植民地のエース

「僕にはお父さんもお母さんもいないんだ。」
 アリューシ帝国のインセ植民地のクリス少年は、独りだった。インセでは独立の機運が高まっており、現地民の人々はよく蜂起するようになった。だがそれは毎回、アリューシ帝国軍によって鎮圧されてしまう。人々は自由が手に入れられそうで手に入れられない、そんなもどかしさを抱えていた。
 それから10年後。アリューシ帝国の植民地への過度な搾取が暴かれ、アリューシ帝国は国際的な影響力を落としていた。独立の絶好のチャンスを率いて、インセ独立軍は立ち上がる。インセ独立軍を率いるのは一人の若人 — クリスだった。
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