1になれない恋の結末


雲隠零は、昼は男、夜は女になるという奇妙な体質を持っていた。
それは、かつて悪魔と交わしてしまった契約の代償だった。

零は、幼馴染である椎名陽菜に長年片想いをしていた。しかし、零としての自分は陽菜とまともに話したことすらない。
そんなある日、夜の間だけ“零子”として働いているバイト先に、陽菜が新人として入ってくる。

陽菜は零子をすぐに気に入り、二人は急速に仲良くなっていく。
そしてある夜、陽菜の家に泊まることになった零子は、思いがけず陽菜とお風呂に入ることに――。

「やっぱり女の子同士っていいね。こうやって気軽に触れ合えるし」

無邪気な陽菜の言葉に、零子の胸は苦しく締めつけられる。
友達としての関係を続けるか、それとも――。

“零”として陽菜に想いを伝えることはできるのか?
“零子”として過ごす時間の中で、零の葛藤が深まっていく。

やがて、陽菜が「気になる人がいる」と語り始めた時、
零はその名前を聞いてしまう。

それは――まさかの、自分自身だった。

零は真実を告げるべきか、それともこのまま“秘密”を抱えて生きていくべきか。
交錯する想いの中で、零と零子が選ぶ未来とは――。
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