173 / 195
教団騒動から20年後の世界
第173話 20年後の首都ヴォーネス オスカー夫妻
しおりを挟む
モリソンを出てから数日後首都ヴォーネスについた。
首都ヴォーネスは、あの頃より1周り位規模が大きくなっていた。
ヴォーネスの街に入ると、首都らしくこれまでの街とは段違いの活気があった。
戦時中と違いを感じながら冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに入るとやはりそこも活気にあふれていた。一番左の受付に向かい受付の人に話しかけた。
「すいません、ここのギルマスってオスカーさんですかね?」
「はいそうですが……」
受付の人が不審者を見るような目を向けてきた。
「あぁすいません」
自分の冒険者カードを受付嬢に差し出した。
「秋津様……、直ぐにマスターの元に案内します」
受付嬢がいそいそと出していた書類を片付け、3階のギルドマスターの部屋まで案内をしてくれた。
部屋に入ると久々にオスカーの姿があった。
「お!下がっていいぞ」
それだけ言うと案内してくれた受付嬢が部屋から出て行った。
「久しぶりだな、ユーロンスで天神様に連れ去られたと聞いていたが……」
「そうですね、1か月くらい前に開放された感じですね」
「はっは、おまえの真面目な喋り方変わらないな、だが雰囲気が変わってるな、何があったんだ?」
その後はエルメダの支配する空間での稽古?修行?の話をした。
「そんなことやってたのか……、たしかに腕周りの筋肉の付き方があの頃とは違う気がするな」
「すこし手合わせしないか?」
「お手柔らかに……」
オスカーと一緒に地下の訓練場に移動した。
「最初はスキルなしでやろうか」
「了解です」
オスカーが武器を手に取らないので、こちらも素手で相手をする事にした。
オスカーの攻撃を流したり受け止めたりして思った事、攻撃が軽くなっていた。まだ極限状態の集中もしていないし、素早く動く事もしていなかった。
「おまえ強くなった……、腕も大分ガッチリしてるじゃねーか」
「3日間戦い続けたりしたら嫌でもなりますよ……」
休憩もなくひたすら戦い続けたら無駄な脂肪は嫌でも落ちるだろうよ……。
「そんなこと言ってたな」
その後オスカーの動きに合わせて防いだり受け流しをしながら改めて強くなったことを実感した。
適当な所でオスカーの攻撃を受け止め、腕を絡めて捻り投げ飛ばした。
「ふぅ~お前全然本気出してないな……」
オスカーは立ち上がりながら自分に向かって言った。
「そうですね……」
「クソォー俺もエルメダ様に師事しかったぜ……」
まぁ強さを目標にするならだれもがそう思いそうだな……
「まぁいい、チェルの所にいくか」
「商業ギルドですか?」
「いや、あいつはギルドマスターを引退したよ。俺の家にいる」
やっと結婚したか、あれから20年たってるんだ、結婚してなかったら自分が作った指輪が泣いているはず……。
上に上がり、オスカーが受付に少し出てくると告げ、冒険者ギルドを後にした。
ヴォーネスの街中を歩くこと10分くらいだろうか?1軒の大きな家に着いた。
「ここですか?」
「あぁ」
門をくぐり玄関まで来ると人様のお宅にお邪魔するのはもう何年ぶりだろうとか思いつつドキドキしていた。
オスカーが玄関を開けると。
「チェル、直人が帰ってきたぞー!」
と大声を出していた。
すると奥の部屋から、小学生くらいの男の子とちょっと老けたチェルシーが顔を出した。
「直人久しぶりだね~」
「チェルシーさんお久しぶりです」
「上がっていきな、今夜泊る場所が決まってないなら、うちに泊まっていきなよ」
なんかグイグイとくるな。と思いながらオスカーを見ると、オスカーの方も同意見のようだった。
「2人とお子さんが迷惑じゃなければ……」
「大丈夫だよ」
お子さんまでOK出すのか、初対面なんだけどいいのか?とか思いつつお邪魔した。
その日の夜は、2人のプロポーズの時等の思い出話を聞いたりしながら夜が更けていった。
翌日は一宿一飯の恩として、オスカーの相棒ハクトウワシを模した木彫りの像を作った。もちろん、厄除けや健康でいられれるように祈り作った。
「ビークか、あいつが見たら喜びそうだな」
「まぁ、厄除けとか皆が健康で入れるようにとね」
「ありがとうね直人」
「こちらこそ美味しいごはんありがとうございました」
オスカーチェルシーはニコニコして笑顔だった。子供はまだ寝ているのか遭わずに、オスカーと共に、家を出た。
首都ヴォーネスは、あの頃より1周り位規模が大きくなっていた。
ヴォーネスの街に入ると、首都らしくこれまでの街とは段違いの活気があった。
戦時中と違いを感じながら冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに入るとやはりそこも活気にあふれていた。一番左の受付に向かい受付の人に話しかけた。
