笑顔の国王。料理人には拓はこの国王に仕える者として諦めてもらう事にした。
調理場に顔を出すと、当然 国王訪問に料理人達に緊張が走る。
国王は先程の笑顔ではなく、威厳のある国王としての顔になっている。
ルドルフ料理長が代表で挨拶をし、拓からシーサーペント肉を始めとした魚介類の土産を受け取った。
「家庭用のレシピですが、教えて頂いたのでご覧になりますか?」
「それは助かる。是非、見せてくれ。」
拓はレシピと港町で手に入れた食材を取り出して渡す。
「国王陛下、明日はこちらの食材を使った料理にさせて頂きたいと思います。
拓殿、明日の夜は未だこちらに居るだろうか?」
「ルドルフ料理長の新作が食べれるのなら、滞在する価値は有りますので。楽しみにしています。レシピは帰る前に戻して頂ければ問題ありません。」
国王も土産の魚介類を見れて満足し、
「私は仕事に戻る。夕食の時に、また会おう。」
調理場を出ると執務室へと戻って行った。
拓としては少しつまみ食いをするつもりだったが、オリバー隊長には諦めてもらうしかなかった。
拓は勇者の3人が勉強している部屋を伺うと、未だ授業が続いていて王家の系図についての説明が行われていた。
サリナ姫まで3人の授業に付き合ってくれていた。
静かに部屋に入ると、後ろに控えて一緒に話を伺っていたのだが・・・ツマラナイ。
拓と違い、勇者3人は熱心に授業を受けていた。
特に浩司は王家の者が貴族の元へと嫁いだ件について色々と質問までしている。
拓は浩司の姿勢に感心するしかなかった。
今、説明をしている教師の他に2名が横に控えている。
「では、今日はここまでにしましょう。拓様、挨拶をさせて頂いても良いでしょうか。」
3名は、ブルネリ公爵、クロイツ公爵、バラキエ公爵から推薦された教師で
勇者3人の理解度を確認するため、自分の講義でなくても、顔を出してくれていた。
「勇者3名の為に、対応ありがとうございます。勉強の成果は如何でしょうか?」
拓は自分が公爵との橋渡しをしたので、少し心配になってしまう。
「語学、一般教養、数学などは全く問題ありません。
これは仕方ないのですが、歴史、経済、貴族としての有り方等が難しいようです。」
「ですが、とても熱心に勉強をされ、私共も感心しております。」
「きっと、素晴らしい貴族に成られるかと思います。」
拓はそんな勉強を熱心に受ける3人に驚きながらも、
「今後とも、宜しくお願い致します。」
教師陣に改めて挨拶を行い、アイテムボックスから旅先で購入した菓子を取り出して渡していた。
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