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二人きりの打ち合わせ 3
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「え」
紗耶が聞き返すよりも早く、とん、と壁に手を付かれた。
顔のすぐ横には悠牙の手があり、少しでも首を傾げれば触れられそうな距離だ。
(な、なに……)
カタカタと手が震え、気を張っていなければくずおれそうになる脚を叱咤する。
このまま気を失ってしまえたらどんなに楽だろう。
しかし、人間というものはそう簡単には意識を手放せないものだ。
(私、何か言ってしまった……?)
悠牙の怒る意味が分からない。いや、分かりたくもない。
ただ本当のことを言っただけなのに、ここまで近付かれるのは紗耶の許容範囲外だ。
悠牙にだけは収まりつつあった異性に対する怖さが、また湧き上がる。
得も言われぬ恐怖がすぐそこまで迫ってくる心地がして、このままどうにかなってしまいそうだった。
「──いい子の君に一つ教えてあげる」
ぐるぐると混乱している紗耶の耳元に、悠牙の唇がそっと寄せられる。
「俺は、雅を知ってる。……ふふ、信じられないって顔だね。でも本当なんだ」
小さく笑った悠牙の声に悪寒がした。
いや、恐怖と言った方が正しいだろう。
今までは聞いていると落ち着く声音だったが、混乱している紗耶の耳にはトラウマを思い起こさせるものでしかない。
それを悠牙は分かっているのかいないのか、ゆっくりと顔を寄せてくる。
「……っ」
あと少し顔を傾ければ唇が触れ合いそうな距離に、紗耶は反射的に目を閉じた。
それが防衛本能なのか、奥深くに眠る女としての本能なのか、混乱しきっている紗耶には正常に考えられない。
「……会いたいって少しでも思うなら、連絡して」
怯える紗耶の心情が伝わったのか、小さく呟くように言った悠牙が壁についていた手を離す。
それと同時に、どんよりとした重苦しい空気が僅かに消えた。
紗耶は知らずのうちに止めていた呼吸を荒く繰り返す。
焦点のぼやける瞳で虚空を見つめ、紗耶が息を整えている間に悠牙は人ふたり分の距離を取ると、ぺこりとお辞儀をした。
「じゃあ俺は次の仕事があるので。失礼します」
顔を上げた悠牙は、いつも通りの柔らかい微笑みを浮かべている。
先程までの出来事がまるでなかったかのような態度に、紗耶の胸が鈍い音を立てる。
部屋の扉が静かに閉まると同時に、痛いほどの静寂が満ちる。
(さっきのは、なんだったの)
紗耶は壁に背を預け、ゆっくりとその場にしゃがみ込んだ。
どくりどくりと心臓がうるさい。
両腕で抱え込んだ膝が笑っている。
(黒木さんは雅を知っていて、今の居場所も……分かっているってこと?)
