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ビビってねぇし
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恐々と部屋に入ると、そこには椅子と机だけがあって、金髪のおじさん…いや、お兄さん?…年齢が分かりずらい男の人がいた。
「あなたがシーア様ですか」
「ひゅっ…」
え、今俺、王様に敬語使われました?
俺の身分どうなってんの?王様より上なの?怖っ。
「そうです。シーアです」
なんとか笑顔を作って俺はそう言った。
綺麗な顔立ちの王様はいっそ恐ろしいほどの無表情で首を傾げた。
「お望みがあるようですが、あの部屋が不満でしたか」
(不満があるかないかで聞かれたらありまくりなんですがー…さすがにそんなこと言えない)
「ううん。ぼく、あのへや好き。でも、お友達がいなくて寂しいんです」
「お友達…?」
ハスキーで素敵な声で王様は聞き返す。
(っ…怖えぇぇえええ!!だめだ、もう魔王に見えてきた…いや、ワンチャン本当に魔王かもしれない…異世界だし)
でも、俺は諦めない!
今まで何度も年上のやつとケンカもしてきた。
そもそも相手が敬語を使ってきたってことは、こっちの方が格上。ビビる必要なんてない。
「それに、ぼく、そとであそびたい…おへやのなかだけだと、いきがつまっちゃう」
俺はこてんと首を傾げてリナには効かないうるうる上目遣いを繰り出した。
「そうですか」
すげぇ塩で返された。
やっぱ俺の顔面はこの世界観では美しくないのかもしれない。
「外で遊ぶことはまだ許可できませんが、友達なら用意しましょう」
「ようい…?」
「私の息子がちょうどシーア様と同い年です。友人にするにはちょうどいいでしょう」
それは、この国の皇太子ということでしょうか?
「外に出ることは許可できませんが、私の部屋と息子の部屋でなら遊んでもいいですよ」
王族の部屋で遊べるほど神経太くないです。
しかし、少しでも行動範囲が広がったのはいいことだ。
「ありがとうございます」
俺は満面の笑みを浮かべてそう言った。
「それは良かったです」
再び塩対応で返されてまた落ち込んだ。
「あなたがシーア様ですか」
「ひゅっ…」
え、今俺、王様に敬語使われました?
俺の身分どうなってんの?王様より上なの?怖っ。
「そうです。シーアです」
なんとか笑顔を作って俺はそう言った。
綺麗な顔立ちの王様はいっそ恐ろしいほどの無表情で首を傾げた。
「お望みがあるようですが、あの部屋が不満でしたか」
(不満があるかないかで聞かれたらありまくりなんですがー…さすがにそんなこと言えない)
「ううん。ぼく、あのへや好き。でも、お友達がいなくて寂しいんです」
「お友達…?」
ハスキーで素敵な声で王様は聞き返す。
(っ…怖えぇぇえええ!!だめだ、もう魔王に見えてきた…いや、ワンチャン本当に魔王かもしれない…異世界だし)
でも、俺は諦めない!
今まで何度も年上のやつとケンカもしてきた。
そもそも相手が敬語を使ってきたってことは、こっちの方が格上。ビビる必要なんてない。
「それに、ぼく、そとであそびたい…おへやのなかだけだと、いきがつまっちゃう」
俺はこてんと首を傾げてリナには効かないうるうる上目遣いを繰り出した。
「そうですか」
すげぇ塩で返された。
やっぱ俺の顔面はこの世界観では美しくないのかもしれない。
「外で遊ぶことはまだ許可できませんが、友達なら用意しましょう」
「ようい…?」
「私の息子がちょうどシーア様と同い年です。友人にするにはちょうどいいでしょう」
それは、この国の皇太子ということでしょうか?
「外に出ることは許可できませんが、私の部屋と息子の部屋でなら遊んでもいいですよ」
王族の部屋で遊べるほど神経太くないです。
しかし、少しでも行動範囲が広がったのはいいことだ。
「ありがとうございます」
俺は満面の笑みを浮かべてそう言った。
「それは良かったです」
再び塩対応で返されてまた落ち込んだ。
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