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泉に到着したら早速プリンアラモード?の盛り付けです。

専用の器は無いので普通の平皿の中央にカボチャプリンを出して

上からホイップクリームを乗せます。

ムギちゃんと精霊さんがホイップクリームの袋を持って

ミルちゃんが身体の一部を腕の様に伸ばして絞っていきます。

プリンの横にはアイス並べたかったけど出来上がるまでに溶けてしまうだろうと

普通のプリンを並べて同じ横にホイップクリームを乗せます。

ホイップクリームの中央に
チェリーを乗せ

プリンの回りにカットした果物を飾っていきます。

果物は召喚した物から

この森で収穫した物と色々出しました。

バナナは必須なので勿論あります。

缶詰のみかんと桃も召喚しました。

果物も小さな子達が盛り付けていき

私は添えるお菓子を召喚していきます。

チョコの挟まったウエハースとポッキーです。

プリンアラモードといえばチェリーと添えのお菓子は必須ですよね?

昭和感だだ漏れ?

仕方ありません。

事実昭和産まれだし。

そういえば最近

プリンアラモードという名も

聞いて無い様な…



ガラスの器ではなく平皿ですけど

沢山の妖精さんや精霊さん達で食べるなら量を置けるから良しとしましょうね?


一皿分が終われば二皿目を盛り付けて次に三皿目です。

この位の量なら足りると精霊さんが教えてくれたので

次は私達の分を盛り付けます。

精霊さん達の分と同じ様に三皿盛り付けて出来上がり!

ムギちゃんには茶碗蒸し用のスプーンを用意して

精霊さん達用には前回の分と同じ薬味用の小さなスプーンを追加で出しておきます。

前回のスプーンは皆さん気に入ってくれたみたいで

そのまま自分達で収納しているそうですが

数が足りなくて1人一つではないそうです。

全部で何人位居るのか聞いたら分からない位居るそうなので

今回も全員分は無理そうです。

ただ、この泉エリアの精霊さん達の分ならなんとかいきわたるみたいです。


私達が居ると精霊さん達が姿を現さないかと思ったので

家に戻っておやつにしようとムギちゃんミルちゃんに言うと

精霊さんはココで一緒に食べようと言ってくれました。

「皆~!
守護獣候補様と人間さん達がおやつをくれたよ~!
この人間さんは良い人間だから大丈夫だよ~!」


精霊さんが泉に向かって声をかけると

泉の中央の丘の方から無数の光の玉が此方に向かってきました。

光が近くまで来ると人の様な姿だったり

毛玉?の様な姿だったり

羽があったり無かったり

羽も様々な形や色で皆小さいです。

「わあ~、……凄い…」

こんなに居たんですね…

20人は居るのかな?



私達の周りを飛び回り

それぞれに話し掛けてくるのでとても賑やかです。

「人間さん、有り難う!」

「守護獣候補様有り難う!」

「この守護獣候補様は候補様とは違うんでしょ?」

「スライムたん可愛い!」

「早くおやつ食べようよ~!」

等等。

勢いに負けそうですが

折角なので皆でおやつを頂く事にして

テーブルをもう一つ出して横に付けました。

私達の分もセッティングをしてさぁ、

という時、泉がひときわ輝きます。

眩い光が収まると

其処には綺麗な人が浮いています。


精霊さん達とは違い

人間の成人と変わりません。

ただ あまりに綺麗ですし

宙に浮いているので人間ではないのは確かです。

「あっ!
精霊王様!」

!!!!

おお~!

妖精、精霊ときて

精霊王~!


又又頂きました~!

鉄板来た~!



「アナタ達は何をしているのです?

此方から物を催促してはいけないと教えた筈ですよ?」


精霊王は精霊さん達に少しお怒りなご様子です。


精霊さん達の世界の事を全く知らない私が何か言える訳もなく

ただ何も考えずに作ってしまって申し訳ない事をしたのではと思ってその場に居ると

「元守護獣候補様。

その契約者様。

この度は私の配下の者が

申し訳ありません。」

と、
謝られてしまいました。



精霊王が言うには


本来妖精は自由だが

能力が強くなる精霊は

契約者以外の前には姿を見せない様に教育をしていて

願いを聞く対価に要求する事はあっても

契約の相手以外に

こちらから何かを要求する事などあり得ないと。


今回要求してきた精霊さんは

妖精から精霊に進化したばかりで教育をする前に居なくなってしまっていたと。




精霊さん本人によると

進化した直後に見たものが

私達のおやつの光景で

とても羨ましくて食べたいが為に

帰る私達について来ていたと。

進化したばかりなので

又直ぐに泉に戻って能力上げの練習をしつつ

私達が来るのを待っていたが

中々能力を使いこなす事が出来ずに日々が過ぎ

私達の所と泉を往復していたと。

そして、やっと今日、

姿を見せる事と

声を聞かせる事が出来る様にはなったのだと。

精霊王からしたら

心配していた進化したばかりの姿を消した精霊の気配がしたと思ったら消え

又したと思ったら消え

今度こそ無事を確認しようと思っていたら

元守護獣候補者とその契約者に おやつを強請って

更には一緒に食べようと他の妖精や精霊達まで呼んで姿を見せる様にするとはと

怒りより先に驚き過ぎて

固まってしまっていた様です。

「おかげで皆より行動が遅くなってしまいました。」

出遅れた事で

怒るタイミングもズレてしまい

激怒にならずに

呆怒になってしまった様でした。



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