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公民館に着くと、そこには既に9人の男性と3人の女性が待っていた。
「お前、最近全然顔見せないで、何してたんだよ」
少し髪の長い整った容姿のアルファの男性が、大賀と肩を組んだ。
大賀も気安げに、その腕を払い笑っている。
「俺も忙しかったんだよ」
大賀は俺の手をひくと、みんなを見回した。
「付き合ってる成澤さん」
俺は頭を下げ、少しでもいい印象を与えられるように微笑んだ。
「どうも成澤唯希です。初めまして」
急に静かになって、俺は焦った。
「えっ、ええっ。マジで?だってその人アルファじゃん。男じゃん」
女性の一人が叫ぶ。
「馬鹿」
眼鏡をかけた男性が叫んだ女性を小突き、俺にむかって笑いかける。
「目黒幸助です。初めまして。ほらみんなも挨拶」
目黒という男がこのサークルのリーダーなんだろうか。
俺は全員の名前を覚えようと必死にみんなの自己紹介を聞いた。
「俺は澤山隆。剛士の親友です。よろしくっ」
先ほど大賀と肩を組んでいた男性が、俺にむかって手を差しだす。
握手かと思い、俺も手をだそうとすると、横から大賀に阻まれた。
「そこまでしなくていいっしょ」
大賀から威圧的なオーラを感じ、俺は手を引っこめた。
「ふうん」
澤山は何が楽しいのか笑っているが、周りは気まずい雰囲気だ。
「さあさ、試合だ。今日負けたチームが公民館のコートレンタル代金払う決まりだからな。頑張ろうぜ」
目黒が話を変えてくれたおかげで、ぞろぞろとみな公民館に入っていく。
大賀はジャージに着替えるとコートでストレッチを始めた。
「剛士。今日すごいやる気ですね」
先ほど叫んだ女性に声をかけられる。
「日野香(ヒノ カオリ)です。ってさっきも挨拶したか」
からっと彼女が笑う。
俺の隣のパイプ椅子に彼女は腰かけた。
女性陣は応援だけで、試合には参加しないようだ。
コートの端っこにパイプ椅子を並べて、いつも見学だという。
「お前、最近全然顔見せないで、何してたんだよ」
少し髪の長い整った容姿のアルファの男性が、大賀と肩を組んだ。
大賀も気安げに、その腕を払い笑っている。
「俺も忙しかったんだよ」
大賀は俺の手をひくと、みんなを見回した。
「付き合ってる成澤さん」
俺は頭を下げ、少しでもいい印象を与えられるように微笑んだ。
「どうも成澤唯希です。初めまして」
急に静かになって、俺は焦った。
「えっ、ええっ。マジで?だってその人アルファじゃん。男じゃん」
女性の一人が叫ぶ。
「馬鹿」
眼鏡をかけた男性が叫んだ女性を小突き、俺にむかって笑いかける。
「目黒幸助です。初めまして。ほらみんなも挨拶」
目黒という男がこのサークルのリーダーなんだろうか。
俺は全員の名前を覚えようと必死にみんなの自己紹介を聞いた。
「俺は澤山隆。剛士の親友です。よろしくっ」
先ほど大賀と肩を組んでいた男性が、俺にむかって手を差しだす。
握手かと思い、俺も手をだそうとすると、横から大賀に阻まれた。
「そこまでしなくていいっしょ」
大賀から威圧的なオーラを感じ、俺は手を引っこめた。
「ふうん」
澤山は何が楽しいのか笑っているが、周りは気まずい雰囲気だ。
「さあさ、試合だ。今日負けたチームが公民館のコートレンタル代金払う決まりだからな。頑張ろうぜ」
目黒が話を変えてくれたおかげで、ぞろぞろとみな公民館に入っていく。
大賀はジャージに着替えるとコートでストレッチを始めた。
「剛士。今日すごいやる気ですね」
先ほど叫んだ女性に声をかけられる。
「日野香(ヒノ カオリ)です。ってさっきも挨拶したか」
からっと彼女が笑う。
俺の隣のパイプ椅子に彼女は腰かけた。
女性陣は応援だけで、試合には参加しないようだ。
コートの端っこにパイプ椅子を並べて、いつも見学だという。
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