言われたことは理解しているのに、まだどこか混乱している。
雅が転校する事も知らず、最後の挨拶すら交わせていないまま大人になった。
それ以上に、悠牙はああ言ったが雅本人が紗耶に会ってくれるという確証はどこにもなかった。
(会いたいけど……何を話せばいいか)
再会出来たとしても、紗耶の知らない所で頑張っているであろう雅の生活を邪魔したくはない。
今更再会して、思い出したくもない記憶を無理に呼び起こさせたくはない。
深く深く、紗耶は張り詰めていた息を吐き出す。
雅のことを思い出すといつもこれだ。
しかし、今は甘酸っぱい思いの中に恐怖が紛れている。
すべては悠牙の言動から来たものだが、額に手をあてるとうっすらと汗が滲んでいた。
緊張から来るものだと分かってはいるが、今は無理にでも気持ちを切り替えなければ心が壊れてしまう。
「……戻らなくちゃ」
のろのろと紗耶は立ち上がる。
今は業務時間であり、少なくとも定時まで四時間以上ある。
この後の仕事をするため、紗耶は部署に戻らなければいけない。
それに、悠牙は一度蘭に挨拶をしに行くだろう。
一緒にいた紗耶がいないとあれば、心優しい同僚であり親友はきっと心配してここまで来てしまう。
テーブルに置いていた資料とスマートフォンを持って部屋を出ようとすると、資料の上部に小さくSNSのIDが書かれていた。
きっと悠牙のものであろう字だ。
いつの間に書いていたのか、シャーペンを走らせる音にすら紗耶は気付いていなかったらしい。
いつの間に書いていたのか、シャーペンを走らせる音にすら紗耶は気付いていなかったらしい。
(連絡、って)
これが悠牙のものであるのか、雅のものであるのかは自分の目で確認しない限り分からない。
一瞬思案しつつも、紗耶はIDの書かれている切れ端を破り、デニムジャケットのポケットに入れた。
続きは一日の仕事が終わってから、ゆっくり考えよう。
どうするかはそれから考えればいいのだ。
「……はぁ」
帰宅後、手早く夕飯と入浴を済ませた紗耶はベッドの上で携帯のSNSアプリを開いては閉じてを繰り返していた。
かれこれ三十分はこの状態で、一向にその先へと指が進まない。
(検索したらすぐ分かることなのに。何弱気になってるの、私は)
IDが書かれた小さな切れ端は、紗耶の手の中にある。
ここまで悩むということは、結局は怖いのだろう。
小学生の頃は何度も雅に会いたいと願っていたが、いつの間にか雅のことを考えるのを止めていた。
離れ離れになって十五年近くが経った今、いざ第三者から『雅を知ってる』と言われたらこうなってしまうのも必然だった。
(でも折角黒木さんが教えてくれたんだし……一言お礼を言えば良かったなぁ)
あの後急いで戻ったものの、悠牙は既に会社を出て仕事に行ってしまったという。
気が動転していた時よりも冷静になった今、悠牙に最後の挨拶はおろか礼の一つ出来ないまま一日が終わってしまったのだ。
そこではたと気付く。
悠牙が書いてくれたSNSのIDが雅であれば、雅を経由して伝えてもらえばいいことに。
「……よし」
紗耶はのそりとベッドから起き上がり、アプリを開いて検索する。
「これ、かな」
表示されたそれは『雅』とあった。
アイコンは後ろ姿だから本人かは分からないが、そっとアプリのメッセージ欄を開く。
『こんばんは、白川紗耶です』
やはり何度も消しては書いてを繰り返し、緊張した面持ちでようやくそれだけを送ると、五分と経たず返信が来た。
『紗耶? 良かった、久しぶり。元気にしてる?』
「っ」
それはどこにでもある簡素な一言だ。
長い間音信不通になった友達が送って来るような、ありふれたもの。
なのに、たった二行程度の短い文章で感極まるなどどうかしてる。
「みや、び」
気付けば紗耶の頬を熱い雫が一筋、伝っていた。
次第にぽろぽろと堰を切ったように後から後から溢れ、留まるところを知らない。
まだ顔を見ていないのに、この文章だけで雅だと分かってしまう。
声は低くなっているだろうが、あの頃から変わらないであろう優しい口調が脳裏で再生される。
紗耶が涙を拭っている間に、携帯の通知が二度続けて音を立てた。
『メッセージ送ってくれてありがとう。俺、もう一度紗耶に会いたいんだ』
『仕事が休みの日、会えないかな』
「え?」
紗耶はぱちぱちと瞳を瞬かせる。
(雅も、私に会いたいと思ってくれてるの?)