「すいません、ここのギルマスってオスカーさんですかね?」
「はいそうですが……」
受付の人が不審者を見るような目を向けてきた。
「あぁすいません」
自分の冒険者カードを受付嬢に差し出した。
「秋津様……、直ぐにマスターの元に案内します」
受付嬢がいそいそと出していた書類を片付け、3階のギルドマスターの部屋まで案内をしてくれた。
部屋に入ると久々にオスカーの姿があった。
「お!下がっていいぞ」
それだけ言うと案内してくれた受付嬢が部屋から出て行った。
「久しぶりだな、ユーロンスで天神様に連れ去られたと聞いていたが……」
「そうですね、1か月くらい前に開放された感じですね」
「はっは、おまえの真面目な喋り方変わらないな、だが雰囲気が変わってるな、何があったんだ?」
その後はエルメダの支配する空間での稽古?修行?の話をした。
「そんなことやってたのか……、たしかに腕周りの筋肉の付き方があの頃とは違う気がするな」
「すこし手合わせしないか?」
「お手柔らかに……」
オスカーと一緒に地下の訓練場に移動した。
「最初はスキルなしでやろうか」
「了解です」
オスカーが武器を手に取らないので、こちらも素手で相手をする事にした。
オスカーの攻撃を流したり受け止めたりして思った事、攻撃が軽くなっていた。まだ極限状態の集中もしていないし、素早く動く事もしていなかった。
「おまえ強くなった……、腕も大分ガッチリしてるじゃねーか」
「3日間戦い続けたりしたら嫌でもなりますよ……」
休憩もなくひたすら戦い続けたら無駄な脂肪は嫌でも落ちるだろうよ……。
「そんなこと言ってたな」
その後オスカーの動きに合わせて防いだり受け流しをしながら改めて強くなったことを実感した。
適当な所でオスカーの攻撃を受け止め、腕を絡めて捻り投げ飛ばした。
「ふぅ~お前全然本気出してないな……」
オスカーは立ち上がりながら自分に向かって言った。
「そうですね……」
「クソォー俺もエルメダ様に師事しかったぜ……」
まぁ強さを目標にするならだれもがそう思いそうだな……
「まぁいい、チェルの所にいくか」
「商業ギルドですか?」
「いや、あいつはギルドマスターを引退したよ。俺の家にいる」
やっと結婚したか、あれから20年たってるんだ、結婚してなかったら自分が作った指輪が泣いているはず……。
上に上がり、オスカーが受付に少し出てくると告げ、冒険者ギルドを後にした。
ヴォーネスの街中を歩くこと10分くらいだろうか?1軒の大きな家に着いた。
「ここですか?」
「あぁ」
門をくぐり玄関まで来ると人様のお宅にお邪魔するのはもう何年ぶりだろうとか思いつつドキドキしていた。
オスカーが玄関を開けると。
「チェル、直人が帰ってきたぞー!」
と大声を出していた。
すると奥の部屋から、小学生くらいの男の子とちょっと老けたチェルシーが顔を出した。
「直人久しぶりだね~」
「チェルシーさんお久しぶりです」
「上がっていきな、今夜泊る場所が決まってないなら、うちに泊まっていきなよ」
なんかグイグイとくるな。と思いながらオスカーを見ると、オスカーの方も同意見のようだった。
「2人とお子さんが迷惑じゃなければ……」
「大丈夫だよ」
お子さんまでOK出すのか、初対面なんだけどいいのか?とか思いつつお邪魔した。
その日の夜は、2人のプロポーズの時等の思い出話を聞いたりしながら夜が更けていった。
翌日は一宿一飯の恩として、オスカーの相棒ハクトウワシを模した木彫りの像を作った。もちろん、厄除けや健康でいられれるように祈り作った。
「ビークか、あいつが見たら喜びそうだな」
「まぁ、厄除けとか皆が健康で入れるようにとね」
「ありがとうね直人」
「こちらこそ美味しいごはんありがとうございました」
オスカーチェルシーはニコニコして笑顔だった。子供はまだ寝ているのか遭わずに、オスカーと共に、家を出た。
52
あなたにおすすめの小説
青い鳥と 日記 〜コウタとディック 幸せを詰め込んで〜
Yokoちー
ファンタジー
もふもふと優しい大人達に温かく見守られて育つコウタの幸せ日記です。コウタの成長を一緒に楽しみませんか?
(長編になります。閑話ですと登場人物が少なくて読みやすいかもしれません)
地球で生まれた小さな魂。あまりの輝きに見合った器(身体)が見つからない。そこで新米女神の星で生を受けることになる。
小さな身体に何でも吸収する大きな器。だが、運命の日を迎え、両親との幸せな日々はたった三年で終わりを告げる。
辺境伯に拾われたコウタ。神鳥ソラと温かな家族を巻き込んで今日もほのぼのマイペース。置かれた場所で精一杯に生きていく。
「小説家になろう」「カクヨム」でも投稿しています。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる