栴檀の魔羅法師と珊瑚鬼

 五寸ほどの、栴檀から生まれた美青年は、栴檀の魔羅法師と呼ばれていた。ある時、彼の住まう塩室の沖に、奇妙な濃霧が現れて、呑まれた船が帰ってこなくなった。
 人々は恐れ、栴檀の魔羅法師は解決をするために舟に乗って沖へ向かった。
 そうして到着した島で出会った偉丈夫に、栴檀の魔羅法師はひとめで惚れて――。
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