そうならばこの世の何よりも嬉しい。
昼間は会うのが怖いと思ったが、今はすぐにでも会いたいほどだった。
「……なんて送ろう」
携帯を枕元に置き、再度ベッドに寝転がる。
今日一日だけで色々な事があり、身体は疲れきっていたようだ。
ゆったりとした心地よい睡魔に抗えず、思い切り泣いたこともあり、紗耶はすぐに深い眠りへ落ちていった。
『返事はいつでもいいよ。待ってるから』
紗耶が夢の中に入って数分後、心の内を見透かしたかのような追加のメッセージに気付くまであと数時間。
紗耶が聞き返すよりも早く、とん、と壁に手を付かれた。
顔のすぐ横には悠牙の手があり、少しでも首を傾げれば触れられそうな距離だ。
(な、なに……)
カタカタと手が震え、気を張っていなければくずおれそうになる脚を叱咤する。
このまま気を失ってしまえたらどんなに楽だろう。
しかし、人間というものはそう簡単には意識を手放せないものだ。
(私、何か言ってしまった……?)
悠牙の怒る意味が分からない。いや、分かりたくもない。
ただ本当のことを言っただけなのに、ここまで近付かれるのは紗耶の許容範囲外だ。
悠牙にだけは収まりつつあった異性に対する怖さが、また湧き上がる。
得も言われぬ恐怖がすぐそこまで迫ってくる心地がして、このままどうにかなってしまいそうだった。
「──いい子の君に一つ教えてあげる」
ぐるぐると混乱している紗耶の耳元に、悠牙の唇がそっと寄せられる。
「俺は、雅を知ってる。……ふふ、信じられないって顔だね。でも本当なんだ」
小さく笑った悠牙の声に悪寒がした。
いや、恐怖と言った方が正しいだろう。
今までは聞いていると落ち着く声音だったが、混乱している紗耶の耳にはトラウマを思い起こさせるものでしかない。
それを悠牙は分かっているのかいないのか、ゆっくりと顔を寄せてくる。
「……っ」
あと少し顔を傾ければ唇が触れ合いそうな距離に、紗耶は反射的に目を閉じた。
それが防衛本能なのか、奥深くに眠る女としての本能なのか、混乱しきっている紗耶には正常に考えられない。
「……会いたいって少しでも思うなら、連絡して」
怯える紗耶の心情が伝わったのか、小さく呟くように言った悠牙が壁についていた手を離す。
それと同時に、どんよりとした重苦しい空気が僅かに消えた。
紗耶は知らずのうちに止めていた呼吸を荒く繰り返す。
焦点のぼやける瞳で虚空を見つめ、紗耶が息を整えている間に悠牙は人ふたり分の距離を取ると、ぺこりとお辞儀をした。
「じゃあ俺は次の仕事があるので。失礼します」
顔を上げた悠牙は、いつも通りの柔らかい微笑みを浮かべている。
先程までの出来事がまるでなかったかのような態度に、紗耶の胸が鈍い音を立てる。
部屋の扉が静かに閉まると同時に、痛いほどの静寂が満ちる。
(さっきのは、なんだったの)
紗耶は壁に背を預け、ゆっくりとその場にしゃがみ込んだ。
どくりどくりと心臓がうるさい。
両腕で抱え込んだ膝が笑っている。
(黒木さんは雅を知っていて、今の居場所も……分かっているってこと?)
