ナンバーズ

人間だけが住んでいたのは気が遠くなるほど昔の話…。
神と悪魔の戦争がこの地球にも及び、人は初めてこの世界が人間だけのもので無かった事を知った。
突如現れた神も悪魔も自分の領土、天界と魔界の拡大を狙い己の事しか考えず、人が初めて見る膨大な力を駆使し人間は蹂躙された。
神や悪魔から力を受け異質な存在になった者や、神や悪魔が闊歩する世界であっても人は人間通しの争いを止められず力の無い者はやがて死んでいく。
そんな弱肉強食の世界の中、自分の親も自身の名前も知らない少年がぎりぎりの中を生き延びていた。
それは、彼には死亡フラグが見えるから。
危機的状態になると、視界が真っ赤に染まる。
その時に正しい判断を出来ず危機的状況が大きくなれば、警戒音が聞こえる。
それでも判断を間違えば、視界が真っ赤に点滅して、警戒音がより大きく鳴り響く。
どう行動すれば警戒が解けるのか、考え行動する少年は幼くともなんとか一人で生き延びてこれた。
しかし、所属していた武器商会の商人に騙し討ちをされ、判断を誤り死の際に立たされる。
死を覚悟した時、彼が悔やんだのは愚かな人間に殺される事だった。
どうせなら、自分よりも大きな存在に殺されたい。
そう願い、差し出した手を掴んだのは悪魔のような人間だった。
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