おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

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リターンズ

6旅立ち準備

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暇だ…
こんな辺境の村の工房に居ても仕事が来るわけでも無いし、素材集めに行くにも主要なのはこの村の周りで大概揃っちまうから必要無いし、希少なのなんて言ったらそれこそ月単位の旅になっちまうから、簡単に行くわけにも行けない。

それにこないだみたいにその場の有り合わせで納得いかないもの作る事になっちまうから出歩くのも問題だ。

ふむ…何するか…暇なのも耐えられない…

一層の事持ち歩ける機械作っちまうか?それに使い慣れてるものをいつでも使えるのは楽でいいだろう。
そうなると何がいる?
金属熱する釜が居るしあれば溶かせる炉もあればいい。今は炭を中心だがこないだ使った魔石を恒久的に使えれば文句は無い。
後はプレス機関連か?連打出来たり高圧で圧縮出来たり、これは風なり水の魔石で圧力容器を作れば応用が利きそうだ。
圧力容器があれば回転ドリルとかグラインダーにも使えるだろうし幅が広がるだろう。

そうなると結局は圧力容器作っとけばいいって事か。
それなら空気仕様と液体仕様と2種類作っとけばいいか?この辺りの田舎で生活するには十分な設備が動かせるだろう。

これに今あるプレス機とエアハンマーを持ち運び出来るように分解折りたたみ構造を入れて作るからすぐ済むし、どうせならこれの完成試運転で自分用の装備も作っとけばいつでも旅に行けるだろう。

という事で工作機械を悪戦苦闘しながら納得できる精錬度40%で妥協して、加熱、鍛造、鋳造、研磨、切削、作業台の機能を備えた作業場キットを作ったのだが使った素材の強度や耐久度などでランクが低かったこともあり精錬度は上げられなかった。
特に足を引っ張ったのが加熱や鋳造に使われる火魔石の質が低いから思った以上に結果が出なかった。量産品レベルならこれでいいがこの機械だけで良品以上を作るにはまだ無理だろう。
そこは俺の知識と経験でどうにかしちまうんだがな。
今は作業時間短縮程度の使い道でいいだろう。

それではこいつで何を作るか?
もう簡単に鍛冶ハンマーを武器化しちまうか?
どうせこの設備で使うには小さいから丁度いいからついでに大型化して1発の威力上げとけば硬い金属も早く叩けるだろう。
後は重さで振る速度遅くなってもいけないからエアタンクのケーブル繋いで空気圧の加速使えるようにだけはしといてみるか

後は防具か?
こっちは耐火の前掛とグローブに防御力足しときゃいいだろう。

そんな考えで作り込んで出来たのが大型鍛冶ハンマー精錬度45%、耐火前掛精錬度55%、耐火グローブ60%
さすがに基本的な物を改造したからこんなものか?
鍛冶に使う耐火装備が防御力もたせたから仕上がり上は優秀になったか?
ハンマーは材質変えなきゃこれ以上はもう無理か?

まあ新しい金属手に入れて改造すればいいだろう。
自分の装備が整った事で設備をマジックバックにしまって、慣れ浸しんだ家の物を必要な物を仕舞い不要なものはそのまま残し、欲しい人に配ってもらう事にして当分戻らないと言うよりもう戻らない気持ちでこの地を後にする事にした。

ただ気がかりだったのはあの宣伝までしてくれていた若者だがこれは選別にこないだ作った剣と予備の鎧補強パーツをくれてやって、首都の方に新素材集めに行くって事だけ伝えて後はあいつが自由にすればいいだろう。

さてと行くとするか。ここからまずはヒルデベルの城下町にでも行って、最近の流行ってやつでも見てみるか?
さて道具はだいたいマジックバックに詰めといたから簡単なナイフだけ常備して、定期馬車乗り場でも向かうとするか。

慣れ浸しんだ家を後に馬車乗り場まで向かうとそこには定期馬車と旅の商人が馬車を並べて待っていた。なぜに並んでいるのかと思っていると商人が金をケチって護衛の冒険者を定期馬車で運ばせ自分の荷馬車を随伴させるなんて考えたらしい。
どうせいつも人なんて乗ってないんだからいいだろうと無茶な要望だが、俺を入れても客は3人…護衛に5人乗ったところで問題はないな。
護衛の荷物は荷馬車で運ばせれば狭くもならないしついでで安全が付いてくるなら儲けものだろう。

それに護衛の中になぜかあの若者がいたからこのまま数日の旅も良い暇つぶしになるだろう
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