言われたことは理解しているのに、まだどこか混乱している。
雅が転校する事も知らず、最後の挨拶すら交わせていないまま大人になった。
それ以上に、悠牙はああ言ったが雅本人が紗耶に会ってくれるという確証はどこにもなかった。
(会いたいけど……何を話せばいいか)
再会出来たとしても、紗耶の知らない所で頑張っているであろう雅の生活を邪魔したくはない。
今更再会して、思い出したくもない記憶を無理に呼び起こさせたくはない。
深く深く、紗耶は張り詰めていた息を吐き出す。
雅のことを思い出すといつもこれだ。
しかし、今は甘酸っぱい思いの中に恐怖が紛れている。
すべては悠牙の言動から来たものだが、額に手をあてるとうっすらと汗が滲んでいた。
緊張から来るものだと分かってはいるが、今は無理にでも気持ちを切り替えなければ心が壊れてしまう。
「……戻らなくちゃ」
のろのろと紗耶は立ち上がる。
今は業務時間であり、少なくとも定時まで四時間以上ある。
この後の仕事をするため、紗耶は部署に戻らなければいけない。
それに、悠牙は一度蘭に挨拶をしに行くだろう。
一緒にいた紗耶がいないとあれば、心優しい同僚であり親友はきっと心配してここまで来てしまう。
テーブルに置いていた資料とスマートフォンを持って部屋を出ようとすると、資料の上部に小さくSNSのIDが書かれていた。
きっと悠牙のものであろう字だ。
いつの間に書いていたのか、シャーペンを走らせる音にすら紗耶は気付いていなかったらしい。
いつの間に書いていたのか、シャーペンを走らせる音にすら紗耶は気付いていなかったらしい。
(連絡、って)
これが悠牙のものであるのか、雅のものであるのかは自分の目で確認しない限り分からない。
一瞬思案しつつも、紗耶はIDの書かれている切れ端を破り、デニムジャケットのポケットに入れた。
続きは一日の仕事が終わってから、ゆっくり考えよう。
どうするかはそれから考えればいいのだ。
「……はぁ」
帰宅後、手早く夕飯と入浴を済ませた紗耶はベッドの上で携帯のSNSアプリを開いては閉じてを繰り返していた。
かれこれ三十分はこの状態で、一向にその先へと指が進まない。
(検索したらすぐ分かることなのに。何弱気になってるの、私は)
IDが書かれた小さな切れ端は、紗耶の手の中にある。
ここまで悩むということは、結局は怖いのだろう。
小学生の頃は何度も雅に会いたいと願っていたが、いつの間にか雅のことを考えるのを止めていた。
離れ離れになって十五年近くが経った今、いざ第三者から『雅を知ってる』と言われたらこうなってしまうのも必然だった。
(でも折角黒木さんが教えてくれたんだし……一言お礼を言えば良かったなぁ)
あの後急いで戻ったものの、悠牙は既に会社を出て仕事に行ってしまったという。
気が動転していた時よりも冷静になった今、悠牙に最後の挨拶はおろか礼の一つ出来ないまま一日が終わってしまったのだ。
そこではたと気付く。
悠牙が書いてくれたSNSのIDが雅であれば、雅を経由して伝えてもらえばいいことに。
「……よし」
紗耶はのそりとベッドから起き上がり、アプリを開いて検索する。
「これ、かな」
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アイコンは後ろ姿だから本人かは分からないが、そっとアプリのメッセージ欄を開く。
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やはり何度も消しては書いてを繰り返し、緊張した面持ちでようやくそれだけを送ると、五分と経たず返信が来た。
『紗耶? 良かった、久しぶり。元気にしてる?』
「っ」
それはどこにでもある簡素な一言だ。
長い間音信不通になった友達が送って来るような、ありふれたもの。
なのに、たった二行程度の短い文章で感極まるなどどうかしてる。
「みや、び」
気付けば紗耶の頬を熱い雫が一筋、伝っていた。
次第にぽろぽろと堰を切ったように後から後から溢れ、留まるところを知らない。
まだ顔を見ていないのに、この文章だけで雅だと分かってしまう。
声は低くなっているだろうが、あの頃から変わらないであろう優しい口調が脳裏で再生される。
紗耶が涙を拭っている間に、携帯の通知が二度続けて音を立てた。
『メッセージ送ってくれてありがとう。俺、もう一度紗耶に会いたいんだ』
『仕事が休みの日、会えないかな』
「え?」
紗耶はぱちぱちと瞳を瞬かせる。
(雅も、私に会いたいと思ってくれてるの?)
そうならばこの世の何よりも嬉しい。
昼間は会うのが怖いと思ったが、今はすぐにでも会いたいほどだった。
「……なんて送ろう」
携帯を枕元に置き、再度ベッドに寝転がる。
今日一日だけで色々な事があり、身体は疲れきっていたようだ。
ゆったりとした心地よい睡魔に抗えず、思い切り泣いたこともあり、紗耶はすぐに深い眠りへ落ちていった。
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