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近すぎるんだが
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王に会うと決めた翌日、リナから
「今日の午後だったらあってもよろしいそうです」
と言われた。
「きょう!?」
そんな昨日今日で会える相手なの、王様って。違うよね。
「お出かけになられますか?」
「う、うん…出かける」
そういうとリナは俺を抱き上げ(というより逃げ出さないようホールドして)部屋から出た。
(お、おぉう…なにげに初めて見る外だ…)
部屋の外にはバカ広い廊下が広がっていた。
そして、十メートルに一人ぐらいの間隔で兵士みたいな人が立っていた。
俺はこんなに豪華な場所に住んでいたのか…と、呆然としているとリナは出てきた部屋の隣の部屋に入った。
「え…?」
いや、リナさん、王様のところ連れてってくれるんじゃないの?
「リナ、どうしてこのへやはいったの?」
「え?どうしてって…こちらが王の御部屋でございますので…」
「え!?」
つまり、俺は王様の隣の部屋に住んでたってことか!?
てっきり俺はどっかの屋敷だかに居て、王に会いに行くってことは車…はなさそうだから馬車かなんかで城に行くとでも思ってたのに。
「ぼく、お城にすんでたんだ…」
小さく呟いた声はリナには聞こえなかったらしく、リナは俺を床に下ろした。
「この扉を開けた先に王はいらっしゃいますので」
「え…?ぼく、このさき一人?」
「はい」
目の前の扉には左右に二人兵が立っている。さっきの扉はただの廊下との境界で、この扉が本当の扉らしい。
「行ってらっしゃいませ」
「う、うん…」
(いや普通にビビるわ!俺が今まで直接会ったことがある最高権力者はせいぜい校長なんだが!?)
ちなみに校長と会った時はガン飛ばして挑発しかしていなかったから全く参考にならない。
「しつれいします…」
五年ぶりぐらいに使う言葉をなんとか捻り出して、俺は王様の部屋に入った。
「今日の午後だったらあってもよろしいそうです」
と言われた。
「きょう!?」
そんな昨日今日で会える相手なの、王様って。違うよね。
「お出かけになられますか?」
「う、うん…出かける」
そういうとリナは俺を抱き上げ(というより逃げ出さないようホールドして)部屋から出た。
(お、おぉう…なにげに初めて見る外だ…)
部屋の外にはバカ広い廊下が広がっていた。
そして、十メートルに一人ぐらいの間隔で兵士みたいな人が立っていた。
俺はこんなに豪華な場所に住んでいたのか…と、呆然としているとリナは出てきた部屋の隣の部屋に入った。
「え…?」
いや、リナさん、王様のところ連れてってくれるんじゃないの?
「リナ、どうしてこのへやはいったの?」
「え?どうしてって…こちらが王の御部屋でございますので…」
「え!?」
つまり、俺は王様の隣の部屋に住んでたってことか!?
てっきり俺はどっかの屋敷だかに居て、王に会いに行くってことは車…はなさそうだから馬車かなんかで城に行くとでも思ってたのに。
「ぼく、お城にすんでたんだ…」
小さく呟いた声はリナには聞こえなかったらしく、リナは俺を床に下ろした。
「この扉を開けた先に王はいらっしゃいますので」
「え…?ぼく、このさき一人?」
「はい」
目の前の扉には左右に二人兵が立っている。さっきの扉はただの廊下との境界で、この扉が本当の扉らしい。
「行ってらっしゃいませ」
「う、うん…」
(いや普通にビビるわ!俺が今まで直接会ったことがある最高権力者はせいぜい校長なんだが!?)
ちなみに校長と会った時はガン飛ばして挑発しかしていなかったから全く参考にならない。
「しつれいします…」
五年ぶりぐらいに使う言葉をなんとか捻り出して、俺は王様の部屋に入った。
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