終末にはコーヒーを
少女の姿をした悪魔が、突然目の前に現れた。
「どんな願いも叶えてやろう。もちろん、それ相応の対価は頂くがな」
口から炎を吐き、矢印状の尻尾を持つ異形の悪魔。
僕は彼女の誘いに乗り、たった一つのお願い事をした。
「コーヒーが欲しい。できれば豆で」
「……は?」
「ブラジルとキリマンジャロ、ロブスタもあると、なお良いな」
その対価に魂を支払うことになると知っていて、僕は悪魔にコーヒー豆を望んだ。
なぜなら僕の心は、とっくの昔に死んでしまっていたから。
終末に訪れたかわいい悪魔と、オリジナルブレンドコーヒーをつくるお話。
「どんな願いも叶えてやろう。もちろん、それ相応の対価は頂くがな」
口から炎を吐き、矢印状の尻尾を持つ異形の悪魔。
僕は彼女の誘いに乗り、たった一つのお願い事をした。
「コーヒーが欲しい。できれば豆で」
「……は?」
「ブラジルとキリマンジャロ、ロブスタもあると、なお良いな」
その対価に魂を支払うことになると知っていて、僕は悪魔にコーヒー豆を望んだ。
なぜなら僕の心は、とっくの昔に死んでしまっていたから。
終末に訪れたかわいい悪魔と、オリジナルブレンドコーヒーをつくるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
ほっこり・じんわり大賞で、手頃に読めて面白そうな話を探していて見つけました。
この題材でどのように「ほっこり・じんわり」させてくるのか気になりましたが、想像以上に優しい結末でした。
それでいて「悪魔との契約」を軸に、起承転結がしっかりした論理的な構成になっている名作だと思います。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。